大学生の時、帰宅すると、母親が叫びながら窓から食器を投げていました。 母には精神疾患がありました。 でも、しばらくして私は家を出ます。母のケアを続けるのが、つらくなったのです。 2年後、警察から突然電話がかかってきました。 「お母さんが亡くなりました」 母にできなかった恩返しを、誰かのために。いま私にできることだと考えています。 元ヤングケアラーの直也さん(31)が、幼い頃からの母親との日々を語ってくれました。 私が小学生の頃から母は精神的に不安定で、状態が悪いときは、代わりに買い物や食事の準備をしていました。 突然、笑い出したり、ひとりで誰かと話をしたり。母親のことを「ほかの大人と違う」と感じることもありましたが、誰にも相談できませんでした。そのときは病気のことは知らず、子どもながらに「恥ずかしい」と感じていたのです。 母の状態悪化 もう関わりたくないと家を出た その後、母の状態は悪化し