「みな同じ」の一斉教育から、「みな違う」を前提とした、子ども一人一人にカスタマイズされた、「みんなを伸ばす」教育へ。そのビジョンとロードマップを描いたのが、山口裕也さんによる最新刊『教育は変えられる』です。 刊行に際し、著者の盟友で、現代新書『教育の力』や『愛』の著者でもある苫野一徳氏に推薦エッセイをいただきました。専門家が語る本書の魅力とは?? 重厚かつ全方位的な、「教育を変える」ための設計図 公教育が始まって、約150年。いま、その“構造転換”が勢いよく起こり始めています。 山口裕也氏の新著『教育は変えられる』(講談社現代新書)は、この「公教育の構造転換」の明確なビジョンとロードマップを、重厚かつ全方位的に描き出した、きわめて読み応えのある名著です。 重厚、というのは、本書は、単に流行を追うようなものではなく、「そもそも公教育は何のためにあるのか」という、長い哲学の歴史が明らかにした原