<全力疾走すればそれでいいの?> 「メイズ(迷路)」を2回やれとは言わないけど、「タイトル」にも入れているくらいなんだから、そこは迷路要素の何らかの継承はすべきだった。 謎の空間に主人公と一緒に突然ぶち込まれる感覚を覚えるスピード感ある展開、「壁」の圧倒的存在感、若手俳優の魅力的な演技などなど、前作のよかった要素をオミットしすぎじゃないか。 確かに全力疾走はたくさんあったけど、全力疾走すればそれでいいの?
<主演、ヒラリー・スワンク!> いわゆる難病モノとしては今年「きっと星のせいじゃない」「博士と彼女のセオリー」「アリスのままで」に続いて4作目だけど、それらと並べても良いくらいの映画でした。("出尽くした"と言われるジャンルでのそれぞれのアプローチの違いを見比べると面白い) 病と生きる主人公の一人の女としての生き様にメインフォーカスを当てながら、正反対の属性の女子大生との友情・成長あり、そして甘ったるい感動映画で済ませないリアルガチなエピソードもありで、とてもバランスが良い。これは実話ではなく"フィクション"だからこその完成度の高さかな。(当然、相当な取材はしてるはず。) 展開はベタすぎてすぐネタバレになるから何も言えないんだけど、あんな約束にあんなラスト…そりゃ泣くわ!ヒラリー・スワンクが主演、プロデューサーを買って出ただけあった!主人公と正反対の「不良大学生」を演じたエミー・ロッサムの
<想像通りの、楽しい二時間> 他の方も評価している通り、全体を通底するハッピーな雰囲気、ロバート・デ・ニーロ、アン・ハサウェイの演技とそのキャスティングの贅沢さ、脇役、子役もそれぞれ魅力的。想像通りの楽しい二時間を過ごせた。決してそれらの実現は簡単にはできないことだし、まずそこは褒めたい。 ただ小気味がよかったのは、老インターンと意気投合する中盤までで、それ以降は想像を超える展開は無く、やや失速。うーん、アンハサウェイ演じる女社長の抱える「多忙を極めて仕事と家庭両方の破綻」をしている問題が微妙に解決していないのを見てみぬふりして、"ほっこりできるガールズムービー"とやたら持ち上げるのはどうだろうなーー。完全にキャパオーバーしていながらいつまでも手を打たない創業者に対して、社員からの反発、クーデターくらいあるかと思いきやそれもない。2人とも成功者的立ち位置から一ミリたりとも揺らがない。ビジネ
"大胆にやれば、周りはひれ伏す" 惹かれない訳がない、ポスターと邦題のセンスに惹かれて鑑賞。ただ宣伝文句で「マインドファック」とか銘打ってハードルを上げたのは悪手だった。 「ギーク野郎のハッキングによる成りあがり」がメインでありながら、「人間こそシステムの穴だ」という命題が一貫していて、キーボードを叩くだけではなく、意外と現実世界で頭脳とフィジカルを使っていて、映画的にバランスがよかった。また複雑になりがちな電脳世界での駆け引きも専門用語で煙に巻かずに分かりやすく視覚化されていて親切。 難点は、ダークヒーローとなるには弱すぎる主人公の動機とカリスマ性。こういう映画では「こいつやべえ!!」っていうのをもっと存分に味わいたかった。トリックのアイデア一発勝負で人間ドラマが弱く、劇場で観るにはスケール感やお話のドライヴ感もイマイチってのは「グランドイリュージョン」っぽいな。 良いところはあるんだけ
<光にふれるとは> 光にふれるとは何か考えながら観ていた。最近観た同監督作「共犯」の映像センスがすごくよかったので鑑賞。 全盲のピアニストが主人公ということで、お涙頂戴の物語と思いきや、夢を諦めた少女と主人公が出会い「光にふれる」ことでもう一度前に踏み出す、スッと爽やかな気持ちになれる青春ドラマだった。また下手に恋愛要素に走らないのがよかった。 一見キャッチーだが好みが分かれる表層の物語(障害者モノ)の奥に、普遍的なメッセージが隠されているという構造は「共犯」に似ていた。このメッセージには老若男女誰しも響くのではないだろうか。 あと音楽映画としても秀逸で、主人公と大学で出会う仲間たちが「はじまりのうた」のように、セッションする歓びや音楽の楽しさを軽快に教えてくれた。少女の「夢」の方も映像での切り取り方が美しく素晴らしかった。 そしてヒロインの少女はじめ、女優陣がみな美しい!青春映画は若手メ
<法的にも道徳的にも報道者的にも問題大アリ、だが間違いなく傑作!> "最も観たくない光景"を疑似体験できるのが映画の醍醐味と思っているので最高でした。 キービジュアルの「夜の街•スポーツカー」から「ドライヴ」みたいなオシャレな感じを想像していたら、糞みたいな主人公に共感も好感も持てないドロドロの作品で、映画を観に行ったはずが出口のない真っ暗闇の迷宮にズルズルと引きずり込まれたかのような体験だった。最高か。 主人公ルーは、ひょんな事から目的の為には手段を選ばない非道なパパラッチになる元コソ泥。でありながら、発する言葉はインテリジェンスとプロフェッショナリズムに満ちた、明日から仕事に使えそうな(笑)名文句ばかり。誰もが持っている武器、「言葉」を駆使して成り上がる姿には「英国王のスピーチ」のようにワクワクしながら応援したし爽快さすら覚えた。この対極的な組み合わせがキャラクターになんとも言えない魅
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く