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ワタリウム美術館の検索結果1 - 32 件 / 32件

  • コロナ禍で岐路に立つ3つの私立美術館。それぞれの生存戦略は

    コロナ禍で岐路に立つ3つの私立美術館。それぞれの生存戦略は新型コロナウイルスの感染拡大によって入館者数が制限されるなか、入館料収入に大きく依存する私立美術館が経営の危機に立たされている。クラウドファンディングを行い、運営資金を募った大原美術館、ワタリウム美術館、山種美術館の3館を例に、これからの私立美術館の生存戦略を探る。 文=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長) 左から、大原美術館、ワタリウム美術館、山種美術館 西洋美術、日本美術、現代美術というそれぞれ異なる分野において、日本の私設美術館を代表する大原美術館、山種美術館、ワタリウム美術館が、クラウドファンディングによって運営資金を募ったことは大きな衝撃をもたらした。いずれも多くのファンを持つ美術館であり、「経営危機」という言葉からは無縁のように見えていたからだ。このような状況に陥った状況を紐解くとともに、今後の施策を各館に聞いた。 収

      コロナ禍で岐路に立つ3つの私立美術館。それぞれの生存戦略は
    • 坂本龍一ロング・インタビュー。あるがままのSとNをMに求めて

      坂本龍一ロング・インタビュー。あるがままのSとNをMに求めて坂本龍一の新アルバム『12』を記念し、雑誌『美術手帖』2017年5月号の坂本龍一特集より、冒頭を飾った坂本龍一のロングインタビューを公開。坂本龍一が考えるS(サウンド)とN(ノイズ)、そしてM(ミュージック)とはなんなのか? 17年のアルバム『async』の制作のほとんどを行ったというニューヨークで坂本が語った言葉に注目。 聞き手・文=松井茂(詩人・情報科学芸術大学院大学[IAMAS]准教授) All photos by GION ──ワタリウム美術館での展覧会が始まります。展示の中心は、8年ぶりの新譜『async』による5・1chのサウンド・インスタレーションです。 坂本 『async』でしたかったことは、まずは自分の聴きたい音だけを集めるということでした。あまり家から出ないので、雨の音が鳴っていると嬉しくて、毎回録音してしまい

        坂本龍一ロング・インタビュー。あるがままのSとNをMに求めて
      • まとめ:開館している主要美術館・博物館情報

        まとめ:開館している主要美術館・博物館情報新型コロナウイルスの影響で、全国各地の美術館・博物館が臨時休館しているなか、いまも開館している館をまとめた。休館情報とあわせて確認してほしい(掲載基準は全国美術館会議の加盟館)。※本稿の更新は停止しております。最新情報は「まとめ:全国の美術館・博物館の再開状況」をご覧ください。 ワタリウム美術館 ※本稿の更新は停止しております。最新情報は「まとめ:全国の美術館・博物館の再開状況」をご覧ください。 岩手岩手県立美術館 岩手県立博物館 深沢紅子 野の花美術館 福島喜多方市美術館 東京ワタリウム美術館 和歌山和歌山県立近代美術館 和歌山市立博物館 岡山岡山県立美術館 島根足立美術館 鳥取鳥取県立博物館 愛媛愛媛文華館 鹿児島長島美術館

          まとめ:開館している主要美術館・博物館情報
        • 【かなり網羅しました】2022年 東京開催の展覧会 120展リストアップ!

          2022年、東京で開催予定の展覧会(アート系を中心に)のメモを整理していたら、なんと今の段階で120展もありました。煩悩を越える数ですね。どこまで見る事ができるかわかりませんが、せっかくなのでそのリストの大公開、やってみました。 2022年に始まる東京の展覧会をピックアップしています。4月以降に発表となる展覧会もあると思うので、まだまだ増えそうです。今後の開催発表にも期待ですね。 120展+アルファの内訳は以下の通り(2022年1月13日現在)。 【1-3月に開始する展覧会】 45展 【4-6月に開始する展覧会】 27展 【7-9月に開始する展覧会】 23展 【10-12月に開始する展覧会】 25展 【※番外 2023年以降に開始する展覧会】 11展 以下、各3か月ごとにリストと注目展覧会をまとめました。 【1-3月に開始する展覧会】 45展 まずは1月から3月に始まる展覧会のリストです。

            【かなり網羅しました】2022年 東京開催の展覧会 120展リストアップ!
          • 『美術手帖』坂本龍一特集、6年後の編集後記──『async』と『12』から「坂本龍一」を考える

