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ブックマーク / umedamochio.hatenadiary.org (17)

  • 「現代の若きエンジニアの物語」としても読める岡本かの子「老妓抄」 - My Life Between Silicon Valley and Japan

    友人から勧められて、はじめて岡かの子の作品を読んだ。 青空文庫でも読むことができる。 一行一行に凝縮された文章の濃さが味わい深い。読みどころ、面白さは別のところにあるのだが、時代を超えて今日的だと感動したのは、財をなした老妓が、出入りの電気器具屋の青年に目をかけ生活の保証を与えて好きなことに没頭させたときに、その青年にどういう変化が起こったかのくだり。 青年は、ある日、電器修理の雇われ仕事について、 「そりゃそうさ、こんなつまらない仕事は。パッションが起らないからねえ」 「パッションって何だい」 「パッションかい。ははは、そうさなあ、君たちの社会の言葉でいうなら、うん、そうだ、いろ気が起らないということだ」 と言うのだ。それを聞いた老妓は 「ふむ。そうかい。じゃ、君、どういう仕事ならいろ気が起るんだい」 青年は発明をして、専売特許を取って、金を儲けることだといった。 「なら、早くそれをや

    「現代の若きエンジニアの物語」としても読める岡本かの子「老妓抄」 - My Life Between Silicon Valley and Japan
  • 最高に嬉しいアナウンス: Rich Chen(ex-Google)のはてな参画 - My Life Between Silicon Valley and Japan

    こんなことをアナウンスできる日がこんなに早く来るなんて思っても見なかった。今日は当に嬉しい日だ。このアナウンスが、今後のはてなにとってどのくらい大きな意味を持つかは、ネットビジネスのプロ筋の人達には説明の必要もなかろう。 Richard ChenのHatena Inc.取締役就任に関するお知らせ Richard Chenは、Hatena Inc.に参画する前は、2002年より約5年間にわたり、Google社シニアビジネスプロダクトマネージャーとして、日市場戦略立案・事業構築についてのGoogle米国社サイド責任者として指揮を取り、2007年1月にGoogleを退社しました。 僕が初めてRichに会ったのは、2003年5月のことだった。Googleがまだ500人くらいで、日法人をさあこれから立ち上げるぞ、という時期だった。以来、Richは、急成長するGoogleの中心人物の一人として

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  • My Life Between Silicon Valley and Japan - 平野啓一郎さんの「巧みに生きるか、善く生きるか」を巡って

    平野さんの公式ブログの最新エントリー「巧みに生きるか、善く生きるか、……」(是非全文読んで考えてみてほしい) http://d.hatena.ne.jp/keiichirohirano/20070121 を巡って思ったことをちょっと書いてみる。 『ウェブ人間論』の対談をしていた時にも考えていたことですが、人間は、自分の属している社会のシステムと否応なくつきあいながらどうにかこうにか生きているわけですが、そこで、「巧みに、うまく」生きているだけでは、結局のところ、満たされないんじゃないかという気がします。それは直接には、僕自身を振り返ってみてのことですね。 巧みに生きる、ということについて言えば、梅田さんがいみじくも「サバイヴする」という言葉で表現したように、今の社会は、ノンキに関わって生きていこうとするためには、複雑になりすぎているんだと思います。ITに関してもそうだし、経済にしてもそう。

    My Life Between Silicon Valley and Japan - 平野啓一郎さんの「巧みに生きるか、善く生きるか」を巡って
  • My Life Between Silicon Valley and Japan - スルー力(りょく)の重要性

    昨夜は、はてな近藤邸@シリコンバレーで、シックスアパート・宮川達彦の米国社転籍・歓迎パーティがあったので、と一緒に参加した。しなもんもだいぶ元気になっていたので、当によかったね。 その席で宮川達彦に教えてもらったのがこの「スルー力」。 「高林さんがいま盛んにスルー力って言っているんですよ。僕とか高林さんはけっこうスルー力があるんだけど、○○さんはけっこうまじめだから、いろいろスルーできないんですよねぇ。スルーすればいいんだけど」(宮川) みたいに使う。ということで、使い方はなんとなく想像がついた。 だがせっかくだから、「いやなブログ」の高林哲による定義を見てみよう。 http://0xcc.net/blog/archives/000133.html スルー力カンファレンス (スルカン) 開催決定! ものごとをやり過ごしたり見て見なかったことにしたりすることを「スルーする」と呼ぶように

