並び順

ブックマーク数

期間指定

  • から
  • まで

1 - 40 件 / 68件

新着順 人気順

オルテガ 大衆の反逆の検索結果1 - 40 件 / 68件

  • 20世紀の倫理-ニーチェ、オルテガ、カミュ - 内田樹の研究室

    『ペスト』がいきなり売れ出したということで、集英社の伊藤さんからカミュ論の旧稿をウェブに上げたいという提案を頂いたけれど、これがとてもそのままではお目にかけられるようなクオリティではない。その時にHDの筐底から「こんなもの」が出て来た。たぶん1995年くらいに大学のリレー講義の一部で、「20世紀の倫理」というのを3回くらい担当したことがあって、その時に作ったノートである。そのあと大学の紀要に載せたのだけれど、単行本には採録されていないと思う。カミュ論の部分はのちに改稿して『ためらいの倫理学』という論文になって、同名の論集に収録されている。前半の「倫理についての思想史的概説」は学生向けに書いたので、たいへんにわかりやすい。 1・倫理なき時代の倫理 神戸の小学生殺人事件のあと、あるトーク番組で「なぜ人を殺してはいけないんですか?」と発言した中学生がいて、物議をかもしたことがあった。おそらく、彼

    • 番組10周年記念対談:「100分de名著」クロニクル 名著とともに歩んだ10年

      3月放送の「100分de災害を考える」のシリーズで、2011年にスタートした「100分de名著」がまる10年目となりました。そこで、歴代もっとも多く番組講師を務めた批評家・若松英輔さんと歴代もっとも長くプロデューサーを務めたAこと、秋満吉彦が、裏話を交えながら番組10年の歴史を振り返り、番組の魅力を改めて掘り起こす対談を企画しました。前後編でお送りします。ぜひご一読ください。(構成:仲藤里美) ※写真は、対談開始前の約1分間ほどの時間で撮影したもので、対談本編は、ソーシャルディスタンス、換気、消毒などに十分な配慮をして行いました。 10年の歴史の中で、若松英輔さんが選んだシリーズ 第一期(2011-2013年) アラン「幸福論」 フランクル「夜と霧」 第二期(2014-2016年) 小泉八雲「日本の面影」 レヴィ=ストロース「野生の思考」 第三期(2017-2020年) オルテガ「大衆の反

        番組10周年記念対談:「100分de名著」クロニクル 名著とともに歩んだ10年
      • ちくま学芸文庫刊行書目一覧 最新版|かるめら

        2024年2月29日時点での既刊のちくま学芸文庫全2,036点(セット版を除く)をあげた。 文庫の整理番号順に従って表記(一部変更あり)した。 「♾️」マークはMath&Scienceシリーズ(青背)を示す。 人名表記の揺れ(例「シモーヌ・ヴェイユ」と「シモーヌ・ヴェーユ」)は訳者に従い、統一はせずそのままにした。 編者、訳者は一部を除き割愛し、編著者が3人以上に及ぶ場合は代表者1人の名前のみ記した。 Math&Scienceシリーズのみの刊行書目一覧はこちら。 浅田彰『ヘルメスの音楽』 赤坂憲雄『異人論序説』 赤坂憲雄『王と天皇』 赤坂憲雄『排除の現象学』 赤坂憲雄『遠野/物語考』 赤坂憲雄『象徴天皇という物語』 赤坂憲雄『柳田国男を読む』 天沢退二郎『宮沢賢治の彼方へ』 飛鳥井雅道『明治大帝』 E・アウエルバッハ『ミメーシス[上] ヨーロッパ文学における現実描写』 E・アウエルバッハ『

          ちくま学芸文庫刊行書目一覧 最新版|かるめら
        • 日本人が空気を読むという、日本的現象の社会/歴史的原因 〜日本の情緒的文化圏、無階級社会、近代的大衆社会とヨーロッパの過剰な論理的文化圏、明確な階級社会の対比と、共通する近代的大衆化問題 - 日々是〆〆吟味

          空気を読むという、日本的現象の社会/歴史的背景 ヨーロッパの論理的文化圏と、日本の情緒的文化圏 ヨーロッパの階級と日本の無階級 近代化にともなう人間の大移動 〜大衆の問題 気になったら読んで欲しい本 ウェーバー『音楽社会学』 中島義道『ウィーン愛憎』 本居宣長『玉勝間』 丸山眞男『忠誠と反逆』 ホブズボーム『ナショナリズムの歴史と現在』 ノーマン『日本における近代国家の成立』 オルテガ『大衆の反逆』 神島二郎『近代日本の精神構造』 ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』 渋沢栄一『論語と算盤』 続きのお話 前回までのお話 https://www.waka-rukana.com/entry/2019/11/25/190035 https://www.waka-rukana.com/entry/2019/11/26/190017 空気を読むことに関するものをまとめたのはこちら

            日本人が空気を読むという、日本的現象の社会/歴史的原因 〜日本の情緒的文化圏、無階級社会、近代的大衆社会とヨーロッパの過剰な論理的文化圏、明確な階級社会の対比と、共通する近代的大衆化問題 - 日々是〆〆吟味
          • 失われたリベラリズム、あるいはコーヒーを買ってきてくれるリベラリズム | 研究プログラム | 東京財団政策研究所

            書評(文献レビュー) ポピュリズム 失われたリベラリズム、あるいはコーヒーを買ってきてくれるリベラリズム March 3, 2021 政治 歴史 ポピュリズム ※本稿は、2020年11月6日に開催されたポピュリズム国際歴史比較研究会の第六回会合(ヘレナ・ローゼンブラット『リベラリズム――失われた歴史と現在』合評会)で報告した内容の一部である。 古田拓也(広島大学特任助教) リベラリティの呼び声 リベラリズムについての入門書といえば、長いこと藤原保信の『自由主義の再検討』であった。今でもある程度はそうである。しかしこの藤原の新書は、「再検討」というタイトル――原案は『自由主義への反省』というタイトル――からも察せられるように、単なる歴史というよりは、リベラリズムの乗り越えを図った著作でもある[1]。では藤原にとってこの〈イズム〉の何が問題なのか。一言でまとめるなら、リベラリズム世界の利己主義

              失われたリベラリズム、あるいはコーヒーを買ってきてくれるリベラリズム | 研究プログラム | 東京財団政策研究所
            • 大衆と群衆、その話はじめ:有象無象の人の群れに対する二つの社会分析 ~オルテガとル・ボンの社会現象に対する古典的理解【オルテガ『大衆の反逆』ル・ボン『群衆心理』】  - 日々是〆〆吟味

