会津電力(福島県喜多方市)、NTTドコモ、JTBは23日、同県会津若松市で実施中の「AI運行バス」の実証実験を公開した。乗り合いバスが人工知能(AI)を使って効率的に利用者を送迎するシステムを試行。いつ、どの乗降ポイントから呼んでも、ほぼ表示された予定時刻に発着する一方で、不慣れな高齢者への対応など課題も浮かび上がっている。スマートフォン(スマホ)にダウンロードされた専用アプリを使用。実験に参
ダイハツは3月22日、高齢者の事故低減に向けた産官学民連携の「地域密着プロジェクト」を全国展開すると発表した。 ダイハツは、新グループスローガン「Light you up」のもと、世界中の一人ひとりが自分らしく、軽やかに輝くモビリティライフを提供すべく、ダイハツならではの「モノづくり」の強化と、ユーザーや地域住民との接点拡大を主眼とした「コトづくり」に取り組んでいる。「コトづくり」活動の一つとして、高齢者の事故低減に向けた「地域密着プロジェクト」があり、2017年5月から本格的に活動を開始している。 ダイハツが進めている地域密着プロジェクトは、高齢化が進む地域社会で「いくつになっても自由に移動できる自立した生活」を「地域と連携してサポート」することを目的にスタートした。第一弾として、「産=ダイハツ/日本自動車連盟(JAF)、官=地方自治体、学=日本理学療法士協会、民=地域社会」の連携により
自動で目薬を落とすロボットを開発した成宮陽生さん(手前)=石川県野々市市扇が丘の金沢工大で、石川将来撮影 手を使わずに自動で目薬をさしてくれるロボットを、金沢工大工学部情報工学科を今月卒業した成宮陽生(なるみや・はるき)さん(22)=石川県白山市=が開発した。デジタルカメラなどに使われる顔認識技術を生かし、上を向いて声で指示すると目薬を落としてくれる仕組み。昨年開かれた国内最大級のロボット展示会で高く評価され、高齢者や手が不自由な人などへの活用も期待されている。
昨年の自主返納は42万件 高齢ドライバーの事故防止策で運転免許証の自主返納が広がる一方で、運転を続けたい高齢者と、返納を勧める家族との間でこじれるケースもある。そんな中、医療機関で高齢者の日常の運転ぶりを見極め、車との付き合い方を助言する専門職の取り組みが始まっている。【青木絵美】 大分市の井野辺(いのべ)病院は昨年4月からドライブレコーダーを使った「高齢者自動車運転外来」を始めた。対象は、明らかな認知症の診断は付けがたいものの、運転に何らか問題を抱えていたり、家族が心配していたりする外来患者。 診察や記憶能力をみる検査に加え、ドライブレコーダーを1週間貸し出して普段の運転の様子を撮ってもらう。映像は作業療法士が解析し、本人や家族が一緒に確認して運転の中止や、交通量の多い場所を避けて乗るといった車の使い方を見直す材料にする。
みの印章堂が開発 七曲市場の老舗はんこ店、みの印章堂は2月14日、介護される人の似顔絵を印刷したベストを発表した。イラストと共に、連絡先や「一人で歩いていたらこちらにご連絡ください」といったメッセージを添え、徘徊(はいかい)時に役立てる。淺井隆一常務は「笑顔になる似顔絵で、おじいちゃん、おばあちゃんの身を守りたい」と話している。 同社は2016年、似顔絵をあしらったメッセージ付きはんこが和歌山市のチャレンジ新商品に認定され、イラスト付き名刺やLINEスタンプなど、似顔絵を生かした商品を多数展開する。 箕尾光芳社長が現在85歳の母親を介護する中、似顔絵を介護に活用できないか思案。何度か行方が分からなくなった際、警察から「どんな服を着ていたか」と聞かれたことから、似顔絵が目印になると考えた。 ベストは、反射材の付いた目立つ蛍光色で、胸元と背中にイラストをあしらう。家族が就寝後に徘徊した際でも探
京都アスニー(京都市中京区)で3月2日、「認知症にやさしい図書館とは? by阪大 Part VI」が行われた。 高校生が考えた「日めくりカレンダー」 図書館に認知症の人が訪れることが多いことを背景に、2016年に大阪大学で始まった同会。2017年10月には「超高齢社会と図書館研究会」が、「認知症にやさしい図書館は、みんなにやさしい」をコンセプトとした「認知症にやさしい図書館ガイドライン」を策定した。 この日は図書館関係者、福祉や行政関係者ら80人が参加。「図書館では個人情報を提供できないが、どのように外部機関に連絡すればいいか」といった質問や、福祉施設運営者からも「図書館を使う利用者は多く、図書館にあらかじめ伝えておきたい。職員の方は忙しそうにしているが、誰に言えばいいのか」という質問が出た。 これに対し「『ちょっと来てもらえませんか』で、できる限り対応している」という地方包括ケアセンター