            『美術手帖』坂本龍一特集、6年後の編集後記──『async』と『12』から「坂本龍一」を考える 音楽家ではなく、美術家としての坂本龍一に迫った、2017年の『美術手帖』の坂本龍一特集。その企画に携わり、インタビュアーも務めた詩人で研究者の松井茂と、特集企画の担当編集者であった牧信太郎が、6年前に坂本龍一特集をつくりながら考えたこと、そして新しいアルバム『12』を聴きながら考えたことを語る。 構成=近江ひかり 美術家としての「坂本龍一」をどう描くか牧 雑誌『美術手帖』での「坂本龍一」特集は2017年5月号だったので、もう6年前ですね。アルバム『async』の発売と「坂本龍一 | 設置音楽」展(ワタリウム美術館)にあわせての特集企画だったのですが、美術メディアの切り口で、「坂本龍一」特集をどうつくるかを考えているなかで、松井さんに企画のご協力やインタビュアーをお願いしました。 松井 僕の世代(

              『美術手帖』坂本龍一特集、6年後の編集後記──『async』と『12』から「坂本龍一」を考える
            • 岡本太郎 若き日にパリで描いた作品か 3点の絵画が発見 | NHK

              「太陽の塔」や「明日の神話」で知られる日本を代表する芸術家、岡本太郎が若き日にパリで描いたとみられる3点の絵画が残されていたことが、太郎についての研究を行う財団などの調査で分かりました。いずれも、その存在を知られていなかった作品で、専門家は、太郎の原点を示す極めて貴重な発見だとしています。 18歳から29歳までをパリで過ごした太郎は、ドイツの侵攻を受けて帰国したあと、中国へ出征していたときに東京の自宅が空襲を受け、保管していた作品はすべて失われたと考えられていました。 ところが、パリ在住のフランス人男性から、ひらひらとしたり、煙のように見えたりするものが描かれた3点の抽象画の1点に「岡本太郎」の漢字の署名があるという連絡が寄せられ、ことし2月、太郎についての資料収集や研究を行っている「岡本太郎記念現代芸術振興財団」などが作品を取り寄せて、詳しい調査を進めることになりました。 調査では「署名

                岡本太郎 若き日にパリで描いた作品か 3点の絵画が発見 | NHK
              • ジム・ジャームッシュからつながるカルチャー・ツリー | ザ・シネマメンバーズ

                2020年に長編映画デビューから40年を迎え、近年でも『デッド・ドント・ダイ』や『パターソン』などで相変わらず注目を集めているジム・ジャームッシュ。ザ・シネマメンバーズでは、ジム・ジャームッシュのフィルモグラフィの中から、エッセンシャルな5作品を配信開始する。 ジャームッシュの映画のポスターを部屋に飾っていた人は多いのではないだろうか。彼の作品がきっかけで知ったり興味を持ったりした音楽やアーティストなども多いはず。80~90年代であれば、雑誌やフリーペーパーなどで紹介されてきたであろうこうしたヒト・モノ・コトにまつわるエトセトラは、現在では新しさに欠けた、今更紹介しない情報という扱いになっているのかもしれない。 そうすると新たに作品と接触する人達が、そこから伸びる楽しい枝葉の数々を知る機会が少なくなっているのではないか。そこであえてこの特集のイントロダクションとしては、ジャームッシュ作品と

                  ジム・ジャームッシュからつながるカルチャー・ツリー | ザ・シネマメンバーズ
                • ワタリウム美術館がクラウドファンディングを開始。来館者減少で「危機的な状況」

                  ワタリウム美術館がクラウドファンディングを開始。来館者減少で「危機的な状況」東京・神宮前の私設美術館「ワタリウム美術館」が、新型コロナウイルスによる来館者減少でクラウドファンディングを実施。運営資金を募っている。 ワタリウム美術館」 日本の現代美術館として重要な位置を占めるワタリウム美術館が、CAMPFIREにおいて運営資金を募るキャンペーンをスタートさせた。 和多利家が1990年にオープンさせたワタリウム美術館は、プライベートミュージアムとしてこの30年間でアンディ・ウォーホルやキース・ヘリング、ナムジュン・パイク、ヨーゼフ・ボイスといったいまやビッグネームであるアーティストをはじめ、若い日本のアーティストなどもいち早く紹介してきた。その展覧会回数は102回を数える。 しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、2020年3月からの来館者数は例年の半分以下に減少。キャンペーンサ

                    ワタリウム美術館がクラウドファンディングを開始。来館者減少で「危機的な状況」
                  • いま坂本龍一を「トリビュートする」意味とは何か? 鼎談:畠中実×真鍋大度×高谷史郎

