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ブックマーク / newsweekjapan.jp (2)

  • スーダン戦犯におもねる国連の機能不全

    お尋ね者なのに ダルフール紛争で逮捕状が発行されているバシルだが、4月の大統領選で再選を果たした Mohamed Nureldin-Reuters スーダンのオマル・ハッサン・アフメド・アル・バシル大統領は逮捕されるべきか、それとも自由にさせておくべきか――。 バシルの扱いが国連の頭痛のタネとなっている。問題は2011年1月に予定されているスーダン南部の独立をめぐる住民投票を機に、南北内戦が再燃するのではないかという心配ではない。30万人の命を奪ったとされる西部ダルフール紛争の戦犯が大統領を務めていることでもない。 問題は、国連の責務である平和と正義の追求、その2つがスーダンでは真っ向から対立していることだ。それは国連自らが創設した国際刑事裁判所(ICC)とのぎくしゃくした関係によって浮き彫りになった。ことスーダンの話になると、何をすべきか、誰がそれをすべきか、足並みがまったく揃わない。

  • ソマリアの惨状を世界が見捨てた訳

    1992年当時のソマリアは最悪の状況だった。内戦で無政府状態が続き、武装集団が国連の援助物資を略奪。全土で180万人が飢えに苦しんでいた。 そこへ登場するのが、米軍主導の多国籍軍だ。インド洋には援助物資を積んだ米軍の輸送艦隊が現れ、空からは米軍の攻撃ヘリが物資を運ぶトラックを援護。武装勢力の動きを監視するために米軍の偵察機が首都モガディシオ上空を日夜旋回した。 それから17年。モガディシオは今も衛生状態の悪い難民キャンプに囲まれている。飢餓状態にある人は2倍以上に膨れ上がった。だがもはや、米軍も国連も救援に駆け付けてはくれない。 ソマリアの危機は現在、最悪のレベルにまで深刻化している。暫定政府の軍とイスラム過激派の戦闘が各地で起き、この半年だけで140万人が国内避難民となった。 それなのに、なぜ世界はソマリアに目を向けないのだろう。その答えは、国連と米軍の大規模な救援活動が頓挫した経緯にあ

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