淡路市浦のコンビニエンスストア「ローソン東浦町浦店」が23日、介護相談窓口を併設した「ケアローソン」としてリニューアルオープンした。介護に関する悩みや不安に専門の相談員が応じてくれる。担当者は「買い物ついでなどに気軽に相談に訪れてほしい」とPRしている。 ケアローソンは、高齢化社会を背景にコンビニ大手のローソンが平成27年から全国で展開している店舗モデル。店内に介護相談窓口が併設されているほか、介護食や介護関連商品などシニア層に配慮した商品を豊富に取りそろえている。東浦町浦店は全国で16店舗目だが、島内では初となる。 介護相談窓口は各地の介護事業者が運営する方式で、同店では社会福祉法人「千鳥会」(淡路市佐野)が介護支援専門員を常時1人以上配置して業務にあたる。今年2月に土産物売り場や倉庫だった店内の区画約51平方メートルを改装し、個室を備えた相談スペースとして整備した。 リニューアルオープ
■要旨 医療・介護業界で「惑星直列」と呼ばれていた2018年度制度改正の全体像が少しずつ見えて来た。国レベルでは診療報酬と介護報酬、障害者福祉サービスの報酬がそれぞれ改定されるほか、都道府県レベルでは医療計画と医療費適正化計画の改定、国民健康保険の都道府県単位化に向けた手続きが進んでいる。市町村でも介護保険事業計画の改定が3月末までに進む。 では、こうした制度改正が進むと、医療・介護の現場や市民の生活はどう変わるだろうか。大きな方向性として、医療行政に関する「都道府県の総合的なガバナンス」が強化される一方、介護保険に関する市町村の「保険者機能」を強める方向で制度改正が進んでおり、医療行政に関する都道府県の役割と、介護行政についての市町村の役割がそれぞれ大きくなることは間違いない。 一方、診療報酬や介護報酬で重点分野とされている在宅ケアは医療・介護の垣根が低く、医療・介護連携など切れ目のない
75歳以上のドライバーの認知機能検査を強化した改正道路交通法が昨年3月に施行されてからの半年間に、認知症の恐れがある「第1分類」と判定され、自主的に運転免許証を返納した静岡県内の高齢者は484人で、全国最多だったことが警察庁のまとめで分かった。2位は愛知県の279人。人口は同県の半分程度にもかかわらず、自主返納者数は2倍近くと突出しており、県警は「かかりつけ医」を活用した本県独自の取り組みが奏功していると分析している。(石原颯) 現在、75歳以上の高齢ドライバーは免許更新時と一定の交通違反をした場合に、判断力や記憶力をチェックする認知機能検査を受けることが義務づけられている。 検査では(1)認知症の恐れがある「第1分類」(2)認知機能低下の恐れがある「第2分類」(3)問題なしの「第3分類」-のいずれに当たるかを判定。これまでの制度では、第1分類と判定された人は免許更新後に一定の交通違反をし
政府は16日、行政の電子化の推進を図る関係閣僚会議で「デジタルガバメント実行計画」をまとめた。 介護も先行分野の1つ。なるべく多くの手続きをインターネットで済ませられるようにし、利用者や家族、事業者の利便性を高めていく方針を打ち出した。厚生労働省に対し、現場の実態を踏まえた具体策の立案を今年度中に行うよう指示。2020年代初頭までの実現を目指す書類の半減に通じる動きで、来年度以降できるものから取り組みを始めるとしている。 eガバメント閣僚会議(第4回) 「行政のあらゆるサービスが最初から最後までデジタルで完了する社会を実現する」 会議の議長を担う菅義偉官房長官はこの日の会見でそう述べた。実行計画には、「必要なサービスが時間と場所を問わず最適な形で受けられる」「官民を問わずデータやサービスが有機的に連携し新たなイノベーションを創発する」といった理念が書き込まれている。 介護の分野では、享受で
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