              大衆と群衆 〜これらは違う考え方らしい 生活様式の変化と大衆 【オルテガ『大衆の反逆』】 【テュルゴー『富に関する省察』】 有象無象の人の群れ、大衆 【ドーア『学歴社会 新しい文明病』】 大衆以前の人の群れ、群衆 【ル・ボン『群衆心理』】 前回のお話 Loading... 大衆と群衆 〜これらは違う考え方らしい 大衆の話から吉本隆明の大衆の原像(庶民?)に話がうつって、そのまま余談になり脱線しつつありまして、なにを書こうとしてたのかすっかり忘れてしまったのですが、とりあえずこうだったかなぁ、となんとか大衆から続きのお話を書いてみようかと思います。 といってもオルテガのいう大衆については大体書いてしまいましたので、他の似たような考え方のお話です。 生活様式の変化と大衆 オルテガが大衆について書いたのは20世紀初頭でした。もう資本主義の運動は活発化していて、世界中がかつての生活様式から大きく変

              • 人間の群れとしての大衆や群衆と、ただ集まるだけでなく社会現象へと変化する転換点 ~人が集まるだけでなくお互い無関係で個人が喪失され我を忘れる社会的集合 - 日々是〆〆吟味

                人々の群れと大衆と群衆 〜集まるだけでは大衆でも群衆でもないらしい 大衆と社会システムの変化 【ル・ボン『群衆心理』】 【群衆心理 まんが版】 お互いを確認できる人々の集まり=群衆ではない コミケやライブは群衆か? 具体的に集まった人々の群れとしての群衆 群衆となることで難しくなる個人的態度 【オルテガ『大衆の反逆』】 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/2020/03/24/210036 人々の群れと大衆と群衆 〜集まるだけでは大衆でも群衆でもないらしい 大衆が田舎から都市へと移動することによって生まれたのだとすれば、群衆はどのようにして生まれたのでしょうか。それは文字通り群れて集まることによって生まれたのだと思われます。 大衆と社会システムの変化 たとえば単純に大勢の人間を集めても、それだけでは大衆になりません。大衆となるためには社会的な変化

                • 近代的現象としての大衆と人間の社会と精神 〜フロイトによる幼児期の影響とデュルケームのアノミーから考えてみる大衆 - 日々是〆〆吟味

                  大衆と人間の精神と社会 近代的現象としての大衆 人間の精神と社会 フロイトやデュルケームから考えててみる大衆 気になったら読んで欲しい本 フロイト『精神分析学入門』 デュルケーム『宗教生活の原初形態』 デュルケーム『分類の未開形態』 デュルケーム『自殺論』 デュルケーム『社会分業論』 オルテガ『大衆の反逆』 前回のお話 Loading... 大衆と人間の精神と社会 庶民と大衆というものをとりあえず分けてみました。もしかしたら間違っているかもしれませんが、一応前回みたいにここでは考えておきましょうね。庶民は一定した生活様式の中におさまる暮らしをしている人たちで、大衆は生産様式の変化によって歴史的に現れてきた人たち、とでもしておきましょう。 近代的現象としての大衆 大衆が歴史的現象であれば、それは比較的最近のことです。太古の昔から大衆というものは存在していたわけではなく、近代に入ってから生まれ

                    近代的現象としての大衆と人間の社会と精神 〜フロイトによる幼児期の影響とデュルケームのアノミーから考えてみる大衆 - 日々是〆〆吟味
                  • 指導者の条件や意味とは関係なく、自分に似た人であるがゆえに選ばれる大衆の代表としての指導者 ~選ばれた少数者(貴族/エリート)としてではなく大衆のまま自らに多くを課さない問題ある指導者【オルテガ『大衆の反逆』 】 - 日々是〆〆吟味

                    大衆と選ばれる者 〜私たち、という理由で選ばれる自らに多くを課さない指導者 選ばれた少数者 〜貴族・エリート 私たち、という大衆 自らに自閉する大衆の思想 選ばれた大衆人 〜自らに多くを課さない指導者 気になったら読んで欲しい本 オルテガ『大衆の反逆』 カント『純粋理性批判』 ニュートン『プリンキピア』 吉本隆明・糸井重里『悪人正機』 前回のお話 Loading... 大衆と選ばれる者 〜私たち、という理由で選ばれる自らに多くを課さない指導者 選ばれた少数者 〜貴族・エリート オルテガのいう選ばれた少数者というのは、翻訳にもよりますが貴族とかエリートとか呼ばれます。しかしそれが制度的な階級の中で貴族やエリートである必要はないわけですね。自ら進んで要求を課し困難へ向かうような人のことを指しているわけです。さんまは別に偉い学校出たわけでもありませんし、じゃあNSCで首席ならエリートなのかといえ

                      指導者の条件や意味とは関係なく、自分に似た人であるがゆえに選ばれる大衆の代表としての指導者 ~選ばれた少数者(貴族/エリート)としてではなく大衆のまま自らに多くを課さない問題ある指導者【オルテガ『大衆の反逆』 】 - 日々是〆〆吟味
                    • 社会に大衆が溢れ、優秀な人が少数者として埋没する近代という時代 〜自らに責務を負わないし責任感がない大勢の人々の登場【オルテガ『大衆の反逆』】 - 日々是〆〆吟味

                      大衆という問題のはじまり 〜オルテガ『大衆の反逆』話始め 近代的現象としてのアノミーと大衆 〜都市への大移動の結果 オルテガの『大衆の反逆』 大衆という問題 〜自らに責務を持たない大勢の人々 気になったら読んで欲しい本 オルテガ『大衆の反逆』 デュルケーム『自殺論』 前回のお話 Loading... 大衆という問題のはじまり 〜オルテガ『大衆の反逆』話始め 近代的現象としてのアノミーと大衆 〜都市への大移動の結果 アノミーのお話ばかりしてしまいましたが、ちょっと仕切り直して大衆のお話に戻してみたいと思います。アノミーも近代的な現象でしたが大衆も近代的な現象でしたね。どちらも一緒で田舎/共同体から都市/社会へと移動したことによって起こってきたようにここでは書いていた気がします(ちょっと書くの久しぶりだから、私の方がなに書いてたかおぼろげ)。 ちゃんとそれぞれの本を読むとそうした説明でもないか

                        社会に大衆が溢れ、優秀な人が少数者として埋没する近代という時代 〜自らに責務を負わないし責任感がない大勢の人々の登場【オルテガ『大衆の反逆』】 - 日々是〆〆吟味
                      • 人々の群衆化の問題と対策という難問 ~集団の流れに身を任せることにより我を忘れることから逃れ自分の身を守ることは可能か【ル・ボン『群衆心理』】  - 日々是〆〆吟味

