北海道のコンビニ最大手セイコーマート(札幌市中央区)の丸谷智保社長はこのほど、同市内で開かれた「中小企業経営セミナー」で経営戦略について語り、自社のサプライチェーンマネジメントと物流網の強みについて説明した。 同社は現在、全道で1000を超える店舗を展開しており、年間9万個に及ぶ商品を販売。サービス産業生産性協議会が実施する「顧客満足度指数調査」コンビニエンスストア部門で4年連続1位を獲得するなど、消費者から高い評価を得ている。 グループ内に農業生産法人や食品メーカーなどを多数抱えており、原材料の生産・買い付けから一次処理、加工、盛りつけ・パッキング、ピッキング・仕分け、配送、販売促進まで一貫して手掛けることで、中間流通を出来るだけ省き、北海道に特化したサプライチェーンモデルを築いている。商品の配送には約180台のトラックを使用し、1日のトラックの総走行距離は地球一周にも及ぶ約4万キロに達
川崎近海汽船が3月10日、「室蘭港〜宮古港」を結ぶ新たなフェリー航路を2018年春に開設する検討に入ったと発表したことを受け、道内の運送事業者からは歓迎する声が聞かれる。「10時間の乗船時間」というのがキーポイントだ。 北海道と岩手県を結ぶフェリー航路は初めてで、実現すれば1日1往復、通年運航となる。同社が同航路を選定した理由として、「三陸沿岸道路、宮古盛岡横断道路の早期開通により、宮古港から岩手県内各地、仙台、首都圏などへのアクセスが大幅に向上する」「地元自治体がフェリー航路誘致に積極的で、かつ、トラック事業者などの利用者も航路の開設に大きな期待を寄せており、継続的な協力と利用が期待できる」といった点に加え、「トラック事業者からドライバーがフェリー乗船中に継続して8時間の休息が取れるよう10時間で結ぶ新たな航路開設の要望があり、この航路は最適だった」という点を挙げている。 同航路は航海時
丸吉運輸機工(吉谷隆昭社長、北海道北広島市)は10月、協力会社5社とともに計画した「鉄・鋼材・重量物輸送のモーダルシフト」の事業が、国交省の「モーダルシフト等推進事業」に採択された。今年度新設された「次世代型モーダルシフト」の案件として、事業モデルの新規性が評価された。 同社のほか、北海道ジェイアール物流(札幌市白石区)、日本貨物鉄道北海道支社(同中央区)、メタル便(浦安市)、大榮(大阪市此花区)、メタル便北海道(苫小牧市)で構成される「ニューメタルラインモーダルシフト推進協議会」が取り組む事業で、(1)苫小牧〜浦安間(2)浦安〜大阪間(3)苫小牧→仙台(4)竹原→函館における複数企業の鉄・鉄鋼材及び廃棄物収容容器の輸送を、トラックから鉄道に転換するもの。CO2の排出削減量は495.98トン─CO2/年と計画した。 モーダルシフト等推進事業の鉄道転換部門は従来、「輸送委託者」として「特定の
全ト協の予算などに関連する重点要望事項として盛り込まれている「北海道~本州間のフェリー等利用に対する補助・助成の創設」は、北海道のトラック業界の声が発信源となった。「なぜ北海道だけが、このような要求をしているのか」と疑問もあるが、北海道は「陸路(道路)では道外につながっていない」という構造的な問題を抱えているため、本州とのトラック輸送は多くがフェリーを利用する。そのため、全ト協が要望する通り、「フェリー料金に導入されている燃料価格調整金が荷主に転嫁できず、これを負担せざるを得ないため、経営環境の悪化を招いている」「本州の事業者に比べ、高速道路料金の各種割引などによる恩恵を受けることができない」というのが現状。これが北海道のトラック輸送のコストを引き上げ、ひいては北海道の荷主・経済全体に不利な状況を招いている。 本州、四国、九州は陸路でつながっているため高速道路を使用すれば割引が受けられる。
北海道新幹線新函館(仮称)ー札幌間(211km)の延伸が6月29日に決定し、道内ではこれを祝うイベントが各地で開かれている。この延伸によって、道内の物流業界には二つの大きなインパクトが出ることになる。一つは、長期にわたり発生する整備にかかる物流。もう一つは、貨物鉄道への影響だ。 北海道新幹線の札幌までの工期は24年間を予定しており、総事業費1兆6700億円にものぼる。公共工事の減少が止まらず、経済の縮小が懸念される北海道では、久しぶりに長期・大型の整備計画となり、物流業界でも「特需」を期待する声が高まっている。 建設や重機に関係する運送を行っている事業者からは、「どれくらいか分からないが、仕事が増えることは間違いない」(道央の事業者)、「この工事に呼ばれるとは思う。依存するつもりはないが、やはり期待せざるを得ない」(同)といった反応の半面、「既存の仕事をしっかりこなし、新幹線はプラスアルフ
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