                    いま坂本龍一を「トリビュートする」意味とは何か? 鼎談:畠中実×真鍋大度×高谷史郎 2023年3月に逝去した音楽家・坂本龍一をトリビュートする初の展覧会として、「坂本龍一トリビュート展 音楽/アート/メディア」が、東京・初台のNTTインターコミュニケーション・センター [ICC]で開催中だ。この展覧会に携わったキーパーソンである畠中実、真鍋大度、高谷史郎の三人が、坂本の思い出とともにトリビュート展の意義を語る。 聞き手=牧信太郎 ポートレイト撮影=GION 左から畠中実(ICC)、真鍋大度、高谷史郎。「坂本龍一トリビュート展 音楽/アート/メディア」会場で撮影 「坂本さんは音楽の『聴いてもらい方』をずっと考えていた」 ──皆さんは、長らく坂本さんの作品や展覧会の制作などでお付き合いされてきたと思いますが、それぞれの坂本さんとの出会いやその印象をお聞かせください。 畠中実(以下、畠中) 直接

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                    • ワタリウム美術館が映像アーカイブの配信を開始。開設記念の無料配信も

                      ワタリウム美術館が映像アーカイブの配信を開始。開設記念の無料配信も開館30周年を迎えるワタリウム美術館が、過去のイベント映像の有料配信サービス「ワタリウム・オンライン・アーカイブ」を開始した。この開設を記念し、期間限定で映像の無料配信も行う。 「ワタリウム・オンライン・アーカイブ」ウェブサイトより、「ナムジュン・パイク追悼ライブ farewell,njp」(2006)のイメージ 9月に開館30周年を迎えるワタリウム美術館が、過去のイベントを編集した映像を配信する「ワタリウム・オンライン・アーカイブ」を公開した。 同館の膨大なアーカイブ資料を自宅で見られるだけでなく、新型コロナウイルス感染拡大の影響により来館者が大きく減っているワタリウム美術館を、動画の購入を通じて支援することができる。 映像は5本ずつを2000円で配信し、第1弾として以下の5本が公開された。ダライ・ラマ14世の公演と制作風

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                      • Culture Against Apartheid  アパルトヘイトに抗する文化

                        〈Culture Against Apartheid アパルトヘイトに抗する文化〉は、私たちひとりひとりが、パレスチナでの大量虐殺と民族浄化を止める事を早急の課題とし、この問題の根幹にある占領や、アパルトヘイト体制、「日本」をふくむ世界中の、あらゆる抑圧に抗う『文化』を主体的に創造していくことを宣言する声明です。私たちは団体としてではなく、声明に共感する「ちいさな人びと」の意志の集まる場所として、新しい文化を望むすべての人びとの活動のためのネットワークとして存在します。 声明「パレスチナを忘れるな」というのが、エドワード・サイードの最期のことばでした。 パレスチナの未来のために、彼が最期まで重んじたのが、『文化』というものでした。 わたしたちは、Culture Against Apartheid(アパルトヘイトに抗する文化)というチームをつくりました。 わたしたちが、心から追い求めている新

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                        • 平成のはじまりに東京で何が起きていたのか:90年代美術論(前編) 筒井宏樹|「レビューとレポート」

                          「アーリー90’S トーキョーアートスクアッド」展 「1990年代前半、東京で何が起きていたのか」。フライヤーのこの文言が「アーリー90’Sトーキョーアートスクアッド」展(以下、「アーリー90’S」展)の企画趣旨をよく示している。会田誠、飯田啓子、伊藤敦、岩井成昭、宇治野宗輝、大岩オスカール、オクダサトシ、小沢剛、鈴木真吾、曽根裕、竹内やすひろ、中ザワヒデキ、ナカムラクニオ、中村政人、八谷和彦、ピーター・ベラ―ズ、福田美蘭、松蔭浩之、MOJO WORKが出展作家に名前を連ねており、彼らが90年代前半に制作した作品を中心に本展は構成されている。 1階 展示風景 加えて、「中村と村上」展、「ザ・ギンブラート」、「新宿少年アート」の記録写真や記録映像等も展示されることで、イベントやシンポジウムの様子、路上でゲリラ的に展開されたパフォーマンスなど、出展作品だけでは伝わりにくい当時の熱気が補われてい

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                          • マエストロオーディオ IEM MA910SB レビュー - RSTの超高域倍音が美しい - - 時の化石