                        群衆という問題と対処策の難問 〜これは解決出来るような問題なのだろうか 群衆の特徴 【ル・ボン『群衆心理』】 群衆化の問題 群衆に対置されるものはあるか 〜大衆における貴族/エリートに類するもの 【オルテガ『大衆の反逆』】 対処策なき難問か? 【デュルケーム『自殺論』】 【アリストテレス『形而上学』】 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/2020/04/03/170015 群衆という問題と対処策の難問 〜これは解決出来るような問題なのだろうか 群衆の特徴 ル・ボンによる群衆の特徴を述べてみましたが、簡単に言えば集団に身を任せ、そのために精神的に互いに感染されやすく、暗示によって動いてしまう、ということになるでしょうか。いわば理性的な判断や行動が出来なくなってしまう、ということでしょうね。 【ル・ボン『群衆心理』】 群衆心理 (講談社学術文庫) 作

                        • 逃れられないマスメディアの影響力と広い範囲に呑み込まれ大衆と化す個人の運命 ~情報を伝えるマスメディアの機能と大衆化され規定されてしまう人間 - 日々是〆〆吟味

                          大衆(マス)メディアとしての世界 〜逃れえぬものとしてのマスメディア 広がる世界と知らない情報と伝えるメディアと大衆 【オルテガ『大衆の反逆』】 大衆状況(=メディア影響下)から逃れることの困難 【カプフェレ『うわさ』】 マスメディアの良いところ マスメディアと大衆と個々人の関係はいかに…? 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/2020/02/11/200010 大衆(マス)メディアとしての世界 〜逃れえぬものとしてのマスメディア 広がる世界と知らない情報と伝えるメディアと大衆 私たちの生きている世界は、過去に比べとても広がっている世界であり、その世界の情報をメディアによって伝えられている世界だと捉えることも出来ます。そしてこうしたメディアが伝えるべき相手はどこの誰とも知れぬ大衆(=マス)です。こうした大衆もまた経済システムが変化することによって

                            逃れられないマスメディアの影響力と広い範囲に呑み込まれ大衆と化す個人の運命 ~情報を伝えるマスメディアの機能と大衆化され規定されてしまう人間 - 日々是〆〆吟味
                          • 専門家とは大衆の特徴と一致した存在であり、専門外の仕事については無知でありながら専門分野の態度のまま発言し判断してしまう ~不断の努力と訓練によって鍛えた専門家も大衆と化してしまう捻れ【オルテガ『大衆の反逆』】 - 日々是〆〆吟味

                            大衆と専門家 〜専門家は非専門領域のおいても専門家的態度をとり、大衆の典型と化す 【オルテガ『大衆の反逆』】 専門家と訓練 専門家の非専門領域での大衆的態度 逸脱した態度を避ける術 【吉本隆明,糸井重里『悪人正機』】 大衆と選ばれる者 前回のお話 Loading... 大衆と専門家 〜専門家は非専門領域のおいても専門家的態度をとり、大衆の典型と化す 現代の政治家がオルテガの言う慢心しきったおぼっちゃんや、柄谷行人の言うようなお殿様であるかはとりあえずおいといて(普段の様子を見ながら選挙の時に判断すればいいですしね)、もし政治家みたいな重要な職業/地位にある人が大衆の特徴をそのまま持っているのだとすれば困りますね。だって大衆って自分に課すものがないんですもの。世の中はどうしようと平気なままと思って好きなだけ欲しいものをよこせと言って平気な大衆人が権力のもと個人的に判断して決定していくのでは、

                              専門家とは大衆の特徴と一致した存在であり、専門外の仕事については無知でありながら専門分野の態度のまま発言し判断してしまう ~不断の努力と訓練によって鍛えた専門家も大衆と化してしまう捻れ【オルテガ『大衆の反逆』】 - 日々是〆〆吟味
                            • 大衆と対置される、優れた少数者としての偉い人が自らに課す義務と責任の要求 〜優秀な表現者の仕事や自己研磨と怠惰な自分のままプロに並びたがる新人/素人【オルテガ『大衆の反逆』 】 - 日々是〆〆吟味

                              表現者における少数者と大衆の対比例 〜人目につく表現者と見えぬ人々 知らない世界と偉い人 熟知した世界と偉い人 偉い人の持つ明確な高水準と自らへの要求 目につかぬ世界で重要な席に座っている人の可能性 少数者と大衆の関係 気になったら読んで欲しい本 オルテガ『大衆の反逆』 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/2020/01/02/180053 表現者における少数者と大衆の対比例 〜人目につく表現者と見えぬ人々 人間を少数者と大衆にわけるのはなんだか偉そばってて気に食わない気もしてきますが、表舞台に出る人たちの質の問題として考えてみるとわかりやすいかもしれません。 知らない世界と偉い人 どの世界でもそうかと思いますが、傑作や名人というものがある一方で、どうしようもない駄作やヘボという人もいます。しかしどの分野でもいいのですが、自分の親しんでいて好きな

                              • 幼児期の特徴である幼児的万能感を持つ大衆による幼児的支配 ~大衆は近代社会の支配者だが、その特徴の一つは子供のようなものであり、結果世界は子供が支配しているようなものになる【オルテガ『大衆の反逆』 】 - 日々是〆〆吟味

                                大衆と幼児的支配 〜あたかも子供が支配しているようだ、ということらしい 子供らしい特徴としての大衆 大人であっても子供らしい特徴のままの大衆 幼児支配的な大衆支配 気になったら読んで欲しい本 オルテガ『大衆の反逆』 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/2020/01/08/180021 大衆と幼児的支配 〜あたかも子供が支配しているようだ、ということらしい 目の前にある世界を当たり前と思えのは、むしろよくあることかもしれません。もしかしたらそうして当たり前と思っていた世界の姿を、細かい網の目のようにして成り立っていることに気づくことこそが成長であり成熟というものなのかもしれませんね。 子供らしい特徴としての大衆 そう考えてみますと、大衆のこうした態度は子供みたいなものだ、と捉えてみることも出来るかもしれません。当たり前ですが目の前の世界を子供の時

                                  幼児期の特徴である幼児的万能感を持つ大衆による幼児的支配 ~大衆は近代社会の支配者だが、その特徴の一つは子供のようなものであり、結果世界は子供が支配しているようなものになる【オルテガ『大衆の反逆』 】 - 日々是〆〆吟味
                                • 目の前の世界/社会を当たり前とみなし、大衆が恩恵を享受する意味の問題点 〜世界/社会の秩序とは不断の努力により維持されるも、そのための労力を大多数を占める大衆は支払わない【オルテガ『大衆の反逆』 】 - 日々是〆〆吟味

