ラーメン同様、日本の国民食の代表として全国各地に様々なご当地メニューが存在するカレー。ただ、博多のとんこつラーメンや札幌の味噌ラーメンなどに比べると、ご当地カレーにはそれほど全国的に有名なものが思い当たらない。 そんな中で大阪は、一般的によく知られているようなご当地ラーメンがない代わりに、カレーに関しては個性的なメニューや元祖と言えるメニューが存在するのである。 オダサクも愛した名物「混ぜカレー」 まず大阪の名物カレーの筆頭として挙げたいのが、「自由軒」の「名物カレー」(650円)。自由軒は明治43年(1910)、難波に開業した大阪で最初の洋食屋で、その創業者・吉田四一氏によって考案されたカレーだ。 保温機能付きの炊飯器などがなかった当時、「いつでもアツアツのカレーライスを提供するにはどうすればいいか」と考えた吉田氏は、冷めたご飯に熱いカレーをただ掛けるのはなく、混ぜた状態でお客に出すこと