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アンソニー・ギデンズの検索結果1 - 11 件 / 11件

  • 勝ち組にしか未来のない人生100年社会は、個人より社会が間違っているんじゃないの?

    「私たちはどう年を取るのが望ましいか?」 いつの時代にもこうした問いはあっただろうし、私もずっと問い続けている。 これからの世の中、どう年を取っていけばいいのかわかった気がしない。 そうしたなか、最近、気になる本に出会った。それを紹介しながら、高度な資本主義と高度な高齢化社会の組み合わせについて書いてみる。 100年時代の人生戦略を語った『ライフシフト』 まず、本を紹介しよう。 今回出会った本はリンダ・グラットン/アンドリュー・スコットという二人のロンドンビジネススクール教授が著した『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』という本だ。 本書はまず、従来までのエイジングを教育のステージ・仕事のステージ・引退のステージの3ステージ構成とみなし、それが時代遅れになっていると指摘する。 確かに。寿命が延びて就労期間も延びたのだから、若い頃に教育を受けたきり何も学ばなければ、働き口は狭くなり

      勝ち組にしか未来のない人生100年社会は、個人より社会が間違っているんじゃないの?
    • 社会学は何をしているのか

      「何をしているのか分からない」 社会学部の教員をしているとぶつかる壁のひとつに「社会学を宣伝することの難しさ」がある。社会学部の教員も学生も、「社会学部って何をするところ?」とよく聞かれるのに、それに答えられないというのだ。もっとも「じゃあ経済学部では何を勉強するか知ってる?」と聞いても「経済のことを勉強するんでしょ」という、おそらく経済学者なら間違いだと言うだろう回答しか返ってこないわけだから、「社会学は説明が難しい」というのも思い込みでしかないのだけれど。 一昔前の日本の教科書では、「社会学は常識を疑う学問です」なんて書かれていた。けれどこの説明も、もう古臭いものになっている(この辺についてはこの本や講義動画を参照)。最近の説明としては、日本社会学会の社会学部への進学を考えている人向けのサイトで示されている「異なる価値観をもった人間たちが多数集まって形成されるこの社会を解き明かす学問」

        社会学は何をしているのか
      • 『天気の子』が照らした、社会システムの内と外 - シロクマの屑籠

        ※この文章は『天気の子』のネタバレ内容を含みます。映画館でまだご覧になっていない人はご注意ください。 新海誠監督作品 天気の子 公式ビジュアルガイド 作者: 東宝,コミックス・ウェーブ・フィルム,角川書店出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2019/08/09メディア: 大型本この商品を含むブログを見る 新海誠監督の2019年の新作『天気の子』は、賛否があることを承知のうえでつくられた作品と耳にして、とりあえず期待しながら雨の日の映画館に向かった。 なるほど、こういう作品が許せない人はいるに違いない。少なくとも『君の名は。』と比べて賛否のわかれる物語だろう。それだけに、この作品をこういうかたちでリリースしたことに感心した。 意表を突かれた、とも思った。 あれだけ売れた『君の名は。』の次に、こういう作品をぶつけてくるとは。 なんにしても、『天気の子』を2019年の7月に映画館で見れ

          『天気の子』が照らした、社会システムの内と外 - シロクマの屑籠
        • ちくま学芸文庫刊行書目一覧 最新版|かるめら

          2024年2月29日時点での既刊のちくま学芸文庫全2,036点(セット版を除く)をあげた。 文庫の整理番号順に従って表記(一部変更あり)した。 「♾️」マークはMath&Scienceシリーズ(青背)を示す。 人名表記の揺れ(例「シモーヌ・ヴェイユ」と「シモーヌ・ヴェーユ」)は訳者に従い、統一はせずそのままにした。 編者、訳者は一部を除き割愛し、編著者が3人以上に及ぶ場合は代表者1人の名前のみ記した。 Math&Scienceシリーズのみの刊行書目一覧はこちら。 浅田彰『ヘルメスの音楽』 赤坂憲雄『異人論序説』 赤坂憲雄『王と天皇』 赤坂憲雄『排除の現象学』 赤坂憲雄『遠野/物語考』 赤坂憲雄『象徴天皇という物語』 赤坂憲雄『柳田国男を読む』 天沢退二郎『宮沢賢治の彼方へ』 飛鳥井雅道『明治大帝』 E・アウエルバッハ『ミメーシス[上] ヨーロッパ文学における現実描写』 E・アウエルバッハ『