                                  当たり前の世界/社会と、食い尽くす大衆 〜世界/社会の維持に労力を払わない 当たり前のものとしての世界/社会 不断の努力による建設と維持 目に見えない社会の背景と、享受するだけの大衆 気になったら読んで欲しい本 オルテガ『大衆の反逆』 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/2020/01/06/180040 当たり前の世界/社会と、食い尽くす大衆 〜世界/社会の維持に労力を払わない 大衆が自分の中にしか思想を認めない、言い方を変えればなにも学ぼうとしない、ということは前回見てみました。しかしそれゆえに大衆は目の前の世界に対してもあるひとつの見方を持つ、とオルテガは言います。 当たり前のものとしての世界/社会 それは大衆にとって目の前の世界(もしくは社会)というものは自然なものだ、ということです。自然、とはどういう意味でしょうか。この場合は当たり前に

                                    目の前の世界/社会を当たり前とみなし、大衆が恩恵を享受する意味の問題点 〜世界/社会の秩序とは不断の努力により維持されるも、そのための労力を大多数を占める大衆は支払わない【オルテガ『大衆の反逆』 】 - 日々是〆〆吟味
                                  • 科学者(専門家)の細分化された専門領域の苦悩と皮肉 〜19世紀までの認識としてたこつぼ化した科学者とは何かという問題 - 日々是〆〆吟味

                                    科学者(専門家)の苦悩と皮肉 〜19世紀までの認識 ミミズの頭と専門家 【ニーチェ『ツァラトストラかく語りき』】 生涯を賭けた結果と、他の可能性 【小林秀雄初期文芸論集】 【ヘーゲル『精神現象学』】 科学者自身の自己認識 【エンゲルス『反デューリング論』】 【オルテガ『大衆の反逆』】 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/2020/01/15/190041 科学者(専門家)の苦悩と皮肉 〜19世紀までの認識 大衆と専門家が違うようでいて思いのほか似たもの同士の存在であることがオルテガによって指摘されましたが、それには多分思想史的な背景があるように思います。 ミミズの頭と専門家 ニーチェといえば『ツァラトストラ』ですが、この中に有名な一節があります。それは主人公ツァラトストラが旅に出た時に出会う科学者で、その科学者はミミズの頭(だったっけ? 回虫だっ

                                    • 広い世界へと繋ぐ情報化社会と大衆と大衆社会の中に生きる私たち ~世界が広がることによって必要不可欠となったマスメディアにより大衆化される大勢の人々とその中の一人の個人としての〝私〟 - 日々是〆〆吟味

                                      世界の広がりと情報化社会と大衆 〜広がった世界と情報化社会の中の大衆と〝私〟 マスメディア・マスコミュニケーションの中で生きる私たち 【マクルーハン『メディア論』】 大衆として規定されていく私たち 【オルテガ『大衆の反逆』】 大衆と大衆以外への自己規定の軋轢 前回のお話 Loading... 世界の広がりと情報化社会と大衆 〜広がった世界と情報化社会の中の大衆と〝私〟 庶民と大衆の対比をもう一度私なりに考えてみましたが、とりあえず大衆が情報化社会の中の存在であると仮定してみましょう。もし今の世が民主主義的社会ではなく、社会的な決定が大半の人を預かり知らぬところで決まっているとしたら(そしてその影響がそうした人々に訪れないのなら)、今でも庶民はそのまま生きていたかもしれません。それが不可能になったのは私たちの世界が村落共同体のように狭く、隅から隅まで知り尽くしているようなものではなく、むしろ

                                        広い世界へと繋ぐ情報化社会と大衆と大衆社会の中に生きる私たち ~世界が広がることによって必要不可欠となったマスメディアにより大衆化される大勢の人々とその中の一人の個人としての〝私〟 - 日々是〆〆吟味
                                      • 大衆とエリート/貴族(選ばれた少数者)としての普通の人々たる庶民 ~自律的に自分たちの生活を維持し、責任を課す生き方をしながら社会を支えた戦後の庶民労働者とは - 日々是〆〆吟味

                                        大衆と選ばれた少数者と普通の人々 〜私たちの生活を支えるのは、選ばれた少数者としての普通の人々であるかもしれない 【オルテガ『大衆の反逆』】 大衆と普通の人 選ばれた少数者(貴族/エリート)としての普通の人 【100de名著 オルテガ『大衆の反逆』】 戦後経済の担い手だった、優秀な労働者=選ばれた少数者としての普通の人々 【絓秀実『JUNKの逆襲』,『小ブル急進主義批評宣言』】 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/2020/01/31/200018 大衆と選ばれた少数者と普通の人々 〜私たちの生活を支えるのは、選ばれた少数者としての普通の人々であるかもしれない 【オルテガ『大衆の反逆』】 大衆の反逆 (ちくま学芸文庫) 作者:オルテガ・イ ガセット 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 1995/06/01 メディア: 文庫 大衆と普通の人 オ

                                          大衆とエリート/貴族(選ばれた少数者)としての普通の人々たる庶民 ~自律的に自分たちの生活を維持し、責任を課す生き方をしながら社会を支えた戦後の庶民労働者とは - 日々是〆〆吟味
                                        • フランス革命を起こす原動力となった群衆の歴史的意義とは ~意図しない歴史の変化の原因となった群衆の研究や分析の要求と必要性【ル・ボン『群衆心理』】 - 日々是〆〆吟味

                                          群衆の持つ歴史的意義 〜革命のきっかけとその世界史的意義 歴史的現象としての群衆 【ル・ボン『群衆心理』】 【オルテガ『大衆の反逆』】 フランス革命と群衆 【池田理代子『ベルサイユのばら』】 【ルフェーヴル『革命的群衆』『1789ーフランス革命序論』】 【フランス革命下の一市民の日記】 世界史的存在としての群衆 【ヘーゲル『歴史哲学講義』】 前回のお話 Loading... 群衆の持つ歴史的意義 〜革命のきっかけとその世界史的意義 歴史的現象としての群衆 群衆の問題もまた、歴史的に現れてきたものと受け止められたようです。ル・ボンは次のように言います(本見つかった)。 【ル・ボン『群衆心理』】 群衆心理 (講談社学術文庫) 作者:ギュスターヴ・ル・ボン 講談社 Amazon 群衆心理 作者:ル・ボン,Teamバンミカス 講談社 Amazon 文明の変遷に先だって現れる大動乱は、民族の侵略とか

