NTTドコモは10月19日、聴覚障がい者向けのスマートフォンサービス「みえる電話」の試験提供を開始した。トライアルサービスとして、専用サイトからモニター募集も開始している。 みえる電話は、NTTドコモの音声認識技術を使ったサービスで、通話相手の発話内容がスマートフォンの画面内にリアルタイムでテキスト化されて表示されるというもの。耳の聞こえづらいユーザーでも画面上のテキストを確認しながら音声で通話できる。利用には専用アプリが必要だが、音声の認識処理はドコモネットワーク上で行われるため、通話相手はアプリ等が必要なく、回線も携帯回線、固定回線を問わず利用できる。音声認識はNTTグループの技術だが、通話回線の低音質に最適されているという。 モニターユーザーは約1,000名を予定しており、聴覚障がい者を優先しての募集となる。ドコモとしては聴覚障がい者2級(両耳全ろう)以下のユーザーを想定しており、事
「川、は、いつも、は、水が、少ないのに、さんにちの、三日もの雨が水の、水がどっと、どっとましてまし、ましていました」 9月15日午後、東京都世田谷区の国立成育医療研究センター。東京都内の小学4年生の男児(10)がリハビリの一環で、国語の教科書では定番の童話「ごんぎつね」を読んでいた。 手元のコピーには、読みやすくするため、意味のある言葉ごとに細かく斜線が引いてある。「川は、いつもは水が少ないのですが、三日もの雨で、水が、どっとましていました」と、目の前の言語聴覚士が音読した後に続くだけ。それでも、たどたどしい。 男児が抱えているのは、学習障害のひとつであるディスレクシア(読み書き障害)だ。日本ディスレクシア協会は「通常の会話、話し言葉の理解や表現は普通にでき、知能も標準域にありながら、文字情報の処理がうまくいかない状態」と説明する。
視覚障害を持っている人が指先で触った感覚で読み取る「点字」は、点字プリンターで出力するのが一般的なのですが、点字プリンターは一般的な家庭用プリンターと比べてとても高価です。しかし、サムスンが開発中の「TOUCHABLE INK」は、家庭用のプリンターにセットして使えるインクで、点字を家庭でも安価に印刷することができます。 SAMSUNG + TOUCHABLE INK - J. Walter Thompson Bangkok Advertising Work https://www.jwt.com/en/bangkok/work/touchableink/ 触ることができる特殊なインクがどのようなものかは以下のムービーを見るとわかります。 TOUCHABLE INK - Cannes Lions 2016 - YouTube スマートフォンで文章を撮影し…… それを読み上げてくれるサービス
【福祉機器リポート】真空トイレ、ウエアラブル、転倒防止ロボ… 最新鋭の技術で介護・福祉の現場はどう変わるか? 本格的な少子高齢化時代に入り需要拡大が見込まれる福祉・介護市場。注目の「国際福祉機器展 H.C.R.2016」(12-14日)が東京・有明の東京ビッグサイトであった。この大規模展示会では最新鋭の選りすぐりだけを集めた特設コーナーもお目見え。ベッドサイドで排泄(はいせつ)物を真空排水式で瞬時に処理して臭いも封じ込めるトイレや、高齢者らが安心して歩けるよう天井からつり下げたハーネスを使う転倒防止ロボットなど最新の技術の粋を詰め込んだ製品がズラリと並んだ。その最前線からリポートする。(柳原一哉) 最前線フロアがお目見え 今年43回目の同展には527社・団体が出展し、約2万点を集中展示。海外からの出展も多く、アジア最大級規模とされるだけに、車いすやベッドなどが所狭しと並ぶ会場には外国人らの
富士通は、周囲の音の特徴を光と振動の強さで伝えるヘアクリップ型のウエアラブルデバイス「Ontenna(オンテナ)」を「CEATEC JAPAN 2016」(2016年10月4日~7日 幕張メッセ)で出展した。聴覚障害を持つ人が髪の毛に付けることで、背後から近づく車のエンジン音に気付いたり、楽器や動物の鳴き声などの音のパターンを体感したりできる。
「うーん、この文字は僕には見えないな」「画面が切り替わったかどうか、これじゃあ分からない」。スマートフォンアプリの使いにくさを、容赦なく指摘するユーザー。その様子を、隣で真剣に見つめる開発者――。 2016年9月28日、スマートフォンアプリのユーザーテストを公開型で実施するイベントが、東京・千代田区のヤフー本社で開催された。テストの実施者を務めたのは、視覚障害を持つ二人のユーザーだ。 年齢や障害の有無などにかかわらず誰もが必要な情報にアクセスできるようにする、いわゆるアクセシビリティを高めるための取り組みは、Webサイトを中心にある程度進んでいる(関連記事:障害者差別解消法で求められるWebアクセシビリティ)。だが、Webサイトと比べればスマートフォンアプリのアクセシビリティ確保は遅れている。視覚障害者が実際にアプリを試用することで、スマートフォンアプリならではの課題が浮かび上がった。 ど
Case: Audio MakeUp WHO(世界保険機関)によると、視覚障害者のうち女性が占める割合は約3分の2。彼女たちが自尊心を持って生活するには、自立して自分のことは自分でできるようになることが必要です。 世界的な人気化粧品ブランドのメイベイリンは、目が不自由な人たちが自分でメイクをできるよう、音声を使ってメイクの仕方を教えるプロジェクト『Audio MakeUp(音声によるメイクアップレッスン)』を開始しました。 本プロジェクトの特設サイトは、視力障害のレベルには個人差があるため、サイトの構造やレイアウトは幅広い視力の人が活用できるよう工夫して設計されています。 白と黒の2色をベースに、ポイントとして濃いピンクが使われている非常にシンプルなデザインで、文字の大きさは左上のボタンで変更可能です。 レッスンの数は全部で19。「ファンデーション」「アイシャドー」「リップ」など、それぞれ
最先端のロボット工学技術を駆使して障害者が競技に挑む初の国際大会「サイバスロン」が8日、スイスで開催される。県内から「電動車いす」部門に和歌山大チームが出場。車いすに乗って操作するパイロットは、北京パラリンピック車いす陸上の金メダリスト、伊藤智也さんが務める。 大会は、義手や義足、パワードスーツなど6種目で、同大チームは電動車いす部門に参加。同部門には、11カ国12チームが参加する予定という。階段やスロープ、スラロームなど6種類のコースが設定され、精度や速さが競われる。 出場するのは、システム工学部の中嶋秀朗教授と学生らの研究チーム。チームが約1年間かけて開発した電動車いす「PType-WA」を使用する。アルミ製で軽量化され、重さは約80キロ。4つの車輪は別々に動き、車体の傾きを測定するセンサーで座面を水平に保ちながら段差を乗り越えることができる。 先月末には、和歌山市栄谷の同大で、デモン
検索アプリのイメージ画面。中央が現在地で、エスカレーターや多機能トイレの位置が表示される。点線は目的地への経路=国土交通省提供 2020年東京五輪・パラリンピックに向け、国土交通省は競技会場の最寄り駅から会場への移動経路を検索できるスマートフォン用アプリづくりに乗り出す。エレベーターや多機能トイレといった「バリアフリー情報」を反映させるのが特徴で、屋内でもカーナビのように現在地を表示しながら誘導する。訪日外国人や障害者に便利なツールになりそうだ。【内橋寿明】
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