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  • My Life Between Silicon Valley and Japan - 昨夜の対談イベントの音声、YouTube映像

    昨夜行なった「シリコンバレー精神」刊行記念対談イベントの音声を取り急ぎ、アップします。吉岡弘隆さん(ミラクル・リナックス)をお招きしての、シリコンバレー精神とオープンソース思想を巡ってのトーク約一時間(ちなみに、ときどき会場から突っ込んでいる人はDan Kogaiさんです)。 まもなくYouTubeに映像もアップされます。 追記。以下、YouTube映像です。映像に伴う音がやや小さいので、パソコン側の音量を大きくしてお聞きください。 はじめに (1/9) http://youtube.com/watch?v=t2-Uk_cIctc エンジニアから見たシリコンバレー精神 (2/9) http://youtube.com/watch?v=TxUtXWBIyyo オープンソース体験 (3/9) http://youtube.com/watch?v=jlEsYXXVFgI 5年前を振り返って (4

  • My Life Between Silicon Valley and Japan - グーグルの垂直統合思想

    New York Timesの「A Search Engine That's Becoming an Inventor」 http://www.nytimes.com/2006/07/03/technology/03google.html は、グーグルに関し日々書かれている莫大な量の記事の中でも、久しぶりのヒットだと思う。NYTの原文はたぶん数日で読めなくなるので注意。 「ウェブ進化論」第二章「グーグル」の第三節「グーグル質は新時代のコンピュータ・メーカー」の中でかなりのページ数を割いて詳述した内容と、この記事の内部取材によるファクトをあわせると、グーグルがどれほど他のネット企業と違うか、つまりグーグルの特異性が、より正確に理解できると思う。 「ウェブ進化論」(p66-67)の中でこう書いたが、 そこで彼らが考えたのは、ネットの「あちら側」に自分たちが作る情報発電所は、「コンピュータ・

    My Life Between Silicon Valley and Japan - グーグルの垂直統合思想
    scorelessdraw
    scorelessdraw 2006/07/04
    「『~自分たちが思うベストのものが世の中から調達できない場合には自分たちで開発することもやぶさかではない』という考え方は、グーグルの本音であり、今彼らが持っている万能感の表れだろう。」
  • My Life Between Silicon Valley and Japan - YouTubeについて(1)

    「ウェブ進化論」を脱稿(もう原稿に手を入れない状態に)してから約半年が経過した。半年遅く、ちょうどいまを書いていたとしたらどう書くか迷うだろうな、と思うのがYouTubeである。別の言い方をするとすれば「ウェブ進化論」に書かれていない「その後の世界」で最も重要な会社がYouTubeだと言えるだろう。 YouTubeはまさに2006年の現象である。 まず個人的経験をいくつか。 (1) 4月にテレビ出演(WBS)した映像は、CM削除編集がなされ前半と後半に分割された録画映像が、翌日か翌々日、YouTubeにアップされていた。テレビを生で見損なったという友人や、海外在住の友人たちには、そのURLを送るだけで済み、おそろしく便利だった。僕がテレビに出た映像などロングテールの尻尾もいいところだから、この映像は二ヶ月くらいずっとYouTube上に存在していたが、今はもう消えている。 (2) その後、

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  • 「グーグルをどう語るか」を巡って - My Life Between Silicon Valley and Japan

    佐々木俊尚氏の「グーグル」が日から届く直前に、佐々木氏が「の話」(文藝春秋刊) http://www.bunshun.co.jp/mag/hanashi/index.htm に寄稿された自著解題の文章「グーグル「革命」は正夢か悪夢か」を読んだ。素晴らしい文章なので、この文春「の話」サイトにアップされたら是非皆さんも読まれるといいと思う。 僕の名前が出てくるのである友人がFAXで送ってくれたものだが、この文章の冒頭はこう始まる。 梅田望夫さんの『ウェブ進化論』(ちくま新書)がベストセラーになり、インターネットの最先端に多くの人が関心を持つようになっている。このを読んだ多くの人は、「海の向こうのシリコンバレーではこんなことが起きているのか」とびっくりしているのはないか。だが『ウェブ進化論』で語られているような「質的変化」は、実は日のさえない地方の企業から始まりつつある。 私がこの『

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    scorelessdraw
    scorelessdraw 2006/04/24
    「別の「不幸な出来事」は実験途中のバグだと認識し、バグ情報をもとに改善に向かう。振り返って、出てしまったバグの後始末をやろうとはしない。」
  • My Life Between Silicon Valley and Japan - Web 2.0の本質は何だろう

