話し方のキモは「口を開く前」にあり ──『伝え方が9割』(ダイヤモンド社)、『人は話し方が9割』(すばる舎)など、コミュニケーションについての本は世に多くのベストセラーがあり、類書も続々と刊行されています。安達さんの著作『頭のいい人が話す前に考えていること』は、この激戦区に近いジャンルで既に55万部超と、2023年を代表するビジネス書の大ヒットとなりました。自身では勝因をどう分析していますか? まず前提として、伝え方や話し方の本が求められ続けている背景には、製造からサービスへと比重が推移してきた日本の産業構造の変化があります。その変化の中で、知識や情報の受け渡しが必要な「知識労働者」の割合が増えていきました。企業が新卒採用で重視する点も、かつては「協調性」といわれていたのが、今はコミュニケーション能力がぶっちぎりのトップです。 さらに、ビジネスで求められるコミュニケーションのレベルも、時代
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