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ブックマーク / econ101.jp (18)

  • アレックス・タバロック 「日本のフィリップスカーブに目を凝らすとそこに表れてくるのは・・・」(2007年11月1日)

    ●Alex Tabarrok, “Rorschach Economics”(Marginal Revolution, November 1, 2007) クイーンズ大学のグレゴール・スミス(Gregor Smith)が驚くべき新事実を発見した。日のフィリップスカーブが日列島にそっくりな形をしている(pdf)というのだ [1] … Continue reading。「いや、日だけに限られる話じゃない」と語るのは、EclectEconブログを運営しているジョン・パーマー(John Palmer)。パーマーが明らかにしているところでは、カナダのフィリップスカーブはカナダの地形にそっくりだという。 はっきり言って、2人とも一からやり直した方がいい。というのも、スミスにしても、パーマーにしても、マーシャル流のマクロ経済学(Marshallian macroeconomics)に対する無理解が甚

    アレックス・タバロック 「日本のフィリップスカーブに目を凝らすとそこに表れてくるのは・・・」(2007年11月1日)
  • ノア・スミス 「アベノミクスの教訓」(2014年2月2日)

    ●Noah Smith, “What can Abenomics teach us about macro (so far)?”(Noahpinion, February 02, 2014) ごく限られた数の生のデータを眺めるだけでは、マクロ経済にまつわる問題について決定的な結論を下すことは非常に難しい。そのことに留意した上で、日で進められているアベノミクスがマクロ経済学に対して投げ掛けている教訓について少し考えてみることにしよう。アベノミクスというのは、金融政策における正真正銘のレジーム転換を意味していて――その一方で、財政政策や成長戦略の面ではレジーム転換は生じていないと想定するとしよう――、この間の日経済には(金融政策のレジーム転換以外に)他に大きな「ショック」は生じていないと想定するとすると、これまでのアベノミクスの経験からどのような結論を導くことができるだろうか? まずはこれ

    ノア・スミス 「アベノミクスの教訓」(2014年2月2日)
  • アレックス・タバロック 「経済学者も『機会費用』のことがよくわかっていない!?」(2005年9月2日)

    アレックス・タバロック 「経済学者も『機会費用』のことがよくわかっていない!?」(2005年9月2日) ●Alex Tabarrok, “Opportunity Cost”(Marginal Revolution, September 2, 2005) ロバート・フランク(Robert Frank)がニューヨーク・タイムズ紙に論説――“The Opportunity Cost of Economics Education”――を寄稿している。業である経済学について経済学者がどれだけ正確な知識を備えているかを調査した研究が取り上げられているのだが、読後にしばし頭を抱え込まざるを得なかった。 ジョージア州立大学に籍を置くポール・フェラロ(Paul J. Ferraro)&ローラ・テイラー(Laura O. Taylor)の二人が、2005年に開催されたアメリカ経済学会(AEA)の年次総会で、

    アレックス・タバロック 「経済学者も『機会費用』のことがよくわかっていない!?」(2005年9月2日)
  • アレックス・タバロック 「知的財産権の政治経済学」(2013年11月22日)

    ●Alex Tabarrok, “Noah Webster Defines Rent Seeking”(Marginal Revolution, November 22, 2013) エリ・ドゥラード(Eli Dourado)と一緒に新たな論文――“Public Choice and Bloomington School Perspectives on Intellectual Property”(pdf)――を書き上げたばかりだ。公共選択論の分野におけるヴァージニア学派 [1] … Continue reading の貢献、ならびに、制度分析の分野における(オストローム夫 [2] 訳注;ヴィンセント・オストローム(Vincent Ostrom)とエリノア・オストローム(Elinor Ostrom) を中心とする)ブルーミントン学派の貢献を簡潔に要約した後に、両学派の発想を応用するかたち

