並び順

ブックマーク数

期間指定

  • から
  • まで

1 - 9 件 / 9件

新着順 人気順

村上春樹 騎士団長殺し あらすじの検索結果1 - 9 件 / 9件

  • 第46回 ガールズ・パワーからホラーへ──クリステン・ルーペニアンによるポスト・トゥルース時代の小説戦略(矢倉喬士)|書肆侃侃房 web侃づめ|note

    2016年の大統領選挙戦以降、「ポスト・トゥルース」「フェイクニュース」「オルタナファクト」といった語が飛び交うようになった。オックスフォード辞書が2016年を代表する一語に 「ポスト・トゥルース(post-truth)」 を選出したことについて、リー・マッキンタイア(Lee Mcintyre)はその著書『ポスト・トゥルース(Post-Truth)』(2018年、未邦訳)の中で、2015年から語の使用率が2000%も急増した事実に鑑みて妥当だと述べている (Mcintyre 1)。 それでは「ポスト・トゥルース」とは何を示す語なのだろうか。千葉雅也は「ポスト・トゥルース」とは真理をめぐる諸解釈がなくなった後に揺らぐことのない事実と事実が衝突する状況だと『意味がない無意味』の中で述べている。 ポスト・トゥルースとは、ひとつの真理をめぐる諸解釈の争いではなく、根底的にバラバラな事実と事実の争い

      第46回 ガールズ・パワーからホラーへ──クリステン・ルーペニアンによるポスト・トゥルース時代の小説戦略(矢倉喬士)|書肆侃侃房 web侃づめ|note
    • 村上春樹さん特別インタビュー①

      休まず書き続けた 最初に題名だけがあった 秋成「二世の縁」と重ねて 村上 ちょうど40年前の5月に、群像新人賞をもらいました。授賞式は確か5月8日。会場は新橋の第一ホテルでした。 ―40年間、現役で出ずっぱり。夏目漱石でも作家活動は10年ほどです。休まず小説を書き続けてきた、本当に珍しい作家ですね。 村上 10年くらいごとに節目があって、その節目ごとに小説や文章のスタイルが変化してきて、自分でも書いていて飽きなかった。いつも新しい目標があった。それがよかったのではないかな。 ―その多くの作品の中で文庫が出たばかりの長編「騎士団長殺し」についてまずお聞きしたい。 ▽響きに惹かれて 村上 これは題名が最初なんです。もちろんモーツァルトのオペラ「ドン・ジョバンニ」から思いついた題ですが、「騎士団長殺し」という言葉の不思議な、不穏な響きに心を惹(ひ)かれて、そういうタイトルで日本を舞台にした物語が

        村上春樹さん特別インタビュー①
      • 「騎士団長殺し」(村上春樹)の第一部を読んだ - 読書家になりたい

        騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編 作者:村上 春樹 新潮社 Amazon こちらの第一部(上巻?)を読み終えました。 下巻に進みたいところですが、他にも読みたい本があって下巻読み終えるのに時間がかかりそうなので、上巻読み終えた時点での簡単な印象だけ書いておきます。 あらすじ 36歳の絵描きの「私」は、妻に突然離婚を切り出される。 理由もわからず独り身となった私は旅に出て、なんやかんや日本画の巨匠「雨田具彦」がアトリエとして使っていた、山奥にある別荘に住み着く。 その別荘でしばらく過ごしていると、同じ山に住む素性が謎に包まれた金持ちのハンサムな中年男「免色渉」に肖像画を描くよう依頼される。 私はその依頼を受けるようになるが、その最中、真夜中にだけ鈴の音が鳴り響いたり、屋根裏で不思議な絵を見つけたり、私の周りで奇妙な出来事が起こり始める。 感想 とても静かな物語です。 登場人物たちが皆ミ

          「騎士団長殺し」(村上春樹)の第一部を読んだ - 読書家になりたい
        • 顕れたイデアが現実の世界で動き出す |

          『騎士団長殺し 第1部: 顕れるイデア編(下) (新潮文庫)』村上 春樹 (著) 新潮文庫 あらすじある夜、画家である「私」の前に顕れたのは「騎士団長殺し」という題の絵に描かれた人物と同じ姿をした「イデア」だった…。 山荘のスタジオで、一度捨てたはずの肖像画に没頭する「私」の時間は歪み、反転し、ねじれていく。 これまでにない感触と手応えを持って白髪頭の男性、免色の肖像画を描きあげた「私」は、免色の邸へと招待されます。 「私」にしか見えないイデア、すなわち騎士団長もいっしょに向かいます。そこで免色からされた新たな依頼とは。 まとめ突然あらわれたり消えたりしながら、「私」の意識に語りかけてくる騎士団長の存在は、肖像画の描き方に大きな影響を与えます。 「私」自身の過去を振り返りながら、新たなが方や描きたいモデルに出会った「私」にどんな展開が待ち受けるのでしょうか。 <こんな人におすすめ>肖像画家

          • 村上春樹の新刊『街とその不確かな壁』を予想する試み - 日々の栞

            www.nikkei.com 村上春樹の新作長編小説『街とその不確かな壁』が2023年4月13日(木)に刊行される。英語でのタイトルは、「The city and its uncertain walls」だ。2017年2月刊行の『騎士団長殺し』以来、6年ぶりとなる書下ろし長編である。 街とその不確かな壁 作者:村上春樹 新潮社 Amazon 『街とその不確かな壁』は、1200枚の書き下ろし新作長編小説であるようだ。 村上春樹ファンのあいだでも話題になったのだが、村上春樹の幻の作品「街と、その不確かな壁」とタイトルがほとんど同じなのだ。新作長編の題名は、読点が一つ抜かれたものである。この点からも内容を予想できそうである。 また、新しい試みとして村上作品の長編では初めて刊行と同日に電子書籍も配信するようだ。 今から読むのが楽しみである。Twitterなどでは新作長編のニュースで祭り状態になって

