セルフ・ネグレクトの主要な概念は,「セルフケアの不足」と「住環境の悪化」の2つに大別される。また,セルフ・ネグレクトの悪化およびリスクを高める概念には「サービスの拒否」等が挙げられる5)。 筆者らは,日本において初めて,全国の地域包括支援センターを対象にセルフ・ネグレクトの高齢者に関する調査4)を実施した。それによって,地域包括支援センターの専門職が支援を必要と認識するセルフ・ネグレクトの状態として,「不潔で悪臭のある身体」「不衛生な住環境」「生命を脅かす治療やケアの放置」「奇異に見える生活状況」「不適当な金銭・財産管理」「地域の中での孤立」の6因子を明らかにした。現在,6因子についてさらに研究班で検討し,セルフ・ネグレクトの概念を図のように考えている5)。 孤立死につながるおそれも また,筆者らは,孤立死とセルフ・ネグレクトの関連を分析するため,全国の自治体の地域包括支援センターと生活保
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