今回の記事について 今回の記事は、コロナ社発行のJavaによるはじめての有限要素法を参考とし、書籍ではJavaで書かれているプログラムをpythonで作ってみたものとなります。また、今回は要素剛性マトリクスを作製するプログラムまでです。 有限要素法の概略 有限要素法とは固体力学の応力やひずみをシミュレーションすることなどに用いられます。固体力学では、物体をたくさんの小さな領域(要素)に分割し、それぞれの要素毎の状態を計算することで、物質全体の変形の様子を求めることになります。物体の状態は3つの微分方程式(応力の平行方程式、ひずみ-変位関係式、応力-ひずみ関係式(構成式))で表現されますが、有限要素法ではそれらの微分方程式を等価な積分表現(仮想仕事の原理)に置き換えることで近似的に変位やひずみを求めます。積分表現により微分方程式は連立一次方程式である剛性方程式に置き換えられます。 また、有限