                            どうもShinShaです。 今回はマエストロオーディオのIEM(In Ear Monitor)MA910SB のレビューです。 このIEM、国産の新しいブランドの製品です。 イヤホンの世界では、欧米の高級製品がスタンダードとなり、また、コストパフォーマンスが高い中国製品が市場にあふれています。 新興国産ブランドは、この中で勝ち抜いていけるのか? 大きな期待をもちつつ製品をレビューしました。 マエストロオーディオ MA910SB について 製品仕様 MS910SB 製品の写真 MA910SB 製品レビュー 総合評価 サウンド・インプレッション 試聴した楽曲 音場・定位 デザイン・製品の質感 装着感 レビュー製品広告リンク おわりに マエストロオーディオ MA910SB について マエストロオーディオは、群馬県高崎市にあるオーツェイド(O2aid)株式会社が2022年に立ち上げた新しいブランド

                              マエストロオーディオ IEM MA910SB レビュー - RSTの超高域倍音が美しい - - 時の化石
                            • 30年目のワタリウム美術館がコロナ禍で危機。 貴方の支援が日本のアートを救う。

                              ▼お礼とお知らせクラウドファンドに参加くださった沢山の支援者の皆様、本当にありがとうございました。4時間で目標額に達して正直驚いております。先日まで来館者の少ない展示室で落ち込んでおりました。 ご支援と同時に皆様からの励ましの言葉と、ワタリウム美術館との思い出には涙が出るほど感激、感謝です。さて何人かの方々から、リターンの大半が終了しているので、追加リターンをとのリクエストが多数あり、ここでリターン第2弾を感謝を込めて9月5日に発表。ワタリウム美術館の大黒柱と言えるヨーゼフ・ボイス、ナムジュン・パイク、詩人のアレン・ギンズバーグなどの作品が登場。ご堪能ください。 ▼はじめに・ご挨拶はじめまして、ワタリウム美術館の和多利浩一です。 日頃より、ワタリウム美術館をご愛顧いただき、ありがとうございます。 姉の恵津子と共に、東京、原宿と青山の間の外苑前というエリアにあるワタリウム美術館(ワタリウム美

                                30年目のワタリウム美術館がコロナ禍で危機。 貴方の支援が日本のアートを救う。
                              • ポスト資本主義は「新しい」ということを特権としない Vol.1:卯城竜太(Chim↑Pom)

                                ポスト資本主義は「新しい」ということを特権としない Vol.1:卯城竜太(Chim↑Pom)いま必要なのは、「ポスト資本主義」ではなく「ウィズ資本主義」だ──。道具やスペースのシェア、見返りを求めない贈与的な活動、プロジェクトを通じた異なる階層の出会いの創出など、アートはそもそも経済的価値では測れない独自の芸術的価値を生きてきた。ひとつのシステムに「包摂」されない、こうした脱中心的な態度は、経済体制だけでなく、作家活動における「展覧会」の相対化、真に多様なコミュニティへの志向、人間を超えた「サブジェクトの多様化」など、アートの世界にさまざまに現れ始めている。「美術手帖」本誌10月号で「ポスト資本主義とアート」をめぐる対談に臨んだChim↑Pomの卯城竜太が、そこで語ろうとした思考の全容をあらためて綴る。 文=卯城竜太(Chim↑Pom) 編集協力=杉原環樹 デザイン=涌井智仁 リサーチ協力

                                  ポスト資本主義は「新しい」ということを特権としない Vol.1:卯城竜太(Chim↑Pom)
                                • ポスト資本主義は「新しい」ということを特権としない Vol.2:卯城竜太(Chim↑Pom)

                                  ポスト資本主義は「新しい」ということを特権としない Vol.2:卯城竜太(Chim↑Pom)いま必要なのは、「ポスト資本主義」ではなく「ウィズ資本主義」だ──。道具やスペースのシェア、見返りを求めない贈与的な活動、プロジェクトを通じた異なる階層の出会いの創出など、アートはそもそも経済的価値では測れない独自の芸術的価値を生きてきた。ひとつのシステムに「包摂」されない、こうした脱中心的な態度は、経済体制だけでなく、作家活動における「展覧会」の相対化、真に多様なコミュニティへの志向、人間を超えた「サブジェクトの多様化」など、アートの世界にさまざまに現れ始めている。「美術手帖」本誌10月号で「ポスト資本主義とアート」をめぐる対談に臨んだChim↑Pomの卯城竜太が、そこで語ろうとした思考の全容をあらためて綴る。 文=卯城竜太(Chim↑Pom) 編集協力=杉原環樹 デザイン=涌井智仁 リサーチ協力

