誰かのPCやシステムから重要なデータや機能を奪い、「返してほしければ○○円払え」と身代金(ランサム:ransom)を要求する、いわゆる「ランサムウェア」。ここ数年の間に、その攻撃内容だけでなく、攻撃の被害に遭った場合の“対処法”まで変わりつつあるのをご存じですか? 前回に引き続き、今回も2018年11月に開かれたマカフィーのイベント「MPOWER」で、ソフトバンク・テクノロジーのプリンシパルセキュリティリサーチャー、辻伸弘氏が行った講演の内容を取り上げます。前回は、過去にあった“16億件データ漏えい”の報道を例に、極端な情報が出てきた場合でも、日頃からサイバーセキュリティ関連の情報に「自分ごと」として接していれば冷静に対処できることを紹介しました。 ランサムウェアの進化――サイバー犯罪者も「顧客対応重視」? 一時期と比べて話題に上らなくなったかのように見えるランサムウェアですが、今でも攻撃