タグ

ブックマーク / gendai.media (86)

  • 「在野研究」はいまなぜブームなのか? 大学の外から学問する面白さ(荒木 優太) @gendai_biz

    どれほど熱心にバンド活動に取り組んだとしても、そして仮に秀でた才に恵まれたとしても、音楽で飯がえるようになる確率はとほうもなく低い。ならば、費やしてきたその時間と熱意はすべてムダだったのだろうか。何者にもなれないのだから何もしない方がよかったのか? そんなことはない。アーティストとしてデビューせずとも、たとえば彼女とのドライブでかけるための最強クリスマスヒットメドレーを自作するとき、たとえばYouTubeでベースの弾き方のコツを教えるための動画を撮るとき、たとえば子守唄で子供を寝つかせるとき、その声の響きや指使いにはかつての熱が鼓吹されている。 在野研究とは、要するに、子守唄が超絶に上手いサラリーマンの学問版のことだ。 唯一の正解などない もう少し丁寧に説明しよう。在野研究者とは、ごく簡単に言えば、大学に所属をもたない研究者のことを指す。最近、私が編者となって出版した『在野研究ビギナーズ

    「在野研究」はいまなぜブームなのか? 大学の外から学問する面白さ(荒木 優太) @gendai_biz
  • 山梨学院大学で異常事態…「非常勤講師切り捨て」とモラルの崩壊(田中 圭太郎) @gendai_biz

    山梨県庁で記者会見の「異常事態」 山梨県甲府市に広大なキャンパスを構え、法学部、経営学部、健康栄養学部、国際リベラルアーツ学部、スポーツ科学部の5学部6学科と、2つの研究科をもつ山梨学院大学。運営する学校法人山梨学院は、3800人以上の学生が通う大学のほか、幼稚園、小・中学校、高校、短大も有している。 この山梨県を代表する総合大学で、異常な事態が起きているという。大学の非常勤講師2人と首都圏大学非常勤講師組合は6月24日、山梨県庁で記者会見し、次のように述べた。 「山梨学院大学ではいま、非常勤講師の違法な定年切り下げや雇い止めが起きていて、多くの教員が追い詰められています。このまま放置するわけにはいきません」 会見した講師らは、学校法人山梨学院が今年1月に甲府労働基準監督署から立ち入り調査を受けて、指導と是正勧告を受けたことを明かした。その理由は、労働基準法に定められた手続きをとらずに、非

    山梨学院大学で異常事態…「非常勤講師切り捨て」とモラルの崩壊(田中 圭太郎) @gendai_biz
    schrift
    schrift 2019/08/18
  • 子連れの妻が「Dr.」であることを空港で疑った日本の深い闇(中川 まろみ)

    私は自然科学を専門とする研究をしており、共働きのと2人の子供、そして1匹と共に、オーストリアに住んでいる。 も同じく自然科学系の研究で博士号を取得しているが、ある理由から、研究者としての道には進まずにまったく別の仕事をしている。このことについては追って詳しく述べたいと思う。 まずは、twitterに投稿したら大きな反響があった、が体験したある出来事について紹介したい。 「Dr.で間違いないでしょうか」 それは数カ月前に、が下の子を連れて仕事で日に帰ったときのこと。仕事を終えてオーストリアに戻る際、日の空港のチェックインカウンターで「(チケットに)Dr.と表示されていますが間違いないでしょうか」と質問されたのだ。 なぜ、その航空会社の人はそんな質問をしたのか。 欧州の多くの国でそうであるように、私たち家族が生活するオーストリアでも、性別に関係なく個人のキャリアに対する尊重は大き

    子連れの妻が「Dr.」であることを空港で疑った日本の深い闇(中川 まろみ)
    schrift
    schrift 2019/06/30
  • 人間爆弾・桜花を発案した男の「あまりに過酷なその後の人生」(神立 尚紀) @gendai_biz

