近江鉄道(滋賀県彦根市)は30日、7月に線路に散布した除草剤の影響で、東近江、彦根両市など滋賀県東部の3市2町の沿線の水田約200か所で稲が枯れる被害が出た、と発表した。 稲穂から国の基準値を超える除草剤成分が検出され、県は被害農家にコメの出荷自粛を求めた。健康への影響はないという。 同社や県によると、除草剤は7月9~31日、委託業者が全長約60キロの全線で散布。今月4日以降、沿線の農家から「稲が枯れた」などと苦情が寄せられた。 同社が調査したところ、稲穂から、除草剤に含まれる「テブチウロン」が、食品衛生法の基準値(玄米)の4倍余りにあたる0・09ppm検出された。被害面積は20ヘクタール以上、被害額は2500万円以上に上る見込み。