    アレックス・タバロック 「知的財産権の政治経済学」(2013年11月22日)
  • クルーグマン「ケーザイガク語を学ぶ」

    Paul Krugman, “Learning to Speak Economese”, December 6, 2013. ケーザイガク語を学ぶ by ポール・クルーグマン STAVRO/The New York Times Syndicate いまここにあるのは,コミュニケーションの問題だ. 実のところ,大半においてこれは事実じゃない.経済政策をめぐる議論の大半には,世の中の仕組みに関する現実の論争が関わっている.ときに,そうした論争は賢明なものだったりもする.たとえば,量的緩和の効力をめぐる議論なんかがそうだ.でも,ときにはバカな論争もある.たとえば,連銀は通貨を毀損しているのか,みたいなやつだ.でも,そういうバカ論争もやっぱり現実の何事かをめぐるものだ. ただ,こういう議論には,経済学者どもの言葉の使い方から生じる混乱っていう,追加のレイヤーを加えなくちゃいけない.実に多くの場合に

    クルーグマン「ケーザイガク語を学ぶ」
  • ポール・クルーグマン 「サミュエルソン ~比類なき経済学者~」(2009年12月15日)

    ●Paul Krugman, “Paul Samuelson: The incomparable economist”(VOX, December 15, 2009) 論説は、ポール・サミュエルソン(Paul Samuelson)の生涯と業績に関する回顧記事である。 ハリネズミがいて、キツネがいて、そして・・・ポール・サミュエルソンがいる。 ご存知だとは思うが、ここで私は、アイザイア・バーリン(Isaiah Berlin)が思想家を類別するために使った、かの有名なたとえ話を持ち出しているのである。キツネは多くのことを知っている(foxes who know many things)。一方で、ハリネズミはたった一つのことしか知らない、ただし、非常に重要なアイデア(=ビッグ・アイデア)を一つ(hedgehogs who know one big thing)・・・というお馴染みのアレである。

    ポール・クルーグマン 「サミュエルソン ~比類なき経済学者~」(2009年12月15日)
  • コーエン 民主党政権下での経済パフォーマンスが優れている理由

    Tyler Cowen, “Why is there superior economic performance under Democratic Presidents?“, Marginal Revolution, November 30, 2013. ジェームズ・ハミルトンがこのトピックに関するアラン・ブラインダーとマーク・ワトソンの新しい有益な論文(pdf)の情報を与えてくれている。 民主党は共和党政権時代との大きな成長率の差を自らの優れたマクロ経済政策に起因すると主張したがるであろうが、データからはその主張を証明する証拠はない。(中略)むしろ、いくつかのラッキーな要因に注目せざるをえないようだ。具体的に挙げると、民主党の大統領たちは総じて共和党時代に比べて原油価格の変動も小さく、より良好な(稼働率で調整した)生産性ショックの恩恵を受け、そして消費者は(ミシガンICEによる尺度で)よ

    コーエン 民主党政権下での経済パフォーマンスが優れている理由
  • ベン・バーナンキ「コミュニケーションと金融政策」

    Ben S. Bernanke “Communication and Monetary Policy” (November 19, 2013) At the National Economists Club Annual Dinner, Herbert Stein Memorial Lecture, Washington, D.C. 8年近く前に私が議長の職を務め始めた際、最優先の課題の一つはFedの透明性を高めることであり、とりわけても金融政策を合理的に可能な範囲で透明で開かれたものにすることでした。私は当時、そして今も変わらず、金融政策の透明性は人々の理解と信頼を育み、政策選択に関してより広い情報に基づいた議論を促し、課せられた目標を達成するにあたっての金融政策決定者の説明責任を向上させ、ひいては金融政策、金融の環境、そして実体経済の間の繋がりを密にすることで金融政策をより効果的なもの

    ベン・バーナンキ「コミュニケーションと金融政策」
    sendaishilaw
    sendaishilaw 2013/11/30
    コミュニケーション(金融政策の透明性)が大事。
  • ラルス・クリステンセン 「このグラフを見よ! ~デフレから脱却する術~」(2013年11月29日)