                                    ポスト資本主義は「新しい」ということを特権としない Vol.2:卯城竜太(Chim↑Pom)
                                  • 李禹煥が語る「坂本龍一の音と音楽」

                                    李禹煥が語る「坂本龍一の音と音楽」坂本龍一が敬愛するアーティストであり、『12』のアルバムジャケットも手掛けた李禹煥。2022年の夏に「李禹煥」展の関連プログラムとして行われた松井茂(詩人・情報科学芸術大学院大学[IAMAS]メディア表現研究科准教授)との対話のなかで、彼が語った「坂本龍一の音と音楽」についての一部を抜粋・編集しお届けする。 構成=牧信太郎 李禹煥 (C)getty images なんにもない部屋の「音」を録る 坂本龍一さん自身と実際に知り合ったのは最近の話なのですが、彼の音楽は、映画音楽も含めて、昔から聴いていました。それであるとき、偶然に映画の『レヴェナント: 蘇えりし者』(音楽=坂本龍一、アルヴァ・ノト、2016)を見てたんですが、映画のなかで流れている風の音が「変な」ことに気づいたんです。これは本当の風の音なのか、そうじゃないのか。音がちょっと揺れたり、切れたり離れ

                                      李禹煥が語る「坂本龍一の音と音楽」
                                    • 友の会からクラファンまで。苦境の美術館・博物館を支援する方法

                                      友の会からクラファンまで。苦境の美術館・博物館を支援する方法「with コロナ」の時代において、大型展の予約制(定員抑制)を取り入れてる美術館・博物館は入場料収入も落ち込んでいる。こうした状況のなか、ミュージアムを支援できる方法をまとめた(本稿は2021年5月22日掲載記事の再編集版です)。 独立行政法人国立美術館のオンライン寄付サイト 「with コロナ」の時代において、各美術館・博物館はコロナ前と比較し、展覧会の入場者数(入場料収入)は大きく落ち込んでいる。また原油高や輸送コストの増大などからの影響も避けて通れない。ミュージアムがこうした状況にあるなか、様々な支援する方法をまとめてみた。思い入れのある美術館や、地元の美術館など、ぜひ支援してみてほしい。 美術館「友の会」に入会する 美術館の活動をサポートし、展覧会の割引などの様々な優待を受けられる「友の会(メンバーシップ制度)」。ただ支

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                                      • ベーコンから平成展、KAWSまで。2021年に注目すべき展覧会ベスト20

                                        ベーコンから平成展、KAWSまで。2021年に注目すべき展覧会ベスト20多くの展覧会が中止や会期変更となった2020年。2021年も数々の注目すべき大規模展覧会が予定されている。ここでは、編集部がとくに注目したい展覧会20件を会期順に紹介する。 Chim↑Pom SUPER RAT -Scrap & Build- 2017 ※参考図版 Photo by Morita Kenji Courtesy of the artist, ANOMALY and MUJIN-TO Production 田中一村展―千葉市美術館収蔵全作品(千葉市美術館、2021年1月5日〜2月28日)田中一村 アダンの海辺 1969 個人蔵(千葉市美術館寄託) (c)2020 Hiroshi Niiyama 千葉市に20年住んだのち、50代になって奄美大島に移住。亜熱帯の花鳥や風土を題材にした独特の日本画を描く田中一村(

                                          ベーコンから平成展、KAWSまで。2021年に注目すべき展覧会ベスト20
                                        • 自宅時間も映画とともに。特別配信中の国内外映像作品を紹介 | CINRA

                                          新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、在宅での待機が強く推奨される中、映像業界の作家や団体が、ストリーミングで視聴可能な作品を次々に提供している。長期間にわたる自宅滞在や外出自粛が、心を内向きにしてしまう可能性は低くはない。そんな時、1本の映画に手を伸ばしてみるのはどうだろう。 この記事では、新型コロナウイルスの影響を受けて配信が開始された国内外の映像作品の一部を紹介。映画館への支援も兼ねた「アップリンク・クラウド」や、普段は観ることが出来ないポンピドゥー・センターの貴重なアーカイブなど、年代もジャンルも幅広い作品が揃っている。 なお、このリストは可能な限り随時更新予定。憂鬱な春のまどろみの中で、せめて素晴らしい映画・映像との出会いが待ち受けていることを願って。(最終更新日:2020年5月22日) 目次 p1. 5月1日〜追加分 p2. 4月10日〜5月1日追加分 p3. 配信終了作品

                                            自宅時間も映画とともに。特別配信中の国内外映像作品を紹介 | CINRA
                                          • 『Reborn-Art Festival 2019』作品ガイド。震災から「8年」を考える | CINRA