                                          • 大衆と未開人の関係性:文明社会の中の大衆と未開社会の思惟の特徴の類似 ~文明社会の中の原始人としての大衆の特徴と未開社会の未開人の全論理的思考【オルテガ『大衆の反逆』レヴィ・ブリュル『未開社会の思惟』】 - 日々是〆〆吟味

                                            文明社会における大衆と未開人 〜オルテガ曰く、大衆とは文明社会の中の未開人 文明社会の中の大衆人 【ヘーゲル『世界史の哲学講義』】 大衆は文明社会の原始人? 【オルテガ『大衆の反逆』】 未開人の特徴と大衆の特徴 【レヴィ・ブリュル『未開社会の思惟』】 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/2020/01/21/170001 文明社会における大衆と未開人 〜オルテガ曰く、大衆とは文明社会の中の未開人 文明社会の中の大衆人 大衆が近代社会に生まれるだけでなく、その時代の頂点といった自覚を持った今までにない時代でもあったことは前回書いてみました。それは当然文明による歴史的な勝利の時代と捉えることが出来るでしょうか。なんだかヘーゲルが言ってた歴史哲学みたいですが、ある意味これがヨーロッパの持つ自意識なのかもしれませんね。 【ヘーゲル『世界史の哲学講義』】

                                              大衆と未開人の関係性:文明社会の中の大衆と未開社会の思惟の特徴の類似 ~文明社会の中の原始人としての大衆の特徴と未開社会の未開人の全論理的思考【オルテガ『大衆の反逆』レヴィ・ブリュル『未開社会の思惟』】 - 日々是〆〆吟味
                                            • 人が集まる群衆と群衆化される事によって群れる人に起こる群集心理への変化 ~具体的に集まった人々の集団とは異なる、群集心理を持つ現象へと変貌した我を忘れた群れる人【ル・ボン『群衆心理』】  - 日々是〆〆吟味

                                              人々の集まりとしての群衆と、群衆化することにより変化する群衆心理 ~人が直接集まってなくても群衆なの?群衆の問題は人が群れ集まることよりも、それにより変化する心理が問題だ、ということらしい 群衆とは具体的に集まった人々のことだろうか? 【オルテガ『大衆の反逆』】 【ル・ボン『群衆心理』】 ただ人が集まった群衆という形ではなく、群衆となることによって起こる心理の変化(=群衆心理)が問題だ 国民単位で影響を与えるものと広告/宣伝と群衆化 【吉本隆明『共同幻想論』】 フィクション/メディアによって作り上げられもする人々の意識 【ベネディクト・アンダーソン『想像の共同体』】 【ホブズボーム『創られた伝統』】 【ヘーゲル『精神現象学』】 群衆心理の応用としての広告/宣伝による群衆化の個人的仮説 【ベルンシュタイン『社会主義の諸前提と社会民主主義の任務』】 【ケインズ『雇用、利子、お金の一般理論』】

                                                人が集まる群衆と群衆化される事によって群れる人に起こる群集心理への変化 ~具体的に集まった人々の集団とは異なる、群集心理を持つ現象へと変貌した我を忘れた群れる人【ル・ボン『群衆心理』】  - 日々是〆〆吟味
                                              • 大衆(この場合庶民か?)生活と貴族階級の生活の齟齬の社会問題 ~平均的大衆/庶民生活の理解に苦しむ階級的貴族が持つ社会的地位の責任ある判断とズレ - 日々是〆〆吟味

                                                大衆(この場合庶民か?)生活と階級的貴族生活 〜あまり平均的な生活を知らない人が決定権を持つ地位に座ることも問題があるかもしれない 大衆から逃れた、階級的貴族の生活 【村上篤直『評伝 小室直樹』】 階級的貴族二世と実利生活 【J.S.ミル『ミル自伝』】 階級的貴族二世と組織の継承と社会的地位 【オルテガ『大衆の反逆』】 大衆(この場合庶民か?)生活と階級的貴族生活 〜あまり平均的な生活を知らない人が決定権を持つ地位に座ることも問題があるかもしれない 大衆から逃れようとマスメディアを遮断してしまうと、むしろアノミーになってしまうのではないか、と少し考えてみました。しかしまた、もし本当に大衆から逃れ得ているとしても問題が出てくるかもしれません。 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/2020/02/18/200043 大衆から逃れた、階級的貴族の生活

                                                  大衆(この場合庶民か?)生活と貴族階級の生活の齟齬の社会問題 ~平均的大衆/庶民生活の理解に苦しむ階級的貴族が持つ社会的地位の責任ある判断とズレ - 日々是〆〆吟味
                                                • 大衆と慢心しきったおぼっちゃんと地方のお殿様と政治家 〜慢心する世襲議員と自らに多くを課すエリートの周流【柄谷行人『政治と思想』オルテガ『大衆の反逆』 】 - 日々是〆〆吟味

                                                  慢心しきったおぼっちゃんとしての大衆と、地方のお殿様としての政治家 〜世襲と慢心 お殿様としての現代政治家 〜柄谷行人の意見 おぼっちゃんとお殿様と政治 〜慢心はあるかないか 気になったら読んで欲しい本 柄谷行人『政治と思想』 ミヘルス『政党政治の社会学』 パレート『エリートの周流』 オルテガ『大衆の反逆』 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/2020/01/10/180046 慢心しきったおぼっちゃんとしての大衆と、地方のお殿様としての政治家 〜世襲と慢心 もし大衆というものが慢心しきったおぼっちゃんであり、努力より怠惰を選び、しかし当然の権利として自分の分前を主張して世の中は変わらず維持される(なんか並べて書くとますます嫌になりますね)と考えているのだとしたら、あまり重要な決定をするところにいないで欲しい気もしますが、実際どうなのかはそれぞれ

                                                    大衆と慢心しきったおぼっちゃんと地方のお殿様と政治家 〜慢心する世襲議員と自らに多くを課すエリートの周流【柄谷行人『政治と思想』オルテガ『大衆の反逆』 】 - 日々是〆〆吟味
                                                  • 頂点の時代という歴史的段階によって生み出される大衆 ~絶大で強力な力を持ちながら制御する力が及ばず持て余す不安と戸惑い【オルテガ『大衆の反逆』】 - 日々是〆〆吟味