    2002年10月にBlogを始めて以来いちばん忙しく、なかなかエントリーが書けない。その間に「Web 2.0」についてさまざまな議論が沸いている。その一つ一つに感想を述べることができず残念に思っている。 欄でまた頻繁に更新できるのはたぶん年明けからになるが、それだとさすがに遅すぎるだろう。簡単に一言だけ「Web 2.0」について書いておきたい。 「Web 2.0」は概念なんだという話は数週間前にした。 ではその概念に含まれているエッセンスは何か。色々なエッセンスの抽出の仕方はあると思うが、僕は「1995年以来進化してきたウェブ世界に、これまでよりもさらに一歩進んだ開放性をもたらそうと希求する考え方や行動」が「Web 2.0」の質なのではないかと思う。 たとえば「Web 2.0」の文脈でよく語られる「サービスのAPI公開」というのは、ネット上の有象無象の連中を対象に「どうぞ自由に使って何

    My Life Between Silicon Valley and Japan - Web 2.0の本質は何だろう
  • My Life Between Silicon Valley and Japan - Web 2.0、概念、経営的感覚

    よしだ日記「Web2.0を必要とする人」 http://d.hatena.ne.jp/yoshida65536/20051028#p2 は、昨日の「激しく動く米ネット世界、でも日は・・・・」の中で何の気なしに書いた「「Web 2.0」つまりネットの次世代ビジョン仮説に関する理論武装」という言葉への反応で面白かった。 以前ヨタった時に、つらつらと文章を書きながらも「Web2.0を誰が必要とするのか?」と思っていたのだ。 具体的な技術ではない、概念的な存在であるWeb2.0という呼び名は、サービスを利用する立場のユーザーには必要ないだろうし、実際に個々のサービスを実装する立場にある技術者にもそれほど必要ないのではないか。この考え自体は今でもそれほど変わらない。もちろん知っているにこしたことはないだろう。けれどもユーザーが選択を行う際に重要なのは、そのサービスが自分にとって必要なのか、便利なの

    My Life Between Silicon Valley and Japan - Web 2.0、概念、経営的感覚
    scorelessdraw
    scorelessdraw 2006/04/16
    経営的感覚と概念。技術者であればこそ
  • 虚業という言葉について - My Life Between Silicon Valley and Japan

    サンデープロジェクトでは、実業か虚業かとかいう無意味なテーマが話し合われ、その中で僕のも紹介されたらしい。 虚業。 嫌な言葉だなぁといつも思う。嫌な言葉のわりに、日の製造業系、重厚長大系の企業幹部は、この言葉をとてもカジュアルに使う。自分たちがやっているのは「実業」だけど、君がやっているのは、たかが「虚業」だろう、というふうに人を見下すのである。 「君もそろそろ虚業を卒業して、実業の経営をやる時期なんじゃないかい」 こんな言葉をいつも投げかけられてきた。 僕は二十代後半から米国のコンサルティング会社に勤め、シリコンバレーでコンサルティング会社を興して八年になる。経営コンサルタントという職業に誇りを持ち、プロフェッショナルとして仕事をしてきたし(そろそろ二十年)、自分が興した会社にも誇りを持っている。 それで、あるときからこういうルールを自分に課した。 それがどんな公式な場であれ、僕の事

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  • サンデープロジェクト - My Life Between Silicon Valley and Japan

    欄にいただいたコメントや友人からのメールで、サンデープロジェクトで「ウェブ進化論」が紹介されていたと聞き、どういう文脈だったんだろう、何がどう話題になっていたのか知りたいなぁと思っていたら、やっぱり凄いなぁネットは。日時間深夜までに、状況がだいたい全部把握できました。なるほどこんな感じでは独り歩きするものなんだなぁ。 まずは聞き取り。 http://d.hatena.ne.jp/hidematu/20060312 田原氏「今、こんながあってね、ウェブ進化論ってやつでね、 これ見てびっくりしたのが、 GoogleYahooがね、アメリカの3大ネットのプライムの売上とトントンになったと、 これからドンドン抜くだろうと、WEBがね。 日でも起きるかもしれない。」 田原氏「こっち側、あっち側っていう言葉を使っているのね。 こっち側はリアルの社会。あっち側はネットの社会。 Google