                                            東北の街・石巻に、『Reborn-Art Festival』が帰ってきた。音楽プロデューサーの小林武史らが実行委員長を務める異色の芸術祭は、企画発表当初こそ「音楽プロデューサーがアート?」といったさまざまな賛否にさらされたが、東日本大震災以降の課題にアート、音楽、食、暮らしのための実践を通じて向き合った真摯な作品・キュレーションは、多くの人々からポジティブな反応を持って迎えられた。 初開催から2年。震災から8年目を迎えた石巻で、同芸術祭はどんな2度目の「リボーン(再生・復興)」を目指そうとしているのだろうか? 8月3日よりオープンしているフェスティバルの地を訪ねた。 今年はエリアごとにキュレーターを立てる「マルチキュレーター制」を導入 今回の『Reborn-Art Festival 2019』(以下、『RAF』)の特に大きな変更点は、地域ごとに複数のキュレーターを立てる「マルチキュレーター

                                              『Reborn-Art Festival 2019』作品ガイド。震災から「8年」を考える | CINRA
                                            • 【この夏限定】有名アーティストや建築家のパビリオン、体験するしかない!

                                              2021年7月1日からアート・建築好き必見の「パビリオン・トウキョウ2021」というイベントが開催されています。 有名なアーティストや建築家が手掛けた9種類のパビリオンが都内10か所で公開というこのイベント、全種制覇してきました(※全か所ではない)。交通ルートのオススメも含めてご紹介。 ※上記のミニパンフは各会場で配布しています。色々巡るなら必須! パビリオン・トウキョウ2021(2021/7/1-9/5) https://paviliontokyo.jp/ 新国立競技場周辺エリアを中心に東京都内各所 ビクタースタジオ前/明治神宮外苑 いちょう並木入口/国際連合大学前/旧こどもの城前/渋谷区役所 第二美竹分庁舎/代々木公園 パノラマ広場付近/kudan house庭園/浜離宮恩賜庭園 延遼館跡/高輪ゲートウェイ駅 改札内、特別参加:ワタリウム美術館 向かい側の空地 参加者:藤森照信、妹島和

                                                【この夏限定】有名アーティストや建築家のパビリオン、体験するしかない!
                                              • 「ちゃんと触れていかないと、母の尊厳を回復できない気がした」画家・弓指寛治さんが語る、亡き母のこと #今つらいあなたへ(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                                ワタリウム美術館が主催する「水の波紋展2021」(9/5まで)に参加し、岡本太郎記念館の中庭で公開制作している。作品のタイトルは「焼夷弾は街に一発も落ちない」とした 弓指さんは今夏、東京・南青山の岡本太郎記念館で、公開制作に取り組んだ。テーマは、昭和20(1945)年5月の山の手大空襲。24日からの連続した空襲で、米軍は東京の広い範囲に大量の焼夷弾を投下。犠牲者は3600人にのぼった。青山周辺も焼け野原になり、表参道に遺体が積み上がったという。 「戦争の記録ってどれだけ読んでも生き残った人の証言じゃないですか。死んでしまった人がどう思っていたかは書かれていない。ぼくは死んでしまった人のことを考えたい。もし自分が(上空の飛行機を見上げて)あの高さから焼夷弾を落とされて、逃げる間もなく死んだとしたら、『あれが降ってこなかったらよかったのに』って思いながら死ぬ気がするんです。そういう絵です」 弓

                                                  「ちゃんと触れていかないと、母の尊厳を回復できない気がした」画家・弓指寛治さんが語る、亡き母のこと #今つらいあなたへ(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                                • 青山一丁目・外苑前のデートスポット付近で人気のおすすめレストラン | グルカレ by 東京カレンダー

                                                  あまり人の多くない場所でゆっくりとデートを楽しみたいという日には、青山一丁目や外苑前エリアがおすすめです。 青山一丁目と外苑前の間にある「明治神宮外苑銀杏並木」はデートスポットの定番。表参道でショッピングを楽しんだ後に、銀杏並木を散歩するというコースがおすすめです。 ほかにも、明治神宮球場やワタリウム美術館なども人気のデートスポット。 青山一丁目や外苑前エリアには、表参道のようにおしゃれで女性ウケするレストランやカフェが点在していますが、表参道ほど人が多くないのも魅力。 そこで、青山一丁目と外苑前でのデートにおすすめのレストランをエリアやシーンごとに厳選してご紹介します。 こちらの記事もおすすめ! 表参道のデートスポット付近で人気のおすすめレストラン