                                                    大衆の生まれた頂点の時代 〜強大な力と戸惑い 頂点の時代と不安 【オルテガ『大衆の反逆』】 強大な力とその制御 近代社会と合理性 【プラトン『国家』】 【オーウェル『一九八四年』】 前回のお話 Loading... 大衆の生まれた頂点の時代 〜強大な力と戸惑い 大衆がごく普通の何者でもない人だけでなく、偉いはずの様々な専門家であっても免れないのだとすれば、大衆なんていうものは誰か特定の層を指すのではなく現代人すべてにあてはまるもののような気がしてきます。そもそも私たちは大衆から逃れえることが可能なのでしょうか。それ自体がもしかして不可能なのではないかと思えてきますが、本来近代っていう時代は人間が進歩して現れてきた時代だと思われていたはずです。それなのにあまりな話のようにも思えてきますね。 頂点の時代と不安 オルテガはこうした進歩という考え方の一部を取り出します。それは自分たちの時代こそ、過

                                                      頂点の時代という歴史的段階によって生み出される大衆 ~絶大で強力な力を持ちながら制御する力が及ばず持て余す不安と戸惑い【オルテガ『大衆の反逆』】 - 日々是〆〆吟味
                                                    • 群衆の特徴と共同体的特徴の類似の可能性 ~近代的現象としての大衆と異なる共同体的とも思える文明の段階を落とすという群衆 - 日々是〆〆吟味

                                                      群衆の特徴と共同体的特徴の類似の可能性 〜群衆って村人みたいなもん? これらは似ているのだろうか… 近代的現象としての大衆と、共同体的とも思える群衆 【オルテガ『大衆の反逆』】 【アダム・スミス『国富論』】 群衆の特徴と共同体的日本社会の特徴の類似 〜群衆と空気を読む 【『夏目漱石全集』『森鷗外全集』】 【神島二郎『近代日本の精神構造』】 【丸山眞男『超国家主義の論理と心理』】 文明の段階を落とす群衆というもの 【ル・ボン『群衆心理』】 祭りと群衆 【ベルセ『祭りと叛乱』】 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/2020/04/07/170055 群衆の特徴と共同体的特徴の類似の可能性 〜群衆って村人みたいなもん? これらは似ているのだろうか… 近代的現象としての大衆と、共同体的とも思える群衆 大衆が現れてきた理由に、近代に起こった人間の歴史的な大

                                                        群衆の特徴と共同体的特徴の類似の可能性 ~近代的現象としての大衆と異なる共同体的とも思える文明の段階を落とすという群衆 - 日々是〆〆吟味
                                                      • 群衆と政治と文化:現代における演出化された群衆と政治利用 ~スポーツ観戦やライブにおける熱狂と演出された群衆の政治への応用の危険性 - 日々是〆〆吟味

                                                        群衆と政治と文化 〜群衆ってどこにいるの? 群衆は政治的に問題とされ、文化的に演出されているのだろうか? 群衆と現代 〜共同体的現象と似ているなら、なぜ現代に問題として現れるか? 【ル・ボン『群衆心理』】 【オルテガ『大衆の反逆』】 日常的に出くわさない群衆的状況 〜現代の群衆はスポーツ観戦やライブで起こる? 【ブーイサック『サーカス』】 文化的に演出された現代の群衆 政治と群衆 群衆分析の政治利用 【ヒトラー『我が闘争』】 【ゲッベルス『宣伝の偉力』】 前回のお話 Loading... 群衆と政治と文化 〜群衆ってどこにいるの? 群衆は政治的に問題とされ、文化的に演出されているのだろうか? 群衆と現代 〜共同体的現象と似ているなら、なぜ現代に問題として現れるか? 群衆が近世/近代的な現象ではなく、共同体的な在り方と似ているかもしれない、なんて書いてみましたが、それならなぜ現代においても群

                                                        • 大衆と庶民の違いと意味:都市部に暮らす社会生活/昔ながらの生活様式の維持 〜共同体をひくか、根無し草の都市民か、の普通の人々 - 日々是〆〆吟味

                                                          大衆と庶民 普通の人々と特別な人々 一定した生活様式としての庶民 歴史的現象としての大衆 気になったら読んで欲しい本 『柳田國男全集』 『吉本隆明全集』 オルテガ『大衆の反逆』 前回のお話 Loading... 関係するまとめはこちらになります。 www.waka-rukana.com www.waka-rukana.com よろしければご覧になってみてください。各々のお話を短く箇条書きにしていますので、もしかしたらそれだけでも参考になるかもしれません。さらに興味がありましたら個々のお話をご覧になっていただければ嬉しいです。 大衆と庶民 普通の人々と特別な人々 大衆と聞くとどうも普通の人のことを思い浮かべてしまいますね。芸能人じゃない、政治家でもない、大学の先生でもない…つまりこうした特別な人ではない普通の人として、大衆というものがあると受け取られているわけです。 ようは大衆とは特別ではな

                                                            大衆と庶民の違いと意味:都市部に暮らす社会生活/昔ながらの生活様式の維持 〜共同体をひくか、根無し草の都市民か、の普通の人々 - 日々是〆〆吟味
                                                          • 【まとめ】大衆の問題と歴史的背景 ~土地から都市、アノミー、その特徴<オルテガ『大衆の反逆』>【39】 - 日々是〆〆吟味

                                                            まとめ39 大衆の問題と歴史的背景 ~土地から都市、アノミー、その特徴 このまとめの要旨 書いたものの一覧 現在時間がなくリンク切れのままとなっております。申し訳ありません。 まとめ39 大衆の問題と歴史的背景 ~土地から都市、アノミー、その特徴 このまとめの要旨 大衆について書いたものをまとめたのですが、かなり量があります。ここで説明してしまうととても長くなってしまいそうですので、よければ並べられている一覧でも眺めてみてください。興味あれば読んでみてね。 書いたものの一覧 www.waka-rukana.com 経済システムが変わったことによって農業=土地から生産=工場=都市へと人の集まる場所も変化し、人間の生きる場が共同体から社会へと変化しました、ーというようなお話。 www.waka-rukana.com それはそもそも富の源泉が土地から都市へと変わり、たくさん商品を生産するために一

                                                              【まとめ】大衆の問題と歴史的背景 ~土地から都市、アノミー、その特徴<オルテガ『大衆の反逆』>【39】 - 日々是〆〆吟味
                                                            • 汎ヨーロッパ世界化としての近代社会による大衆社会の一般化 ~伝統的生活様式を喪失し平均的生活を行う平均人=大衆=普通の人々と化した近代人【オルテガ『大衆の反逆』】 - 日々是〆〆吟味