            ちくま学芸文庫刊行書目一覧 最新版|かるめら
          • マジョリティとは「気にせずにすむ人々」ーー #ふれる社会学 のイベントから|ケイン樹里安

            えらいことになりました!鳥取・汽水空港でのふれしゃかフェス(刊行記念イベント)を楽しんでいるあいだに、さらに在庫がごっそり減っていたそうです!! ありがたい!! ということで、年末年始返上で、誤字脱字修正した『ふれる社会学』増殖計画が進行することになりました!! 嬉しい悲鳴!! きゃー!! がんばります!! 『ふれる社会学』の版元、北樹出版のみなさんの忘年会が先週開催されてて「えらい早いんやなぁ」と思っていたのですが、こーゆー時に備えて、なのですね。。 さて、前回のふれしゃかフェスでは『よい移民』とのコラボイベントとして「差別のカジュアルさにふれる」をテーマにトークして参りました! 熱い議論が多々あったのですが、なかでも、汽水空港さんがつぶやいてくださったコチラが1つのポイントかなぁと。昨晩、#ふれしゃかフェス を行った汽水空港さん➕Readin' Writin' さん➕僕でこんなやりとり

              マジョリティとは「気にせずにすむ人々」ーー #ふれる社会学 のイベントから|ケイン樹里安
            • 知の散逸を防げるか|西田亮介さんが選ぶ「絶版本」|かしわもち 柏書房のwebマガジン

              本連載は2022年9月に書籍化されました。 アンソニー・ギデンズ『第三の道――効率と公正の新たな同盟』佐和隆光 訳(日本経済新聞出版 、1999年) 研究者であり、また文筆業を生業とするという仕事柄、絶版、そして絶版本と向き合う機会は少なくない。これまで10冊ほどの単著と多くの共著や分担執筆等で書籍とかかわってきたが、絶版になっているものも多数ある。好きな読み物のなかでも、絶版になってしまったものはいろいろある。江藤淳、吉田健一、彼らの著作の多くは、もはや簡単に手に取ることはできなくなってしまっている。また、例えば彼らは多作だったから、短編が全集か、今は手に取ることが難しくなった著作のなかに含まれてしまっていることも珍しくない。江藤のSFC最終講義の名教育論「SFCと漱石と私」もそのひとつだ(2020年に別途、『日本の最終講義』に所収された)。こういう短編は、個別に電子化してくれれば、もっ

                知の散逸を防げるか|西田亮介さんが選ぶ「絶版本」|かしわもち 柏書房のwebマガジン
              • 若者が「左傾化」日本でもありえる? 世界各地では年齢が分断の要素に(今野晴貴) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                衆議院選挙が迫る中、岸田首相が「新しい資本主義」を目指すことを表明した。与党に限らず、「行き過ぎた格差」は今回の選挙の重大な焦点となっている。実は、世界では「資本主義を見直す」という政治的トレンドを、「Z世代」(1990年代後半以降に生まれた世代)がけん引している。 若い世代の意識や行動の変化が、各国の選挙や政策動向にも巨大な影響を与えているのだ。アメリカで民主党の大統領候補指名を目指したバーニー・サンダースが巻き起こした旋風は記憶に新しい。 「民主社会主義者」を自称し、大学の授業料無償化、学費ローンの免除といった政策を掲げるサンダースを支えたのは、大学生を中心とする若者世代であった。「99%対1%」のスローガンを掲げ、富裕層と対決し、富を配分することを主張するサンダースの姿勢が若者たちに圧倒的に支持されたのだ。こうした若い世代の声は、現在のバイデン政権の政策にも影響を与えている。 イギリ

                  若者が「左傾化」日本でもありえる? 世界各地では年齢が分断の要素に(今野晴貴) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                • 人生取り戻し日記|koke