                                                    青山一丁目・外苑前のデートスポット付近で人気のおすすめレストラン | グルカレ by 東京カレンダー
                                                  • 坂本龍一、逝去。「芸術は長く、人生は短し」

                                                    坂本龍一、逝去。「芸術は長く、人生は短し」日本を代表する音楽家として大きな足跡を残した坂本龍一が3月28日にこの世を去った。享年71。 坂本龍一 Ryuichi Sakamoto & Alva Noto Perform At The Barbican Centre 撮影= Chiaki Nozu (C)getty images 日本を代表する音楽家として大きな足跡を残した坂本龍一が3月28日この世を去った。71歳だった。坂本龍一の公式Twitterには、灰色の背景に黒文字で生没年が刻まれた。 pic.twitter.com/mYLMEN6HrZ — ryuichi sakamoto (@ryuichisakamoto) April 2, 2023 坂本龍一は1952年東京都生まれ。東京藝術大学音楽学部作曲科および同大学大学院音楽研究科で学び、松本民之助に師事。大学院在籍中から編曲などの仕事

                                                      坂本龍一、逝去。「芸術は長く、人生は短し」
                                                    • カインド・オブ・ブルー - 続々・ノボリゾウ日録 by 岬 たく

                                                      いつもはおよそ1.5ケ月おきに茅ケ崎駅近くの安価な理髪店で髪を切る。ところが、最後に散髪したのが12/30で、以来ふた月と5日経ってしまった。コロナ禍で行きたくないなぁ・・・と思って散髪に行かないでいたら、ずいぶん髪が伸びてしまった。土曜日、とても暖かい日。午後から風強し。スマートフォンに表示されるカレンダーの下に小さな字で「啓蟄」と書いてあった。ニュースでは春一番が吹いたと言っていた。今日も梅の花の写真などを撮ったけれど、夜になり、またもや古いフォルダーを眺めていて見つけた都内の古いアパート、都営の青山北町にあったアパートの写真を使いました。2015年2月に撮影。たしかワタリウム美術館になにかの展示を見に行き・・・いま調べてみたら、石川直樹+奈良美智展だった・・・その帰りにこの古いアパートの前を通ったのだろう、五枚か六枚だけ写真を撮ってあった。一昨年くらいから、高層マンションへの建て替え

                                                        カインド・オブ・ブルー - 続々・ノボリゾウ日録 by 岬 たく
                                                      • ワタリウム美術館|WATARI-UM

                                                        禅の教えを世界に広めた導師であり、精神と物質の差異を無化してしまう「霊性」という理念を提起して近代日本思想を刷新した鈴木大拙(1870-1966)。 晩年、アメリカで講義を行う大拙のもとに、この後、現代音楽に革命をもたらすジョン・ケージ、現代文学に革命をもたらすJ・D・サリンジャーなどが集った。大拙の教えは、正真正銘、現代芸術の一つの源泉でもあった。それは決して偶然ではなかった。 大拙の生涯の伴侶となったビアトリスは、東洋思想に淵源する近代の総合宗教、神智学を信奉していた。神智学もまた、精神と物質の差異を無化してしまう「心」から、さまざまな感覚にしてイメージ、色彩にして形態が発生してくる様を具体的に説き、絵画の主題として「抽象」を選んだ表現者たちに甚大なインスピレーションを与えていた。「抽象」と東洋思想が何重にも交錯するなか、ヨーゼフ・ボイスの作品群が、ナムジュン・パイクの作品群が、続々と

                                                        • 「パビリオン・トウキョウ2021」で見る会田誠、草間彌生らの「パビリオン」。「役に立たなくとも心に残るものを」

                                                          「パビリオン・トウキョウ2021」で見る会田誠、草間彌生らの「パビリオン」。「役に立たなくとも心に残るものを」8人+1組のアーティスト、建築家らがそれぞれ独自の「パビリオン」を設計し、国立競技場を中心とする都内9ヶ所に設置するプログラム、Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13�「パビリオン・トウキョウ2021」が7月1日に始まった。その見どころをお届けする。 会田誠《東京城》 新型コロナウイルスの感染拡大が収束しないなかで開催へと突き進む東京五輪。そんな東京を舞台に開催されるのが、都と公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京が主催する公募事業「Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13」のひとつであるプログラム「パビリオン・トウキョウ2021」(7月1日~9月5日)だ。 ワタリウム美術館では各パビリオンのスケッチ、模型、図面などを紹介する「パビリオ