    開発決定と同時に、「生還不能の新兵器」搭乗員募集 昭和19(1944)年8月16日、航空部は大田少尉の「人間爆弾」試案に○大(マルダイ)の秘匿名をつけ、空技廠に試作を命じた。のちの「桜花」である。 〇大の設計を担当した三木忠直技術少佐は、人間が乗って敵艦に体当りするという構想を聞かされたとき、「なにが一発必中だ。そんな物が造れるか、冗談じゃない」と憤慨したが、「いったい誰を乗せるつもりだ」との問いに大田が、「私が乗ってゆきます。私が」と答えたことで、 〈私は、操縦者の意志の代表として、彼の発案を喜んで実現の促進に努力する腹を決めた。〉 と戦後、手記に記している。 三木は戦時中、「桜花」の出撃が報じられたさいの新聞インタビュー(昭和20年5月29日付毎日新聞)には、 〈魂と科學の一體(いったい) 「神雷」生みの親・三木少佐〉 との見出しのもと、「桜花」(記事中の呼び名は「神雷」)はドイツ

    人間爆弾・桜花を発案した男の「あまりに過酷なその後の人生」(神立 尚紀) @gendai_biz
    schrift
    schrift 2019/06/21
  • 「浪花の全身作曲家」キダ・タローが明かす数奇な人生(田崎 健太) @gendai_biz

    芸に身をささげたレジェンドたちの生き様を描き続けるノンフィクションライターの田崎健太氏が、「いま、どうしても話が聞きたい」と会いに行ったのが、浪花のモーツアルトと呼ばれ、数多くの名曲を輩出してきたキダ・タロー氏だ。ほとんど記録に残されてこなかった氏の数奇な人生を振り返る――。 会いたくてたまらなくなった キダ・タローは不思議な存在である。 〝浪花のモーツアルト〟という人をったキャッチフレーズにより作曲家らしい、という認識はあるにしても、関西文化圏以外では、彼が何者であるのかを把握している人間は限られる。 それでも、ほとんどの人は彼が作曲した音楽を一度は耳にしたことがあるはずだ。 例えば――。 日清品の〈あらよ、出前一丁♪〉、大阪のランドマークである『かに道楽』の〈獲れ、獲れ、ぴち、ぴち、かに料理♪〉、あるいはよみうりテレビの〈2時のワイドショー〉、朝日放送の〈プロポーズ大作戦〉のテーマ

    「浪花の全身作曲家」キダ・タローが明かす数奇な人生(田崎 健太) @gendai_biz
    schrift
    schrift 2019/06/21
  • 私が一橋大学の教員を辞めた理由〜国立大に翻弄された苦しい日々(河野 真太郎) @gendai_biz

    国立大の教員が私立に移るケースが増えている 私事で恐縮なのだが、私河野はこの新年度に、昨年度まで勤めた一橋大学大学院経営管理研究科(旧商学研究科)を退職し、専修大学法学部に着任した。 大学教員がキャリアの間に何度か大学を移ることは珍しいことではない。だが、私の今回の移籍のニュースを聞いた知人の中には「なんで?」という反応をする人もいた。 そう反応した人の言いたいことはなんとなく分かる。つまり、言いにくいことをはっきり言えば、一橋大学といえば研究者が望みうる最高の所属先のひとつであり、なぜわざわざ中堅どころの私学に移籍するのか、と考えたのだろう。これから私が勤める専修大学に対してとても失礼な話だが。 しかし、そのように考えるのも無理はないかもしれない。というのも、私の今回のような移籍は、確かに一昔前であればあまりないことだった。 かつて、国立大学から私立大学に移るケースと言えば、国立を退職

    私が一橋大学の教員を辞めた理由〜国立大に翻弄された苦しい日々(河野 真太郎) @gendai_biz
    schrift
    schrift 2019/06/09
  • 池袋西口の中華『新珍味』はなぜ台湾独立運動の聖地となったか(田中 淳) @gendai_biz

    東京・池袋駅西口から徒歩3分。雑踏にたたずむ老舗の庶民派中華料理店『新珍味』が、最近、台湾人客の間で「聖地」としてクローズアップされていることをご存知だろうか。 店のオーナーは、昨年100歳となった現役の台湾人革命家・史明(しめい)。彼への再評価の気運が高まるとともに、『新珍味』を訪れる台湾旅行客が増えているのだ。 池袋西口の生き字引ともいうべき史明が語る、驚くべきエピソードの数々とは──。 「台湾独立運動のゴットファーザー」の店 「焼きギョーザに半ライス、あとビールね」 「大滷麵(ターローメン)とニラレバ炒め」 平日のランチタイムを過ぎたというのに、『新珍味』の客足は途絶えることがない。2階のテーブル席では常連たちがネクタイを緩めながら昼ビールで気勢を上げている。敷地面積わずか9坪で、1階はカウンター7席のみの小さな店ながらメニューは60種類を網羅。書き入れ時も作り置きせず、注文を受け

