呼吸器を装着する重症児もいる 現在、全国の重症心身障害児は推計4万人余りと、50年前の約2・5倍に増えています。入所者のうち「大島の分類1〜4」に該当する「狭義の重症児者」は、1万5000人程度です。したがって、入所の約2倍近い、少なくとも2万6000人が在宅で暮らしていることになります。 実は、公法人立の重症児施設は、在宅の重症児者支援に1970年代前半から、一貫して努力してきました。 社会福祉法人旭川荘が運営する重症児施設「旭川児童院」では、71年に「心身障害児(者)巡回療育相談事業」を全国に先駆けて始めました。児童相談所のケースワーカーと共に、旭川児童院の医師や保育士などが一軒一軒、自宅を訪問し、在宅で暮らすための助言を行うものです。 77年から「緊急一時保護入院」(のちの短期入所)を、89年から「重症児通園モデル事業」を全国5カ所の一つとして手がけており、のちに制度化されました。
![増える重症児施設の短期入所 旭川荘の末光理事長による連載(中)|福祉新聞](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/60322a17b38f0bdf97e47f5f10516f905ff1302d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.fukushishimbun.co.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2017%2F03%2F894ae4651370cdf9ba1ebf4b09dd07b6.jpg)