2008年は地球温暖化で年が明けた。新聞、テレビなど多くのメディアが特集を組み、ブームの様相さえ示し始めた。欧米に比べ遅きに失した感はあるが、何事にも良いことを始めるのに遅すぎることはない。このブームが本当の温暖化対策に繋がればこんなに良いことはないのだが。 もう一つ、温暖化と共にメディアを賑わせたのが「日本沈没論」であったように思われる。「いまや日本は国中が閉塞感に覆われている」、「世界はダイナミックに成長や変化を続けるのに日本はどっぷりと停滞しきっている」、「このままでは、ゆでカエル同様日本は沈没しかねない」といった諦観にも似た深い憂慮感が漂い始めたようである。では、本当に日本は勢いを失い、やがて沈没していくのか。最近の新聞紙からで拾った「数字」を挙げながら総括してみたい。 1.名目GDP 06年の一人当たりのGDPはなんと18位。93年には世界一だったのが嘘のようである。ここ30年間