                  0. 仕事を(少しだけ)休むことになりました 今、3/19(金)です。理由は色々あるのですが、仕事で心身が不調を訴え出したのを察知したので、なんとか上司に交渉し、余りまくっていた有給を繋げて3/28(日)まで一週間休暇をとりました。 ちなみに、そんな僕の今月の精神状態はこんな感じ: 食欲がわかない、寝つきが浅い、判断力が鈍る、社用携帯の通知がなるたびに動悸が起きる、言葉と思考が噛み合わない、物欲がない、前好きだったものが好きじゃない、趣味にかける気持ちの余裕がない、おしゃれする気も起きない など ・・・エッ、これって誰?僕?本当に僕の人生?僕の人生はもっと楽しいはずだよ。いつから僕は僕の人生を手放してしまったんだろうか。 こんな状況が一週間でどうにかなる問題なのか?という本質的な疑念があるわけですが、その疑念は一旦脇に置いて、とにかく自分の人生を取り戻せるだけ取り戻してみようウィーク開催し

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                  • 社会学のお薦めの本(2017年版) | 社会学分野 | 信州大学 人文学部

                    ここでは、主に社会学分野を志す初学者向けの本や、やや難しいが読んでほしい古典の基礎文献を中心に集めました。 社会学分野を志す人は、1冊でも2冊でも気になるものから読んでもらうとよいかと思います。 各カテゴリで、難しいが外せないと思うものは末尾に(上級向)としてあります。 各教員の専門領域の本については、特に示さなくても中級レベルのものも含まれます。 なお「初学者向け」とか「上級向」とは、読むためにどの程度の下地が必要かということの目安を表します。初学者が上級向けの本を読んでもちんぷんかんぷんかもしれませんが、上級者が初学者向けの本を読んでも得られるものはあるでしょう。 最終更新日:2017/2/9 ○社会学とはどのような学問か ・宮島喬.2012.『社会学原論』岩波書店.(初学者向け) ・ジグムント・バウマン、ティム・メイ(奥井智之訳).2016.『社会学の考え方』[第2版]ちくま学芸文庫

                    • 半径数メートルから問いを発する「わたしたちのための民俗学」―『生きづらさの民俗学』書評―  塚原伸治|じんぶん堂

                      記事:明石書店 『生きづらさの民俗学—日常の中の差別・排除を捉える』(及川祥平・川松あかり・辻本侑生編著、明石書店) 書籍情報はこちら みんながそれぞれに生きづらい世の中に向きあって、自分たちのこととして考えてみましょう。 ややもすると説教くさくなってしまいそうな呼びかけなのだが、この本では不思議とあまりそんなふうに感じなかった。『生きづらさの民俗学』の魅力を誰かに伝えるときに、何よりもまずこのように紹介するだろう。なぜならば、このことは私が語りたい民俗学の魅力や可能性、そして厄介さとつながっているような気がするからだ。 「日常」の民俗学 民俗学はこの20~30年くらいで大きな変化を経験した。まだ世間のイメージとの間にずれはあるかもしれないが、少なくとも2000年代以降に民俗学に触れた我々世代の学徒にとっては、「ローカルな伝統文化の研究をするのが民俗学」という自己規定はすでにだいぶ相対化さ

                        半径数メートルから問いを発する「わたしたちのための民俗学」―『生きづらさの民俗学』書評―  塚原伸治|じんぶん堂
                      • 再帰的近代化:Reflexive modernization

                        池田光穂 再帰的近代化(さいきてききんだいか、reflexive modernization)あるいは内省的近代/再帰的近代 (reflexive modernity)とは、外部から強制力をもって近代という新しいモードを獲得していくプロセス(=連辞符のつかない唯の近代化 [modernization]のこと)とは異なり、近代を生きる個人や組織あるい は社会が、近代化(=以前にあったものを放棄して新たな生活や思考を始めること)のプロセスを内面化していく現象(再帰的近代化)。あるい は、再帰的近代化が進行中の時間や歴史のことを、再帰的近代という。 ヨーロッパの社会学者、とりわけアンソニー・ギデンズ(Anthony Giddens, 1938- )、ウルリッヒ・ベック(Ulrich Beck, 1944-2015)、あるいはスコット・ラッシュ(Scott Lash, 1945- )らによって、提

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