    池袋西口の中華『新珍味』はなぜ台湾独立運動の聖地となったか(田中 淳) @gendai_biz
  • 36歳の編集者が、市川に「小さな出版社」を立ち上げたワケ(現代ビジネス編集部) @gendai_biz

    永井荷風や井上ひさしらが居を構えた「文学の街」千葉県市川市。その閑静な住宅街の一角に「志学社」はある。星海社にて『江戸しぐさの正体』や『マージナル・オペレーション』シリーズなどのヒット作を手掛けたフリー編集者の平林緑萌(ひらばやし・もえぎ)氏が、昨年10月に新たに立ち上げた出版社だ。出版不況が叫ばれて久しいなか、平林氏が市川に「小さな出版社」を作ったのはなぜか。その理由を尋ねた。 名著の復刊を目指して 太田出版では『QuickJapan』、星海社では主に書籍、とこれまで10年近く出版物の編集に携わってきました。を作るノウハウは身に着けたし、ヒット作も手掛けてきた自負はありますが、30代も半ばに差し掛かったときに、この先10年、20年残るような書籍や、新たな出版の仕組みを作りたいと思うようになりました。出版不況の只中で、このままを作っているだけでは、いずれは出版社という船ごと沈没してしま

    36歳の編集者が、市川に「小さな出版社」を立ち上げたワケ(現代ビジネス編集部) @gendai_biz
  • 東大・京大・早慶→一流企業のエリートが「日本ヤバイ」と言う理由(後嶋 隆一) @gendai_biz

    「衰退傾向にある日」という課題 「衰退傾向にある日の半導体産業について分析しなさい」 これは、「私」が通うアメリカのMBA(経営学修士)プログラムの企業戦略論という授業の期末試験で実際に出題された問題だ。 ちょうど東芝のメモリ事業売却に関する報道が盛んになされていた時期ではあったが、明確に「衰退傾向にある日」と書かれていることに、日人として悔しさを噛みしめながら答案作成をしたことを覚えている。 さて、「私」と書いたのは、この原稿を作成している「後嶋隆一」というのが4人の日人のペンネームだからである。2017年の秋、私たちは、南カリフォルニアを代表する名門、カリフォルニア大学アーバイン校のビジネススクールに同期生として入学した。これから始まるであろう厳しいビジネススクールの生活を目前に、同じく日を母国とする仲間として、またライバルとして、お互いを意識し打ち解けるまでに長い時間は必

    東大・京大・早慶→一流企業のエリートが「日本ヤバイ」と言う理由(後嶋 隆一) @gendai_biz
    schrift
    schrift 2018/12/14
  • 大規模調査でわかった、ネットに「極論」ばかり出回る本当の理由(山口 真一) | 現代ビジネス | 講談社(1/6)

    「ネットを使うほど、人は極端になる」は当か 「現代社会で進む分断の大きな原因は、インターネットやSNSである」というクリシェがある。しかし、そうした直感に真っ向から反する「ネットは社会を分断しない」という研究結果が話題だ1。 慶應義塾大学の田中辰雄氏らの実証研究によると、FacebookやTwitterなどのソーシャルメディア利用は、ユーザの「意見の極端化」に影響を与えていないという。一方で田中氏らは、「テレビニュースの視聴者は極端な意見を持つようになる」とも指摘しており、興味深い。 この研究では、それだけでなく、ネットユーザが自分と意見の異なるユーザも少なからずフォローする傾向にあることが分かった。具体的には、フォローしている人の3割以上は、自分と反対の主張をしている人で占められているとのことである。実は、このような研究結果は、海外の実証研究でも示されている2。 つまり、従来から言われ

