障害基礎年金の支給を巡り、日本年金機構が「障害の程度が軽い」と判断して打ち切りを検討していた1010人について、一転して支給を継続する方針を固めたことが25日、厚生労働省などへの取材で判明した。症状が改善していないのに支援がなくなるケースに配慮したとみられる。 1010人は成人前から心疾患や糖尿病などを患う「20歳前障害」で、毎年80万~100万円程度の障害基礎年金を受け取っている。しかし昨年4月に支給の可否を決める審査業務が、地域間のばらつきを…
障害基礎年金の支給を巡り、日本年金機構が「障害の程度が軽い」と判断して打ち切りを検討していた1010人について、一転して支給を継続する方針を固めたことが25日、厚生労働省などへの取材で判明した。症状が改善していないのに支援がなくなるケースに配慮したとみられる。 1010人は成人前から心疾患や糖尿病などを患う「20歳前障害」で、毎年80万~100万円程度の障害基礎年金を受け取っている。しかし昨年4月に支給の可否を決める審査業務が、地域間のばらつきを…
障害基礎年金を昨年末に打ち切られた血友病の男性(左端)。ひざ関節に痛みがあり歩行に困難が伴う。男児(5)と妻(右端)との一家3人の生活は苦しい=関東地方で 障害者の生活を支える障害年金で、ここ3年間で12人の血友病患者が受給を打ち切られていたことが、毎日新聞の患者団体への聞き取り調査でわかった。HIV(エイズウイルス)感染者でも、障害年金の新規申請の認定率が1990年代後半から4割減っており、専門家は年金財政の厳しさが背景にあるとみている。 ●3年間で12人判明 関東地方の血友病の男性(43)は、2002年から13年間受けてきた障害基礎年金(月約8万4000円)を昨年末に止められた。出血を抑えるための非加熱血液製剤でC型肝炎に感染させられた、事実上の薬害被害者だ。血友病特有の内出血の後遺症でひざの関節が痛く、階段の上り下りや通勤がつらい。障害者向けの職場に配置転換してもらい3割以上給与が減
薬害被害者も更新時に支給打ち切り相次ぐ HIV(エイズウイルス)感染者の障害年金の新規申請の認定率が、1998年ごろから約4割減ったことが厚生労働省の資料でわかった。またHIVに感染した薬害被害者が、障害年金の更新時に相次いで支給を打ち切られていることが、支援団体への取材で判明。厳格化の背景は治療の進歩による死亡率の低下とみられ、専門家は障害年金の財政の厳しさで年金が削られた可能性を指摘している。 厚労省が毎日新聞の求めで初めて明らかにした新規申請の資料によると、障害基礎年金が支給される障害1、2級の認定が申請に占める割合(認定率)は、98年2月~03年3月の約5年間の平均が48.6%。最新の2010年3月~14年度の平均は28.19%で約4割減った。ここ約5年間の申請は年平均145件で、申請者は性感染者が多く薬害被害者も含まれる。
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