支援者らによると、女性はブラジルの施設で孤児として育ったが、日系人夫婦の養子になり、12歳だった2016年に一家で来日。女性の在留資格は「留学」で、高校を卒業したものの、夫婦と疎遠になり、専門学校在学中にうつ病も発症。学校の出席日数が足りなくなり、在留資格を失い8月から収容されている。女性は強制退去も命じられ、先週、帰国に同意した。
東京都練馬区の住民が隣にできた保育園の園児の声がうるさく平穏に生活する権利を侵害されたとして、園の運営会社「日本保育サービス」(名古屋市)などに損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(渡辺恵理子裁判長)は、住民側の上告を棄却する決定をした。23日付。住民側敗訴の一、二審判決が確定した。 2020年6月の一審東京地裁判決は、07年4月の開園から2年ほどは国基準を上回る騒音レベルが散見されたが、園庭の使用を控えるなどして抑制され「受忍限度を超えていたとは認められない」とし、住民側の請求を棄却。21年3月の二審東京高裁判決も一審判決を支持した。(加藤益丈)
(※2024年8月26日午後6時25分追記 記事初出時、銚子市が千葉科学大に求めた条件について「2210人の定員を10分の1以下の190人未満に減らすこと」と表記しましたが、正しくは「2210人の定員を3分の1程度に減らすこと」でした。お詫びして訂正します。1学年の定員と大学全体の定員を取り違えたことが誤りの原因です) 千葉県銚子市の千葉科学大を経営する学校法人加計(かけ)学園(岡山市)が銚子市に同大学の公立化を要望している問題で、銚子市の有識者検討委員会は25日、検討結果をまとめ、越川信一市長に答申した。「公立化は大学再生の魔法の杖(つえ)ではない」として、最善策を「加計学園による経営継続」とし、次善策を「ほかの学校法人への事業譲渡」とした。
自民党総裁選への立候補を19日、表明した小林鷹之前経済安全保障担当相(衆院4期)。記者会見には、2012年の初当選同期を中心に20人を超える中堅・若手議員が同席した。司会は武部新衆院議員が務めた。
交流サイト(SNS)の浸透を背景に、戦争は、人々の考え方の主体となる「脳」を巡る争い「認知戦」に発展しつつある。「人の脳が戦場になる」とは、どういうことなのか。ロシア・旧ソ連諸国を専門とする軍事研究家で、安全保障問題に詳しい小泉悠・東京大学先端科学技術研究センター准教授(42)に聞いた。(聞き手・滝沢学) 認知戦 人の脳など「認知領域」を標的にした戦い。世論の誘導や敵対勢力の撹乱を狙う「情報戦」の一つ。マスメディアを通じたプロパガンダ(宣伝)の流布だけでなく、SNSなどで刺激的な情報発信を繰り返し、人の頭の中に直接働きかけて考え方を先鋭化させ、対立をあおって社会を弱体化させる。陸海空や宇宙、サイバー空間と並ぶ6番目の戦闘領域として「認知領域」が捉えられ、各国で研究が進む。日本では2022年の防衛白書で初めて「認知戦」の用語が登場した。
東京都の非正規公務員として働くスクールカウンセラー(SC)250人が、今年1月に「雇い止め」の通知を受けた。出産後まもなくSCの職を失った女性(36)は「都が大量リストラをしたことは怖い。次世代が不安になる出来事」と話す。7日の都知事選投開票を前に、SCの雇用安定や、生徒らが安心して相談できる環境を望む声を上げた。(畑間香織) 「卒業するまでいてほしかった」「いなくなったら困る」。都SCの公募試験で不合格だった女性は、3月でいなくなると生徒たちに伝えると、このような言葉をかけられた。雇い止め撤回を求めるオンライン署名に協力する保護者もいた。2015年度から働き、同時に3校を任されたこともあった。「自分が大事に築いた環境を終わりにしないといけないのは、苦しかった」と振り返る。
長引く物価高は、企業による必要以上の値上げが要因との見方が出ている。企業がコスト増加分を上回る値上げで収益を拡大させた一方、賃金に十分還元していないとして、欧米で「強欲インフレ」と呼ばれた現象だ。物価上昇の内容を分析した専門家によると、日本も同様の状況に陥りつつある。(大島宏一郎) 5月末の金曜日、スーツ姿の人が行き交うJR新橋駅前のSL広場。「食品は値上がりしたが、給料は上がっていない。景気は悪いと感じる」(東京都千代田区の30代会社員女性)、「スーパーで買うお菓子の容量や個数が減った」(港区の60代会社員男性)。働く人たちは物価高の厳しさに口をそろえた。連合総研の4月調査で、賃金が物価より上がったと答えた働き手はわずか6%台だ。
東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)を巡り、現職の小池百合子知事に出馬要請した区市村長の有志52人の1人、日野市の大坪冬彦市長は30日の記者会見で、「(小池氏側からの)『応援依頼』だったのが、なぜか(首長側からの)『出馬要請』になってしまった。心外だ」と述べた。 大坪市長は2021年の市長選では、小池知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」の推薦も受けて当選した人物。一体、何があったのか。(立川支局、デジタル編集部)
東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)への3選出馬が確実視されている現職の小池百合子知事に28日、都内に62人いる区市村長のうち実に52人の有志が参加して立候補を要請した。この動きに加わらなかった首長たちは何を思っているのか。(社会部、立川支局、デジタル編集部)
履歴書や面接不要で、好きな時間に好きなだけ働くことができる…。近年、CMで目にする機会が増えた「スキマバイト」。求人、求職側がそれぞれスマホアプリに情報を登録し、自動的に仕事をマッチングする仕組みだ。自由な働き方として注目を集める一方で、専門家からは「労働者の権利を守るルール作りを」と求める声が上がっている。(山田祐一郎)
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