    大規模調査でわかった、ネットに「極論」ばかり出回る本当の理由(山口 真一) | 現代ビジネス | 講談社(1/6)
  • 折口信夫という「謎」---『折口信夫』著・安藤礼二(安藤 礼二)

    書『折口信夫』は、大江健三郎さんの一言からはじまった。拙著『光の曼陀羅 日文学論』が大江健三郎賞を受賞した際、ただ一人の選考委員である大江さんから、あなたはもう一度あらためて折口信夫の「評伝」を書き直した方が良いのではないか、とアドバイスをいただいた。「評伝」というジャンルには、まだまだ大きな可能性がある。特に折口のように、その生涯にもその思想にも「謎」を秘めた巨大な表現者については、とも。 確かにそうだと思った。当時まで、あるいは現在でも、折口信夫の生涯と思想は、どうしても柳田國男との師弟関係から論じられることが多かった。もちろん、柳田もまた近代日思想史と近代日文学史の上に名前を残す偉大な表現者である。しかし、折口は、柳田の影響圏から容易にはみ出してしまう、より過激で過剰なものを抱え込んでしまっていたのではないか、と。 さらには、大江さんのみならず、三島由紀夫や中上健次や村上春樹

    折口信夫という「謎」---『折口信夫』著・安藤礼二(安藤 礼二)
    schrift
    schrift 2018/11/04
  • RADWIMPS衝撃の愛国ソング「HINOMARU」を徹底解剖する(辻田 真佐憲) @gendai_biz

    「HINOMARU」は明確に愛国ソング 「さぁいざゆかん 日出づる国の 御名の下に」などと歌う、RADWIMPSの新曲「HINOMARU」(野田洋次郎作詞・作曲)が「軍歌っぽい」として話題になっている。 軍歌云々はあとで触れるとして、この歌はなにより明確に愛国歌(愛国ソング)である。 まず、歌詞の内容を確認しよう。 この歌は、「あなた」と「僕ら」でなっている。 「あなた」とは、「御国」であり、「日出づる国」であり、「帰るべき」祖国であり、「守るべきもの」である。 これにたいし、「僕ら」とは、日の丸を仰ぎ見ると感情が高まる者たちであり、「気高きこの御国の御霊」を身体に宿す者たちであり、父母から歴史を受け継いだ者たちである。 そして「僕ら」は「さぁいざゆかん」と鼓舞され、「あなた」の「御名」の下に、どんな困難があろうと突き進んでいく。たとえ「僕ら」の身が滅んでも、「あなた」は永遠に栄えよと願い

    RADWIMPS衝撃の愛国ソング「HINOMARU」を徹底解剖する(辻田 真佐憲) @gendai_biz
    schrift
    schrift 2018/06/11
  • 美女4000人抱いた「紀州のドンファン」が55歳下モデルと結婚!(野崎 幸助) @gendai_biz

    これまでの人生で美女4000人にのべ30億円を貢いできたという、豪快社長「紀州のドン・ファン」こと野崎幸助氏が、電撃結婚していた…!しかもお相手は55歳年下のモデルというのだから、もう驚くほかない。ドンファン、いろんな意味で大丈夫か…?人が心境を明かした。 (ドンファンについてご存じない方は、<美女4000人に30億円を貢いだ「紀州のドンファン」の壮絶人生 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50655>ほか、過去の記事をお読みください→過去の記事はここをクリック) 相当痛い目にあったけど… 実は私、2月8日に電撃入籍をしました。お相手は55歳年の差のファッションモデルで21歳のSちゃんであります。167センチで160の私よりもずっと背が高く、ボン・キュ・ボンの私の理想のナイスプロポーションのべっぴんさんであります。 ここにくるまで、私も相当痛い目にあ

    美女4000人抱いた「紀州のドンファン」が55歳下モデルと結婚!(野崎 幸助) @gendai_biz
    schrift
    schrift 2018/05/31
  • 文科省が発表した「2020年大学改革」驚きの中身(ドクターZ) @moneygendai