                                                              汎ヨーロッパ世界化としての近代社会による大衆社会の一般化 〜世界はヨーロッパ化されることによって大衆も当たり前になった? 世界のヨーロッパ化と大衆の世界化 【オルテガ『大衆の反逆』】 大衆は馬鹿ではない 大衆=平均人=普通の人? モラルの喪失 世界のヨーロッパ化に伴う大衆の世界的輸出 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/2020/01/28/200023 汎ヨーロッパ世界化としての近代社会による大衆社会の一般化 〜世界はヨーロッパ化されることによって大衆も当たり前になった? 世界のヨーロッパ化と大衆の世界化 【オルテガ『大衆の反逆』】 大衆の反逆 (ちくま学芸文庫) 作者:オルテガ・イ ガセット 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 1995/06/01 メディア: 文庫 大衆は馬鹿ではない さて、オルテガ先生の言うことを聞いていますと大衆とは

                                                                汎ヨーロッパ世界化としての近代社会による大衆社会の一般化 ~伝統的生活様式を喪失し平均的生活を行う平均人=大衆=普通の人々と化した近代人【オルテガ『大衆の反逆』】 - 日々是〆〆吟味
                                                              • フロイトの無意識の捉え方と人間精神の理性や感情の不合理と社会の不条理/不合理の類似性 ~よくわからないものに突き動かされる人間の精神と社会の動き - 日々是〆〆吟味

                                                                フロイトの無意識の捉え方と人間精神の理性・不合理と社会の不合理の類似性 ~よくわからないものに突き動かされる人間の精神 ル・ボンとル・ボン以外の群衆理解 【ル・ボン『群衆心理』】 フロイトと無意識 【フロイト『精神分析学入門』】 【フロイト『自我論集』『エロス論集』】 明晰な精神=理性と、不合理な精神=無意識、の思想史 【アリストテレス『形而上学』】 【ペーター『文芸復興』】 【デカルト『方法序説』】 【カント『純粋理性批判』】 社会の不合理と人間の理性・不合理 【オルテガ『大衆の反逆』】 【パレート『一般社会学提要』】 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/2020/05/06/170000 フロイトの無意識の捉え方と人間精神の理性・不合理と社会の不合理の類似性 ~よくわからないものに突き動かされる人間の精神 ル・ボンとル・ボン以外の群衆理解 ル

                                                                  フロイトの無意識の捉え方と人間精神の理性や感情の不合理と社会の不条理/不合理の類似性 ~よくわからないものに突き動かされる人間の精神と社会の動き - 日々是〆〆吟味
                                                                • 庶民から大衆への変化と情報化社会 〜自律した生活者とは異なるメディア空間に漂い情報に流されていく大衆への庶民の変貌と転向 - 日々是〆〆吟味

                                                                  庶民から大衆への変化と情報社会 〜メディアが当たり前になって庶民は大衆になった? 【100分de名著 オルテガ『大衆の反逆』】 大衆の原像=自足自律した生活様式=庶民? 庶民の転向と情報化社会 【柄谷行人『ダイアローグ』】 大衆と情報化社会 【オルテガ『大衆の反逆』】 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/2020/02/04/200016 庶民から大衆への変化と情報社会 〜メディアが当たり前になって庶民は大衆になった? あまりに大衆のお話が陰気になってしまいますので、中島岳志の解釈を添えて大衆に対置する選ばれた少数者(貴族/エリート)=庶民という考え方を持ってきてみました。これはほっと安心するお話でもありますが、こうした庶民と大衆の移動(変化?)みたいなお話を、ちょっと私なりに読んだ話から勝手に理解したものをまとめてちょっぴり書いてみたいと思いま

                                                                  • エリートの意味となる少数者の支配という必然【モスカ『支配する階級』】 - 日々是〆〆吟味

                                                                    モスカによる人類の歴史における少数者の支配という必然 モスカとエリート 【モスカ『支配する階級』】 真のエリートとは異なる、制度の中のエリート 【オルテガ『大衆の反逆』】 人類は常に少数者に支配されてきた 宗教的指導者と信徒たち 【『ブッダのことば』『新約聖書』】 残された者たちの決定者 【使徒のはたらき】 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/308/2021.02.22 モスカによる人類の歴史における少数者の支配という必然 モスカとエリート ミヘルスの本は政党政治の研究なのですが、これには先鞭があります。それがモスカという人なのですが、この人が切り開いた問題はエリート論と言われています。 【モスカ『支配する階級』】 支配する階級 (1973年) (現代思想〈9 清水幾太郎責任編集〉) 作者:ガエターノ・モスカ メディア: - (モスカの本。みも

                                                                      エリートの意味となる少数者の支配という必然【モスカ『支配する階級』】 - 日々是〆〆吟味
                                                                    • 大衆と群衆の違いと類似の8つの特徴一応まとめ 〜具体的な人間ではなく社会的現象かつ概念であり、集団であることから個々人へと影響し個人を失わせる - 日々是〆〆吟味

                                                                      大衆と群衆の違いはどのあたりにあるのだろうか 〜似てるようで違うような… 1.具体的な人間を指すものではない。 【柄谷行人『探究』】 2.社会的な現象である。 【デュルケーム『社会学的方法の基準』】 3.社会的な現象を規定する概念である。 【ドゥルーズ/ガタリ『哲学とは何か』】 4.集団的な人間存在の在り方によって現れてくる。 【ホーマンズ『ヒューマン・グループ』】 5.集団から個々人へと影響を与える。 【ミード『精神・自我・社会』】 6.群衆は我を忘れさせ、相互感染し暗示にかかった状態になる。 【ル・ボン『群衆心理』】 7.大衆は人間類型的であり、経済システムの変化により都市へと大移動したことにより現れた。 【オルテガ『大衆の反逆』】 【神島二郎『近代日本の精神構造』】 8.大衆も群衆も人間精神を退化させる。 【レヴィ・ブリュル『未開社会の思惟』】 前回のお話 https://www.w

                                                                      • 【まとめ】オルテガ『大衆の反逆』の紹介と解説 ~もしくは大衆の特徴【42】 - 日々是〆〆吟味

                                                                        まとめ42 オルテガ『大衆の反逆』の紹介と解説 ~もしくは大衆の特徴 このまとめの要旨 書いたものの一覧 現在時間がなくリンク切れのままとなっております。申し訳ありません。 まとめ42 オルテガ『大衆の反逆』の紹介と解説 ~もしくは大衆の特徴 このまとめの要旨 大衆について分析したオルテガの『大衆の反逆』について書いたものをまとめてあるのですが、そこここでオルテガの言っていたことを逸脱して書いている側面もあります。よければオルテガ自体を読んでもらえれば幸いですが、どんなもんかとここにあるものを読んでもらえても嬉しいです。 書いたものの一覧 www.waka-rukana.com 大衆の問題について最初に鋭い分析を行ったのはスペインの哲学者オルテガの『大衆の反逆』だと思われますが、そのことについて書いていこうという話初めの回。 www.waka-rukana.com オルテガによれば大衆は近

