ネガティブな感情をうまく処理する方法に、「筆記療法」というものがあるそうだ(注)。 経営者向けのコーチング事業を手がけている野村総合研究所の永井恒男IDELEAチーム事業推進責任者は、次のように語る。「ネガティブな感情がたまってきたとき、何を感じているかを紙に書き出す。文章は論理的でなくてもいい。すると、次第に感情が冷静になってくる。だんだんと何が問題で、自分はどう行動すべきなのかが見えるようになる」。筆記療法の効果を心理学的に検証している書籍に「筆記療法」(発行は北大路書房)がある。 実はカバンの中に秘密のノートを一冊入れている。書いているのは、他の社員に対する不満だったり、ユーザやパートナーに対する文句だったり、とても人には見せられないようなものである。これが実は筆記療法になっていたようだ。ちなみに、筆記具は万年筆を使う。すらすらと出てくるインクや、その濃淡の変化を見ていると、心が落ち
「作業を来週実行し、終了後に状況を知らせる」といった文章を日本語で書くことが多い。作業というのは、パッチ適用だったり、設定変更だったり、ハードウェアの増設だったり、単なる稼働状態の確認だったり、様々だ。これを英語で書く場合、「作業」を「work」とする人を見かけるが、何をやるのか漠然としているし、名詞用法のworkはあまり見かけない。「テスト」「構成変更」「ハードウェアを交換」などと言い換え、さらに動詞構文にするとわかりやすくなる。 I will run some tests sometime next week. I will update the ticket after I finish it. I will change the settings ..... I will visit the customer site and check the system status to
システムが何かの障害でダウンして自動的に再起動(リブート)した現象の表現は「The system suddenly rebooted」で十分通じるが、「by oneself」や「on one's own」 のほうがよく使われるようだ。 The system rebooted by itself. The systems rebooted by themselves. The system rebooted on its own. The systems rebooted on their own. 人間が何の操作もしてないのに勝手に再起動したというニュアンスが感じられる。日本語なら「ひとりでに再起動した」という言い方が当てはまるだろう。 実際の用例をいくつか引用しておく。 Switch Has Reset/Rebooted on Its Own If you suspect that th
メッセージがログなどに出力されるのは、「appear」を使えばよい。 The error message "........." appeared on the console (in the system log) (repeatedly). ~~というエラーメッセージがコンソール(システムログ)に(繰り返し)出力された 日本語の「出力された」という受け身表現に引きずられて「be appeared」と受動態にしないように注意。 Since this weekend (this past Sundary around 10:30AM to be more precise) the following messages have been appearing in our log constantly. What do these messages indicate? Is there t
日経ビジネスのポッドキャスト「編集長のここだけの話」に、月曜にミーティングをしないという方針の会社の話が出ていた(参考記事)。 日曜の夜、楽しい週末が終わり、緊張とストレスの連続の仕事場に明日から戻らなければならないと考えると、誰しも気が重くなる。これを世間では「サザエさん症候群」と呼ぶことがある。 それを助長しているのが、月曜のミーティング。特に営業は、月曜のミーティングで商談のレビューをしたり、売上予測をしたりしてから、週の残りを客先周りに費やすのがよくあるパターン。そうすると、月曜の朝から上司にプレッシャーをかけられることになる。順調に数字を達成できていれば左うちわだろうが、そんな悠長に構えていられる営業は多くないはず。このままで予算を達成できるのか、目標達成のためにどんな対策を立てているのか、先週はどこへ行き、今週はどこを訪問するつもりで、課題はなにか、その対策はなにか。細々と突か
情報漏洩対策として、ノートPCの持ち出しを禁止している会社がある。それを否定する気はないが、やり方によっては弊害が大きい。 ノートPCも携帯電話もなかったころ(80年代~90年代初頭)、営業や作業で外出した社員は、夕方になると伝票処理などをしに会社に戻らなければならなかった。外出先で各種の事務処理をできるようにし、生産性を落とす移動時間や会社での事務処理をなくすことができたのは、ノートPCやモバイル環境のおかげだ。ノートPC持ち出し禁止はこれに全く逆行し、20年前の仕事環境に戻れと言っているに等しい。 中には、代替策をきちんと手当てしている会社もある。たとえばダイキン(参考記事)。どのオフィスでも同じようにメールを読み書きできるように、Thunderbirdをカスタマイズしたメール環境を自社で構築している。もっとも、この環境を構築した理由は、ノートPC持ち出し禁止するためではなく、ノートP
