科学技術をめぐる課題について討議する国際会議「サイエンス・アンド・テクノロジー・イン・ソサエティー(STS)フォーラム」の年次総会が2日、国立京都国際会館で始まった。総会は3日間の日程で、約100の国と地域、国際機関などから約800人の有識者が参加。エネルギーや環境、原子力発電所の安全性などをテーマに全体会議や分科会を開き、多角的な議論を交わす。 8回目を迎えた今年の総会は、東日本大震災に伴う3月の東京電力福島第1原発事故を受け、原子力技術の安全性や環境問題に重点をおいたプログラムを編成した。 基調演説で、会議の創設者の尾身幸次理事長(元財務相)は「原子力をはじめとする科学技術には光と影がある。人類の将来のために影の部分は克服していかねばならない」と、技術進歩の重要性を強調した。 また、中川正春文部科学相が演説し、「東日本大震災の被害を精査し、世界に報告することが日本の責務だ」と日本の経験