                                                                          【まとめ】オルテガ『大衆の反逆』の紹介と解説 ~もしくは大衆の特徴【42】 - 日々是〆〆吟味
                                                                        • 宣伝/広告の政治的機能と消費社会における群衆 ~溢れた商品の宣伝による広告的イメージ化によって誘惑される群衆と、同じ方法による人間のイメージ化による政治利用 - 日々是〆〆吟味

                                                                          宣伝/広告の政治的機能と消費社会 ~なんで私たちは群衆になってしまうのだろう…消費者となることで群衆となる。 前近代的群衆と近代的大衆と、現代 【ル・ボン『群衆心理』/オルテガ『大衆の反逆』】 農業から生産、そして消費の経済システムへ 【ダグラス『儀礼としての消費』】 消費のための意味づけ=価値の生成 政治における宣伝/広告 〜ヒトラーとゲッベルス 【ゲッベルス『宣伝の偉力』】 【ヒトラー『我が闘争』】 政治的広告の応用 〜小泉純一郎/安倍晋三と世耕弘成 【大塚英志『戦後民主主義のリハビリテーション』】 商品の広告化 〜消費経済/社会の必要な前提 【ボードリヤール『誘惑の戦略』】 消費社会の中で、消費者として群衆化していく私たち 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/2020/04/14/170029 宣伝/広告の政治的機能と消費社会 ~なんで私た

                                                                          • 未開社会内の認識と文明社会における大衆の態度 〜社会内部に存在する、社会の問題や成り立ち、秩序の維持を正確に認識することのない層と権力関係【オルテガ『大衆の反逆』】 - 日々是〆〆吟味

                                                                            社会の認識と各々の層 〜未開社会と文明社会における社会内部に存在する、社会の問題や成り立ち、秩序の維持を正確に認識することのない層と権力関係 大衆人と未開人 【オルテガ『大衆の反逆』】 【レヴィ=ブリュール『未開社会の思惟』】 未開人の思考とブリコラージュ 【レヴィ=ストロース『野生の思考』】 未開社会における大人と女子供 社会の規則と認識 統治者と批判的知識人の脅威 【大塚英志『「おたく」の精神史』】 【柄谷行人『定本 柄谷行人集』】 前回のお話 Loading... 社会の認識と各々の層 〜未開社会と文明社会における社会内部に存在する、社会の問題や成り立ち、秩序の維持を正確に認識することのない層と権力関係 大衆人と未開人 大衆は文明の中の未開人みたいなものだ、とオルテガは言い、レヴィ=ブリュールが分析した未開人の考え方がなんとなく私には大衆と似ているように感じられたのですが、こうした考

                                                                            • 貴族階級とは異なる貴族精神を持つ社会階層の必要性と喪失の問題 - 日々是〆〆吟味

                                                                              貴族精神を持つ層の必要性と喪失 モスカとオルテガの似てそうなところ 【モスカ『支配する階級』】 オルテガのエリート/貴族に似たような貴族精神を持った階層の必要性 【オルテガ『大衆の反逆』】 失われつつある貴族精神を持つ層 【内田樹編『日本の反知性主義』】 貴族精神を持つ層が失われるとどうなるか 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/310/2021.02.24 貴族精神を持つ層の必要性と喪失 モスカとオルテガの似てそうなところ モスカがル・ボンと共通するようなことも書いているような気がしたのですが、それと同じようにオルテガと似たようなことも書いているような気もしました。ちょっと引用してみましょう。 【モスカ『支配する階級』】 支配する階級 (1973年) (現代思想〈9 清水幾太郎責任編集〉) 作者:ガエターノ・モスカ メディア: - (モスカの本

                                                                                貴族階級とは異なる貴族精神を持つ社会階層の必要性と喪失の問題 - 日々是〆〆吟味
                                                                              • シュナムル氏を巡る断章、または超民主主義について|青識亜論

                                                                                本論 民主主義2.0としての超民主主義 シュナムル氏本人の語る経歴や家族が真実であるかどうかなどということについて、私は特に興味がないので、語るべきこともない。検証はその手のゴシップが好きな諸氏に任せておけばいい。 けれど、シュナムル氏の垢消し(※現在は復活している)の直後に書かれたこのはてなエントリは、とても重要なことを指摘していると思われたので、少し語りたい。 シュナムルさんが垢を消してしまった。 あの人って本質的に議論が出来ない人だったよね。 あの人のフェミニズム発言って論理ではなく、 「京大卒で高収入で優秀なイギリス人妻と利発な娘を持つパワーカップルで先進的な価値観のインテリな俺」っていうのが芯だったから。 要は全ての発言の論拠が”プロフィールのただしさ”だったから。 (中略) 要するにシュナムルさんって議論を恐れてたと思う。 口でバチっと勝てるぞ、幾らでも議論に応じるぞ、という人

                                                                                  シュナムル氏を巡る断章、または超民主主義について|青識亜論
                                                                                • 生の哲学(ジンメル)によって育まれた実存主義(ハイデガー)の哲学 - 日々是〆〆吟味

                                                                                  実存主義の前の生の哲学 ハイデガーと生の哲学 【ハイデガー『存在と時間』】 人間の生 【カント『純粋理性批判』】 哲学者ジンメル 【ジンメル『生の哲学』】 オルテガ 【オルテガ『大衆の反逆』】 前回のお話 waka-rukana.com 実存主義の前の生の哲学 ハイデガーと生の哲学 ハイデガーは実存主義とか実存哲学とか呼ばれるのですが、どうもいきなりそうした哲学が現れてきたようでもないようです。というのもその前に少し似たような考え方の哲学があって、そうした流れの中にハイデガーもいるそうです。 【ハイデガー『存在と時間』】 存在と時間 作者:マルティン・ハイデガー 発売日: 2013/11/30 メディア: 単行本 それはどのようなものかといいますと、生の哲学、と呼ばれるものだそうです。 私は数冊似たようなものを知らずに読んだのですが、確かになんとなくハイデガーや実存主義とかいうものと似てい

                                                                                    生の哲学(ジンメル)によって育まれた実存主義(ハイデガー)の哲学 - 日々是〆〆吟味