■吸湿量が高いものほどポカポカと感じる 冬にはヒートテック、ファイバーヒートなど、発熱効果をうたうさまざまなインナー(肌着)が店頭に並ぶ。 【図表】ポリエステル、ナイロン、アクリルなどの化学繊維は「かゆみ」が起きやすい これらはどのような仕組みで“発熱”するのだろうか。東京家政大学の潮田ひとみ教授が解説する。 「人の皮膚からは常に水蒸気や汗などの水分が出ています。この水蒸気を繊維が吸収する際に、熱を発生する『吸湿発熱』という現象が起きます」 ただし発熱状態はずっと続くわけではない。 「吸湿できる量は繊維によって異なり、吸湿量が高いものほどポカポカと感じます。吸湿量は公定水分率というもので表せます。たとえば羊毛(ウール)なら15%なのですが、これは100グラムの羊毛があったとして15%まで水分を吸うことができる、という意味です(20℃65%RH環境)」(潮田教授) 衣類の繊維は大きく2種類、