    サンデープロジェクト - My Life Between Silicon Valley and Japan
  • 「王様のブランチ」で第一位 - My Life Between Silicon Valley and Japan

    id:reikonがテレビ画面の写真(しなもん付き)を送ってくれました。

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    scorelessdraw
    scorelessdraw 2006/03/05
    まるで興味なさげなしなもん
  • My Life Between Silicon Valley and Japan - 「ライブドアの技術の話」と「技術指向の経営」について

    伊藤直也(id:naoya)の「ライブドアの技術の話」 http://d.hatena.ne.jp/naoya/20060127/1138329840 が話題になっているようなので、少し補足をしておきたい。 日のライブドア報道を直接見聞きしているわけではないので、正確なところはよくわからないが、 今回のライブドアの件で、「ライブドアは虚業」、とか「日のネット企業は心を改めて技術を磨け」みたいな論調を良く見かけるわけですが という書き出しで始まっているので、ネット事業について何も知らない人が、テレビ等で勝手なことを色々と言っているのだろうことは想像がつく。 まず、「ライブドアの技術の話」について、彼が書いている内容は100%正しい。 ただ、ライブドアがこうした確かな技術を持っているということと、ライブドアの経営陣が技術に対して深い関心を抱き「技術指向の経営」を行っていたかということは、全

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  • 「ネット社会、時計の針戻すな」(産経新聞1/25一面) - My Life Between Silicon Valley and Japan

    産経新聞より特別寄稿の依頼あり。「ネット社会、時計の針戻すな」という文章を書きました。もうヤフー・ジャパン・ニュースに配信されていたので、欄にも転載しておきます。(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060125-00000002-san-soci) 一月二十三日、東京地検特捜部は、ライブドアグループの堀江貴文社長らを証券取引法違反容疑で逮捕した。 堀江前社長とライブドアは、特にここ一年、ネット企業や起業家主導型経済という「新しい潮流」を日において体現する存在として脚光を浴びてきた。そんな「時代の寵児(ちょうじ)」の転落を見て、「新しい潮流」全体を、日が否定する方向に向かっていきはしないかと、私は強く危惧(きぐ)する。 今後の捜査によって詳細が明らかにされる「ライブドアグループ固有の問題」と、インターネットの可能性を追求するネット企業群や、それを支

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  • 「やめること」を先に考えよう - My Life Between Silicon Valley and Japan

    さあ来年は何を始めようか。そう考えるのではなく「何をやめるか」を先に決めよう。それも自分にとってかなり重要な何かを「やめること」。 それが「来年の抱負」「今年の抱負」を真に意味のあるものにするための最重要ポイントだと思う。新しく始める「何か」を決めるだけでは、できない場合がほとんどだ。 「時間の使い方の優先順位」を変えないと、新しいことを始める時間はなかなか捻出できない。とにかく「やめること」を決めなくちゃいけない。 僕にとってのここ数年は、かなり新しいことへと舵をぐっと切った時期だった。JTPAを始めたこと、たくさん勉強するようになったこと、若い人たちとばかり会うようになったこと、ブログ(CNET Japanから欄)を始めたこと、はてなに参画したこと・・・。 こうした新しいことのすべては、僕の業である「MUSE Associatesのコンサルティング事業」で「もう新しい仕事はいっさい

    「やめること」を先に考えよう - My Life Between Silicon Valley and Japan
  • My Life Between Silicon Valley and Japan - Web 2.0が嫌われる理由

    何か新しい概念が提唱され、新語が定義され、Hypeが生まれ、カネが流れ、そのHypeのまわりに会社がたくさんでき、メディアが騒ぎ出す。それで試行錯誤の末、新しい概念が正しかったことが証明される場合もあれば、間違っていたことが後になってわかることもある。その過程で稼ぐ人もいれば損をする人もいる。こんなことは、IT産業で、これまでに何度も何度も繰り返されてきたごくごく当たり前のことである。 むろんこういうプロセス自身を「嫌いだ」と思う人がいるのは自然だ。IT産業におけるイノベーションのベースにあるチープ革命の進行は暴力的ですらあり、ITは既存の組織や枠組みを壊す性格を持つから、それ自体を好ましくないと思う人たちも数多くいる。 しかし「Web 2.0」を巡る感想・印象の類を聞いたり読んだりして思うのは、どうも普通の新語以上に「Web 2.0」には、ある種の人々から「嫌われる理由」が何かあるようだ

    My Life Between Silicon Valley and Japan - Web 2.0が嫌われる理由
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