今回のトレーニングセールをどう評価するか、数字だけを見れば失敗だったといえる。上場頭数の少なさ、売却率の悪さ、これらは主催者の収入となる販売申込登録料や販売手数料に直接影響を与えるが、おそらくは赤字だろうと思われる。ただ、その赤字だけを見て失敗というのはあまりに早計で、失敗の原因もある程度はっきりしており、来年以降に期待する余地は充分にありそうに思える。楽しみは残ったのである。 上場頭数の少なさについては、このセールを開催することが決まり正式に発表したのが1月19日、事前にある程度の頭数を上場できる感触は確認していても、実際には正式発表後に上場馬を集め始めたのだろうし、上場馬が決まりカタログが完成したのが3月も後半に入ってからで、まず時間が無さ過ぎたことが「失敗」の大きな原因としてあげられる。 というのは、トレーニングセールの性格上、セール当日までに一定の仕上げが必要なことは明らかで、