【井口恵理】絶滅が心配される国の天然記念物ツシマヤマネコを、長崎県対馬市の男性が15年ほど自宅で飼っていた。環境省が24日発表した。種の保存法(捕獲等の禁止)に触れる行為だが、同省は悪質性が低いとして厳重注意にとどめた。ツシマヤマネコの平均寿命は10年程度とされ、同省は今後の飼育の参考に男性から詳しく話を聞くという。 同省九州地方環境事務所(熊本市)によると、対馬市の男性から18日、「飼育しているツシマヤマネコの具合が悪くなったので治療してほしい」と、対馬野生生物保護センターに電話があった。男性宅を訪ねた職員が衰弱したツシマヤマネコを見つけ、センターで治療したが、約9時間後に死んだ。15~16歳とみられるメスで、死因は老衰の可能性が高い。 男性は15年ほど前に対馬市の路上でけがをした子どものツシマヤマネコを保護。福岡県の動物病院で治療した後、自宅で飼っていたという。 事務所によると、これま