              村上春樹の新刊『街とその不確かな壁』を予想する試み - 日々の栞
            • 「街とその不確かな壁」ネタバレ有りの感想・書評 - Letter from Kyoto

              街とその不確かな壁 作者:村上春樹新潮社Amazon 2023年4月13日に出た、村上春樹の新刊です。これまで村上春樹の新刊を、リアルタイムで読んだことはなかった。初めて同時代の波に乗っかる。ただ今回は、前回『騎士団長殺し』や前々回『1Q84』の時ように大々的に騒がれていない。一冊だけど650ページ超えで、長編のはずなのに。世間はもう村上春樹に飽きたのか。ノーベル賞も獲れなさそうだしね。 そもそも騒がれだしたのが、『海辺のカフカ』でノーベル賞の前哨戦と言われるフランツ・カフカ賞を獲ったあたりからだった。「大江健三郎以来か」とにわかに沸き立ったがその後何度も逃し、「どうやら見込みがなさそうだ」というところで落ち着いたのかもしれない。 なぜ村上春樹作品を読むか ネタバレ有りのあらすじと感想 読書メモ 第一部 第二部 第三部 なぜ村上春樹作品を読むか 僕は、というか多くの村上春樹読者は、そういう

                「街とその不確かな壁」ネタバレ有りの感想・書評 - Letter from Kyoto
              • 大江健三郎と村上春樹はなぜ同じ主題を「書き直し続ける」のか?/オブセッションと〝自己模倣〟|大滝瓶太

                イーヨーにとって、はじめて父親が死ぬということが、自分にもわかる問題になった、ということだったのじゃないか? 確かにイーヨーはきわめて悪かった、悪いふるまいをした、ということではあるんだけれども、と僕はしばらく考えた上で妻に話した。それでもわかりにくい部分はね、つまりイーヨーが、死んだ人間もまた帰ってくる、と考えているらしい点はね、これから注意して観察すれば、そういう考えがよってきたるところを納得できるだろうと思うよ。イーヨーは、単なる思いつきはいわないから。それに僕自身、子供の時分におなじように考えたことがあるように思うのさ。……ともかく僕が旅に出ていて、なかなか帰ってこないから、そこで僕が死んだ後へと、イーヨーの思いが行ったとして、自然なことなのじゃないか? 父親がどこか遠い所へいってしまい、かれの感情の経験としては死んだと同然で、その上ゲームとはいえ、母親まで自分を残して逃げだそうと

                  大江健三郎と村上春樹はなぜ同じ主題を「書き直し続ける」のか?/オブセッションと〝自己模倣〟|大滝瓶太
                • 【本】村上春樹『街と、その不確かな壁』~新作長編小説『街とその不確かな壁』との関連が予想される1980年に『文學界』に掲載された単行本未収録の幻の中編小説~ - ヒロの本棚

                  1、作品の概要 『街と、その不確かな壁』は、1980年に『文學界』9月号に掲載された中編小説。 『1973年のピンボール』のあとに書かれた。 『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』の習作のような作品。 単行本などには未収録の作品で、村上春樹自身が「あれは失敗」と語っている。 2023年4月13日刊行の新作長編小説のタイトルが『街と不確かな壁』で「、」がひとつ抜かれたものになっている。 2、あらすじ 18歳だった「僕」は、大好きだった「君」から、その街の話を聞く。 「僕」は「君」が死んだあとに、影を捨てて予言者として街を訪れる。 その街は壁に囲まれて、影=暗い夢を捨ててひっそりと暮らしている人々と金色の獣の街だった。 図書館の受付をしている「君」のもとで、予言者として古い夢を読む仕事を始める「僕」だったが・・・。 3、この作品に対する思い入れ、読んだキッカケ 単行本未収録の『街と、

                    【本】村上春樹『街と、その不確かな壁』~新作長編小説『街とその不確かな壁』との関連が予想される1980年に『文學界』に掲載された単行本未収録の幻の中編小説~ - ヒロの本棚
                  • 騎士団長は二度死ぬ-幻想世界の村上春樹 - おのにち

                    さて、今回はみんなで読んで/書こう・名作シリーズ…という訳ではてなの紫妖精(最近はサキュバス化というお噂もかねがね)elveさんのお題に乗っかって村上春樹『騎士団長殺し』感想です。 snack.elve.club お題「『騎士団長殺し』でなんか書く」 初版部数が前後編合わせて130万部、というメガヒット作品ですから、誰もが一度は読んだはず、という前提の元にネタバレバリバリで書いていきたいと思います。 なんならタイトルからネタバレしてるし…未読の方は大至急ブラウザバックだ! 『騎士団長殺し』あらすじ 主人公は『私』。36歳男性、美大出身、肖像画を専門とする画家。六年連れ添った妻ユズと離婚、そして九ヶ月後によりを戻すのだが、この物語はその九ヶ月の間に起こった出来事について書かれている。 最愛の妻と、それなりに上手くやれているはずだった人生は妻からの離婚の申し出(そして彼女の浮気の発覚)によって

                      騎士団長は二度死ぬ-幻想世界の村上春樹 - おのにち
                    1