〈テレビをつけニュース番組にチャンネルを合わせると、小麦色の建物からもくもくと黒煙が立ちのぼる映像が流れていた。 【写真】埼玉県内で青葉被告が暮らしていたアパート 2019年7月18日午前10時半過ぎ。京都府京都市伏見区の住宅街に位置する『ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン』や『涼宮ハルヒの憂鬱』など数々の人気アニメ作品を世に送り出してきた、京都アニメーションの第1スタジオ。 地上からの映像のあと、やがて中継は空撮に切り替わった。ブルーシートの隙間からストレッチャーで運ばれる人々。消防隊は必死に消火活動を続けているが、それを嘲笑うかの如く炎と煙は衰えを見せない〉(鉄人社刊『事件の涙 犯罪加害者・被害者遺族の声なき声を拾い集めて』より) 36人が犠牲となった京都アニメーション放火事件から5年、青葉真司被告は京都地方裁判所で死刑判決を言い渡されたが、不服として控訴している。 どれだけ衝撃的な事件