キーボードカスタマイズソフト「窓使いの憂鬱」の開発が終了していた(参考記事1)。そしてVistaでの動作は不可能。これは、Vistaでセキュリティを強化する方策の一環として、全てのドライバにデジタル署名を必須としたことが原因。これには賛否両論があるだろうが、Windowsの現状を考えると致し方ないところだろう。Vista以降、個人作成のフリーソフトでドライバを必要とするものは、息の根を止められたといってもいいかもしれない。 したがって、Windows XP以前のOSでキーボードをカスタマイズして使っている私を含む人たちは、Vistaへの移行時に決断が必要となる。いままで慣れ親しんだキー割り当てを捨て、Windows標準に戻さなければならない。 CtrlとCapsLockの入替はレジストリ編集で可能だ(参考記事2)。同様に、Escと半角/全角キーを入れ替えも可能(参考記事3)。しかし、私が馴
GmailはHTTPでもHTTPSでも使える。もちろん暗号化されたHTTPSがおすすめだ。https://mail.google.comをブックマークしておこう。メール配信経路が暗号化されていないので、盗聴を完全に防ぐことはできないが、暗号化が可能なところはそうしておいた方がよいのは当然。 iGoogle(旧・Googleパーソナライズドホーム)のGmailガジェットは、HTTPでGmailを開く。同様に、Google Docs & SpreadsheetsやGoogle Calendarも、iGoogleガジェット経由でアクセスするとHTTPの平文アクセスとなってしまう。こういったサービスは、HTTPSで開いたGmailの画面左上、Gmailロゴの上にあるショートカットリンクを使えば、HTTPSでアクセスできる。
ニフティが「タイムライン」というサービスを始めた。時間軸に沿って、写真を貼り付けたりメモを書いたりできるWebアプリケーション。個人的な記録やプロジェクト管理に活用できる。すでに公開済みの、タイムラインやRuby 1.9開発記録をちょっと眺めてみた。なかなか面白い。 良くも悪くも、私たちは時間というものに捕らわれている。これからやる予定もそうだし、過去の記憶も時間と結びついている。子どもの成長や友人との活動などを記録しようとすると、何月何日に何をしたとか何を食べたとか、時間をキーにするのがごく自然だ。ブログだって、日記のように日付ごとのエントリーを作るのが一般的な設定だろう。 万人に共通の「時間軸」という概念を応用した「タイムライン」。いいところを突いている。
ポッドキャスト「Security Now!」の第80回で、Steve Gibsonがハードディスク故障率の話をしている。ハードディスクのトップベンダーSeagateの仕様書によると0.34%、つまり300台のディスクがあれば、1年間に1台は故障する計算。これだけでも多いとSteveは以前の回で話していたのだが、Googleが発表した論文では、なんと8%だという。 Googleの論文は、自社の巨大データセンターの実測データを基にしたもの。Googleのデータセンターのサーバは独自設計だ。部品を交換しやすく、かつ冷却効率をよくするために、マザーボードむき出しのサーバをラックに並べている光景を、ある講演でGoogleエンジニアが紹介していた。 言うまでもなく、PC用のディスクとサーバ用のディスクでは故障率が大きく異なる。ファイバチャネル接続のディスクなら、さらに故障率は低い。Googleデータセ
パソコンの画面で長い文章を読むのは結構疲れる。その理由のひとつは行間が狭いことだと、小寺信良氏が書いている(参考記事)。アルファベット圏で作られたパソコンの画面表示規格が災いして、日本語表示で行間が詰まって見えるという。なるほど、そうだったのか。 同じことが、「もっと『きれいな字!』が書ける本」(山下静雨、三笠書房)にも書いてある。文面が美しく見えるようにするには、字間は詰め気味に、行間は開け気味にしなさいと、この本は指導している。 そこで、パソコン画面で行間を広げる対策を2つやってみた。ひとつめは、いちばんよく使う秀丸エディタの行間設定だ。これまでもデフォルトよりもやや広めにしていたが、その2倍の「1/3」(単位は不明)に設定した。最初はちょっと間延びしたように見えたものの、ずっと見やすいということがすぐにわかった。 もうひとつはOutlookやWebブラウザ。テキストエディタと同じくら
後出しジャンケンは卑怯だ。これをやられたら、誰でも怒るに決まっている。しかしIT業界のサポートの現場では、後出しジャンケンが日常茶飯事だ。 製品を使っていて期待通りに動かない、もしくはトラブルが発生する。ベンダーのサポートに調べてもらったら、返事は「それは仕様です」。英語なら「This is by design」だ。マニュアルにもリリースノートにも書いてないのに、いまさら仕様だといわれても困る。これはユーザとしても経験したことがあるし、サポートする側としても、不本意ながら言ってしまったことがある。相手は憤慨するかあきれるかだ。 根本的な問題のひとつは、製品が複雑すぎたり、使用時の自由度が大きすぎたりするため、開発者が想定していない使い方や状況に陥ることだろう。ユーザの使い方を設計時に完全に考慮することは不可能だ。ドキュメントの不備ももちろんある。製品マニュアルにはあまりネガティブなことを書
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