東京都の「アール・ブリュット美術展」で展示された作品。(上)はたくさんの人の顔などが、(下)は鉄道の先頭車両が精緻に描き込まれている=いずれも東京都提供 東京都は三日、専門教育を受けていない障害者らによる美術表現「アール・ブリュット」に特化した展示拠点を今秋に設けると発表した。都のギャラリー「トーキョーワンダーサイト(TWS)渋谷」(渋谷区神南一)を再整備して活用する。都によると、アール・ブリュットを専門とする公立の常設拠点は全国的にも珍しく、都内では初めて。 (唐沢裕亮) 二〇二〇年の東京五輪・パラリンピックに向け、都が進める「ダイバーシティ(多様性のある)社会」の実現を芸術・文化の側面から後押しするとともに、現代美術の裾野を広げていくのが狙い。今秋、暫定的に開館した後、展示スペースの改修を経て一九年度に本格オープンする。