                                                            「パビリオン・トウキョウ2021」で見る会田誠、草間彌生らの「パビリオン」。「役に立たなくとも心に残るものを」
                                                          • パビリオンを歩く - dalichoko

                                                            パビリオン・トウキョウの続き。もっと早く予定をたてて全部見ることができたら良かった。五輪開催がきっかけとなった企画だろうが、世界の目に彼らの作品が示されればもっと良かった。 こちらは平田晃久氏の作品。国連大学前の広場になにげなく置いてある。木製で釘が使われていない。この球体の隙間の向こうに見える風景もまたアートだ。 ここから六本木方面に歩く。ワタリウム美術館の向かいにひっそりと展示されているのが真鍋大度氏の作品だ。テクノロジーの幅広い可能性とメッセージが込められた作品だ。ここに流れる文字にも辛辣な批判が隠されている。 そして最後は会田誠さんの作品だ。これが目的で渋谷からヘトヘトになりながら外苑まで来たのである。 これ、ダンボールらしいんですよ。ダンボールでもうまく作ると相当頑丈にできるらしくて、構造は風通しがいいようになっているんですって。大きな台風が来ても崩れないのを確認したかったと本人

                                                              パビリオンを歩く - dalichoko
                                                            • 和田彩花 | アーティストを作った名著 Vol.24

                                                              アーティストたちに、自身の創作や生き方に影響を与えた本を紹介してもらうこの連載。今回はアイドル活動と並行して大学院で美術を学んでいる和田彩花が、美術に学ぶきっかけとなった展覧会のカタログや、彼女が強い関心を持つジェンダーをテーマとする本を紹介してくれた。 人生を変えた展覧会のカタログ2010年にオープンした三菱一号館美術館の開館記念展、「マネとモダン・パリ」のカタログです。この展覧会は私が美術と人生を共にするきっかけとなったものです。 当時、15歳ながらに絵画は美しいものという固定観念を持っていたのですが、黒色を多用したり、人が倒れている場面を主題としたりするマネの作品を観て、想像を超えた世界に衝撃を受けました。同時に、画家や絵画へ関心を抱くようになり、絵画は美しいだけじゃないところに楽しさがあると気付きました。 マネは主題、描写の2つの面で西洋絵画に変革をもたらし、近代絵画への道を切り開

                                                                和田彩花 | アーティストを作った名著 Vol.24
                                                              • 空と草木とビルを映す妹島和世氏の曲水パビリオン、浜離宮の庭園に鏡面の循環水路

                                                                都内9カ所に、著名な建築家やアーティストが手掛けるパビリオンを建てるプロジェクト「パビリオン・トウキョウ2021」が、2021年7月1日に始まった。東京五輪に合わせて文化面から東京を盛り上げるプログラム「Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13」の1つとして、東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、パビリオン・トウキョウ2021実行委員会が主催するイベントである。 会期は21年7月1日から同年9月5日まで。企画はワタリウム美術館が担当した。参加するパビリオン・クリエーターは建築家の藤森照信氏、妹島和世氏、藤本壮介氏、平田晃久氏、石上純也氏、藤原徹平氏。さらにアーティストの会田誠氏と草間彌生氏である。また、真鍋大度氏およびRhizomatiksも特別参加している。藤森氏のパビリオン「茶室『五庵』」は既に、このコラムで紹介済みだ。

                                                                  空と草木とビルを映す妹島和世氏の曲水パビリオン、浜離宮の庭園に鏡面の循環水路
                                                                • 緊急事態宣言都内開館情報とART FACTORY 城南島『三島喜美代』展 - なる子とマーナル☆

                                                                  森美術館も休館なのか! 公立の美術館や博物館が閉まってしまって、せめて私立の美術館は開けて欲しいと思っていましたが、そうもいかず、森美術館も閉館しています。 www.mori.art.museum 『アナザー・エナジー』展という、世界の女性アーティストを特集した展示が見られる予定でした。再開が楽しみと言ったところですが、この展示で注目されている日本人女性作家がいます。三島喜美代さんです。 陶器で作った新聞などの作品が代表作で、88歳という年齢を感じさせない、今も現役バリバリの現代アーティストです。 残念ながら、森美術館は閉館中ですが、三島喜美代さんの大作が常設展示されている場所があるので、紹介したいと思います。 それが、タイトルにもある『ART FACTORY 城南島』です。 美術館ではないのですが、こちらのギャラリースペースは事前予約制で開館しています。 mishimakimiyo.co

                                                                    緊急事態宣言都内開館情報とART FACTORY 城南島『三島喜美代』展 - なる子とマーナル☆
                                                                  1