■発達障害は「わがまま」? 働く場の合理的配慮 仕事がうまくいかないのは、発達障害のせいだったんだ――。40代の女性がそのことに気づいたのは、38歳のときだった。 暴力をふるう元夫から逃れ、シングルマ…
Published 2021/01/17 23:45 (JST) Updated 2021/02/08 18:08 (JST) ◆自宅で友人から感染 昨年12月中旬、長崎県内に暮らす陽子(仮名、50代)の自宅に、友人が年末のあいさつを兼ねて訪ねてきた。 「お茶をどうぞ」。対面で座り、2人ともマスクを外して1時間半ほど話し込んだ。30分ほど遅れて来た妹は友人の斜め向かいに座った。 「ゴホッ、ゴホッ」。友人は「風邪をひいた」と言ってせき込んでいる。「友人に失礼かな」と思い陽子も妹もマスクは外したまま。妹は窓を開けて換気した。 3日後の午後7時すぎ、友人からLINE(ライン)が入った。新型コロナウイルス感染症のPCR検査で陽性反応が出たという。会った日の翌日から高熱が出て寝込んでいたらしい。同10時前、保健所から「あなたは濃厚接触者です」と連絡があった。「まさか自分が」。そう思った。 翌日、保健
山口県内の50代女性は2年前、インターネットの匿名掲示板に実名をさらされ、身に覚えのない醜聞を流された。「○○って人、不倫してるよ」と。加害者には罰金刑が科せられたが、問題の投稿は今なお削除できず、女性は「この苦しみが一生付きまとうんでしょうか」と悩む。被害者にも加害者にもなり得るネット空間。皆さんはどう向き合っていますか。 【グラフ】インターネット上の誹謗中傷などの被害相談件数(広島県内) 「この人、見たことある」無数のコメント 「大変なことになってるよ」。同僚から知らされたのは2019年11月だった。匿名ユーザーが情報を交わす掲示板に自分のことが書かれているらしい。聞いたこともないそのサイトを探し当て、女性は目を疑った。不倫のデマを流され、職場まで暴露されている。「この人、見たことある」「地獄行きだな」…。既に無数のコメントが連なっていた。 サイトには「削除依頼に対応する」とある。早速
発達障害は「わがまま」? 働く場の合理的配慮 仕事がうまくいかないのは、発達障害のせいだったんだ――。40代の女性がそのことに気づいたのは、38歳のときだった。 暴力をふるう元夫から逃れ、シングルマザーとして一般企業で働いてきた。これまで、職場における「暗黙の了解」がわからないことが何度もあった。 たとえば部内の飲み会は、「任意」参加とあっても強制参加であること。根回しがとっくに終わっている会議なのに、手をあげて発言し、嫌がられたこともあった。 おかげで、「場の空気が読めないやつ」「生意気なやつ」と思われてきた。 子どもが発達障害と診断されたのをきっかけに、女性も検査を受け、ADHD(注意欠如・多動症)とASD(自閉スペクトラム症)だとわかった。 5年前、障害者雇用の枠で、東京都内のIT企業に契約社員として採用された。 会社には入社前に、二次障害のうつ病の治療を受けていることに加え、障害の
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