タグ

ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/reizei (3)

  • 『ドラえもん』のアメリカ進出に30年かかった理由とは?

    の人気漫画・アニメの『ドラえもん』は、1980年代からアジアやヨーロッパで人気となり、90年代の初頭からは、これにイスラム圏や中南米も含めたほぼ全世界で出版・放映されています。ですが、アメリカは例外でした。報道によれば1985年に一旦テッド・ターナー(CNNの創業者)が放映権を取得したそうですが、結局のところ放映はされませんでした。 それからほぼ30年を経た今年、遂に『ドラえもん』は北米に上陸することになりました。ディズニーが版権を取得し、「Disney XD」というケーブル・チャンネルで8月から全国放映をするという発表がされています。 この間、アメリカで放映がされなかった理由は比較的簡単です。アメリカでは子供向けのTV番組や出版物に関しては、極めて保守的な考え方があるからです。特に思春期前の子供たちを対象としたものはそうで、その社会の「善悪の価値観」から外れたものは「この年齢では与え

    『ドラえもん』のアメリカ進出に30年かかった理由とは?
  • 『永遠の0』の何が問題なのか?

    先月に一時帰国した際、評判の映画『永遠の0』を観ました。また、小説も評判であるというのでこちらも読みました。どちらもプロの仕事であると思います。技術的に言えば、ストーリー・テリング(物語の展開)だけでなく、セッティングやキャラクターの造形、そして何よりも時空を超えた大勢のキャラクターが、物語の進行とともに「変化していく」効果が見事です。 キャラクターの「変化」というのは、「成長」したり「相互に和解」したり、あるいはキャラクターに「秘められていた謎」が明かされたりしてゆくという意味です。そうした効果を、時空を超えた複数のキャラクターを使って、しかも2000年代と第二次大戦期という2つの時間軸の中で実現している、そのテクニカルな達成はハイレベルだと思います。 更に言えば、老若男女の広範な層にまたがる読者あるいは観客は、多くのキャラクターの中から自分の感情を投影する対象を見出すことができるように

    『永遠の0』の何が問題なのか?
  • 『あまちゃん』とJR北海道、そして過疎・高齢化を考える

    NHKの朝の連続テレビ小説『あまちゃん』は、こちら北米でも「テレビジャパン」という衛星放送を通じて大変に好評です。こうした「ネタ」的なものを積み重ねてキャラを造形し、エピソードの反復やトリビアを埋め込んで笑いの小世界を作っていくというのは、アメリカのコメディ群像劇、いわゆる「シットコム(シチュエーション・コメディ)」にもよく見られます。 ですが、当地のシットコムが「視聴率が取れるとダラダラと何シーズンも続く」のと比べると、『あまちゃん』の場合は最初から2クール156回というフォーマットが決まっていたわけです。その中に空間軸と時間軸を埋め込み、特に今週の大団円では予告編で作り上げた視聴者の期待感のハードルを、毎日毎日上へ上へと越えていく作りこみがされている点では、他に類例のない完成度に達していると言って構わないように思います。 この『あまちゃん』には、いわゆる小ネタだけでなく、膨大なサブ・エ

  • 1