ステーキと言ってはいけない。‟ビフテキ”なのだ。 幼少期の思い出。 ワシがまだ小学生の頃だったと記憶している。 親父が「おい、今日はビフテキを食わせてやるぞ。」と言ったことを思い出した。 ビフテキ?? 何なのだ、その、えも言われぬ言葉が放つ美味そうなものは!ビフテキ・・・知らんが、とてつもなく美味そうだ。親父がわざわざ食わせるというくらいだから、美味いに違いない!そう思ったものだ。 そして食わせてもらったのが、でっかい牛の肉であった。 ぎょえーーー!!!すげえぞ!!はじめ人間ギャートルズのマンモスの肉みたいじゃないか!! ほぼ初めて使うフォークとナイフ。 ひとくち食べた感動は忘れられないな。美味かったのなんの。 それまで肉と言えば、鶏肉かマトンかみたいな感じであった。当時牛肉なんぞ高くて滅多に食べられるしろものではなかった。 そんなだから、ワシにとって、牛ステーキは『ステーキ』ではなくて、