    地方国大・私大の経営を統合 少子化時代の大学運営について、文部科学省が「大改革案」を示した。 その内容は大胆で、2020年度から、各地方で大学をグループ化したうえで、新法人を作って、一体化した経営を行うというもの。しかもその枠組みは国公立・私立の垣根を超えるもので、一体経営によって各地域の個性をより強く打ち出すことで、大学経営の安定と学生への求心力を高める狙いがある。 少子化で各大学の経営体力が落ちるなか、地域の国公私立大をグループ経営にすることで乗り切るというものだが、この改革が成功する可能性はどれほどなのか。 この新法人は、表向きは「経営基盤を強化しグループの強みや特色を打ち出す」ために設立されるものである。グループ内の大学で共同教育課程を編成したり、施設・設備の相互利用や入試業務などの事務作業を共同化することで、各大学の得意分野に資金・人材を集中させることができるという理屈だ。 だが

    文科省が発表した「2020年大学改革」驚きの中身(ドクターZ) @moneygendai
    schrift
    schrift 2018/04/08
    不健全な大学に健全な大学が巻き込まれないことを望む
  • 10万人死亡「東京大空襲」の翌朝、政府が何と言ったかご存じですか(大前 治) @gendai_biz

    頻発する空襲を経てもなお「空襲は怖くない。逃げずに火を消せ」と言い続けた日政府(前回記事を参照)。この方針は、一挙に大規模となった東京大空襲の被害を目の当たりにしても、変更されなかった。 一度始まった政府方針は、簡単には修正されない。それでも、当時の政府方針に立ち向かおうとした議員がいた。その渾身の言葉に耳を傾けて、いま私たちはどう生きるべきか考える糧にしたい。 10万人が死亡しても「空襲を恐れるな」 1945年(昭和20年)3月10日の深夜0時08分、約300機のB29爆撃機が東京上空に飛来し、約2時間で33万発以上の焼夷弾を投下した。「東京大空襲」である。 現在の江東区・墨田区・台東区を中心に、千代田区や江戸川区も含む広範囲が焼け野原となった。一夜で10万人が死亡し、罹災家屋は27万戸にのぼった。 この大惨事を受けて、さすがの日政府も「逃げずに火を消せ」の方針を変更するかと思いきや

    10万人死亡「東京大空襲」の翌朝、政府が何と言ったかご存じですか(大前 治) @gendai_biz
    schrift
    schrift 2018/03/10
  • それでもあの五輪エンブレムは”パクリ”ではない!〜そもそもデザインとは何か?(河尻 亨一) @gendai_biz

    今回のエンブレムでもしマズかった点があるとすれば、それはパクリ云々ではなく、このクリエイティブが「20世紀に属するもの(亀倉雄策的なもの)なのか、21世紀に属するもの(デジタルな世代の感性)なのか?」がハッキリしなかったところにある。 考え方としては前者で、やり方としては後者で作ってしまったために、天然の“サノケン(佐野研二郎)らしさ”がいまいち爆発せず、唐突で中途半端な印象を世間に与えてしまったのかもしれない。様々な事情を想像すると「なぜ、そうなったのか?」は推測できるが、世の中はそのあたりを存外見抜いてもいた。 デザインはいま、その高く高いハードルを超えること、時代をつなぐことが社会の無意識の中で求められている。そう考えると、佐野氏にはこれからやるべきことがたくさんある。同時代の一人として私は自分の能力の範囲で、彼と現代のデザイナーたちを行動で応援したい。 問題の根っこは、五輪に対する

    それでもあの五輪エンブレムは”パクリ”ではない!〜そもそもデザインとは何か?(河尻 亨一) @gendai_biz
    schrift
    schrift 2018/03/02
  • 半世紀もくすぶっていた難問に挑んだ「天才哲学者」驚きの論考(千葉 雅也)

    このたび、ドイツの若き哲学者マルクス・ガブリエルを一躍有名にした著作『なぜ世界は存在しないのか』の翻訳が講談社選書メチエから刊行された。同書でガブリエルは、「新しい実在論」という立場を主張している。 私はこれまでカンタン・メイヤスーやグレアム・ハーマンらの「思弁的実在論」を紹介してきたが、ガブリエルの立場もそれに関係する。今日の大陸哲学では、「実在論ブーム」が広く巻き起こっているのである。 ガブリエルの「新しい実在論」とは、いかなるものなのか。ひとまず、「世界は存在しない」というキャッチーな主張は脇に置くことにする。それは実は、二次的なことだからだ。私の整理では、ガブリエルの言わんとすることの体は、「質主義vs.相対主義」という対立から抜け出す第三の道を開くことである。 「世界は存在しない」とは? 質主義vs.相対主義というのは、極端に単純化すれば、次のような対立だ。 富士山を、別の

