スカイマークは非上場で、2021年3月期の決算を公表するのは例年6月だ。現時点の見通しでは300億円程度の営業赤字になることが濃厚。20年4~9月期の営業赤字額については、佐山展生会長が同年9月の時点で100億円程度との見込みを示していたが、170億円前後に膨らんだようだ。 同社の20年3月期末の純資産は216億円だった。仮に最終損益として300億円をそのまま赤字計上すると、バランスシートの上で80億円程度の債務超過に陥る。 債務超過を回避するべく、21年3月期に実質的な税金の前払い分を資産計上する「繰り延べ税金資産」を100億円超積む方針だ。 税や会計のルールでは、今期発生した大幅な赤字は今後見通せる利益と相殺し、将来の税の支払額を減らす効果を生む。この負担軽減分を繰り延べ税金資産として今期に計上できる。これらにより、最終赤字を150億円程度に圧縮しようと動いている。 ただ、繰り延べ税金