    半世紀もくすぶっていた難問に挑んだ「天才哲学者」驚きの論考(千葉 雅也)
    schrift
    schrift 2018/02/12
    ベルグソンのイマージュ論とどう違うのか?
  • 働きたいのに働けない!「最高益」でも電通社内は大混乱(週刊現代) @gendai_biz

    死に物狂いで働き、ハデに遊ぶ――そんな電通の空気が、大きく変わろうとしている。しかし、これまでのやり方を全否定されて、混乱が生まれないわけがない。現場で働く社員たちの思いに迫る。(「週刊現代」8月12日号より) クライアントの反発 「現在も会社から言われて22時退社を徹底していますが、そのせいでクライアントから反発をらって参っています。 夕方、担当者から『急遽、明日の朝イチでプレゼン資料が必要になりました。お願いできませんか』と電話がかかってきた時も、『22時退社なので……』と正直に断って平謝りしています。それでも粘られる場合は局長に相談しますが、当然『ダメだ』。『局長判断でできません』と伝えざるを得ない。 先方から不満を言われることも少なくない。いままでなら絶対に『喜んで』と即答していましたから、当に大丈夫かと思うこともあります」 電通でCMなどの制作を担当する「CRプランニング局」

    働きたいのに働けない!「最高益」でも電通社内は大混乱(週刊現代) @gendai_biz
    schrift
    schrift 2017/09/14
  • 戦争が始まったらこうなる 北朝鮮vs.米・日・韓の戦い(週刊現代) @gendai_biz

    米軍はどう動くのか 北朝鮮情勢が、いよいよ緊迫してきた。 韓国の国防部関係者が解説する。 「北韓(北朝鮮)は、中距離弾道ミサイル『ムスダン』の発射を東海岸(日海)の元山から行うなど、東海岸に周辺国の目を向けさせています。だが攻撃の"丸"は、あくまでも西海岸(黄海)だと国防部では見ています。 北韓は、これだけ内外に挑発的な発言を繰り返しているので、何もしなければ、金正恩第一書記の名折れとなります。しかし当にアメリカ戦争になれば、一溜まりもないことは重々心得ている。 そこで、米軍を参戦させない範囲内で最大限の挑発をする可能性が高い。それには、首都ソウルに近い西海岸で暴発するのが、一番効果的だというわけです。 具体的には、西海岸に浮かぶNLL(北方限界線)の南側にある5つの島を砲撃するのではと警戒しています。NLLは米韓が海上に引いた線で、北韓は認めていないので、彼らにとって攻撃の正当性

    戦争が始まったらこうなる 北朝鮮vs.米・日・韓の戦い(週刊現代) @gendai_biz
    schrift
    schrift 2017/09/01
  • アパレル業界は、どうやら「死にかかっている」かもしれない(週刊現代) @gendai_biz

    かつて百貨店に行き、じっくり選んで服を買うのが好きだった。でも、いまは……。日人が「高い服」への興味を失った結果、アパレルは死へと向かっている。その内部では、何が起きているのか。 服は「どうでもいい」 「アパレル業界が苦境に陥っているのは、『消費者の価値観の変化に負けた』から。いまや女性は、『憧れのモデルが着る高いブランド服』を欲しがらなくなり、等身大の服を求めるようになっている。 さらに言えば、最近は、限られたおカネを当に遣いたいものだけに遣う人も増え、それ以外の支出はなるべく抑える傾向が強まっています。こうした人には、服は『最低限でいい』『どうでもいい』ものなのかもしれません」(流通専門誌『2020ValueCreator』編集長の田口香世氏) アパレル企業、とくに百貨店に店舗を展開する企業は、経験したことのない苦境に喘いでいる。'91年から'13年の間に市場は15.3兆円から10

    アパレル業界は、どうやら「死にかかっている」かもしれない(週刊現代) @gendai_biz
    schrift
    schrift 2017/09/01