    訳注;グラフ中の「“Whatever it takes” Draghi」というのは、2012年7月のスピーチで、ECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁が「我々ECBは、法律で課せられた責務の範囲内で、ユーロを救うために必要なことを何でもするつもりだ」(”Within our mandate, the ECB is ready to do whatever it takes to preserve the euro”)と発言したことを指している。ちなみに、1枚目のグラフでは、インフレ率の推移(ユーロ圏(青色)と、日(赤色))が、2枚目のグラフでは、M3(マネーサプライの一種)の伸び率の推移(ユーロ圏(青色)と、日(赤色))が表わされている。

    ラルス・クリステンセン 「このグラフを見よ! ~デフレから脱却する術~」(2013年11月29日)
  • フランシス・ウーリー 「戦争捕虜収容所の経済学」(2010年11月7日)

    ●Frances Woolley, “Remembering prisoners of war”(Worthwhile Canadian Initiative, November 7, 2010) 終戦記念日(Remembrance Day)の意義とは何なのだろうか? 戦争を知らない我々のような世代がそのことを理解する上では、実際に戦場に出向いた兵士の言葉が助けとなることだろう。 リチャード・ラドフォード(Richard Radford)は、まさしくそのような兵士の一人である。ラドフォードは、ケンブリッジ大学の学生として日々勉学に励んでいたが、1939年に第二次世界大戦が勃発したことを受けて、一時的に学業を離れて、イギリス陸軍に入隊することになった。しかしながら、1942年にアフリカのリビアで、ドイツ軍により捕虜として捕えられ、終戦までの残りの期間を戦争捕虜収容所で過ごすことになる。そんな

    フランシス・ウーリー 「戦争捕虜収容所の経済学」(2010年11月7日)
  • クルーグマン「欧州で緊縮政策の否定」(他)

    Paul Krugman, “In Europe, a Repudiation of Austerity Policies,” Krugman & Co., November 22, 2013. 欧州で緊縮政策の否定 by ポール・クルーグマン HAGEN/The New York Times Syndicate 欧州中央銀行の金利引き下げから,大きな緊張がでてきた.理事会は分裂して,多くのドイツ経済学者たちは抗議している.例によって,議論はもっぱら,「あの怠惰な南欧の連中がフリーライドしている」という受け取り方をめぐるものになっている. この前『フィナンシャル・タイムズ』に掲載された記事によると:「金融週刊誌 WirtschaftsWoche のチーフエコノミストによる論説は,この決定をフランクフルトに拠点を置く新たなイタリア銀行による絶対命令」と評した」んだって. なんでイタリア人ど

    クルーグマン「欧州で緊縮政策の否定」(他)
  • クルーグマン「欧州に必要なのは穏やかなインフレだ」

    Paul Krugman, “What Europe Needs Now Is Moderate Inflation,” Krugman & Co., November 15, 2013. 欧州に必要なのは穏やかなインフレだ by ポール・クルーグマン AMMER/The New York Times Syndicate 欧州のインフレ問題:それは,低すぎるってこと 実のところ,穏やかなインフレは現代経済にとっていいことだ.理由は2つある――1つは需要にかかわり,もう1つは供給にかかわる. 需要の方について言うと,インフレは金利のゼロ下限問題を弱めてくれる:名目金利はマイナスになりようがないけれど,穏やかなインフレが予想に定着しているかぎり,実質金利の方はマイナスまで下がりうる. 供給の方について言うと,インフレは名目賃金の下方硬直性の問題を軽減してくれる:人々は賃金切り下げを要求したり受

    クルーグマン「欧州に必要なのは穏やかなインフレだ」
  • 「レオン・ワルラス、ノーベル賞に自薦していた?」(2013年11月13日)

    今年度(2013年度)のノーベル経済学賞(正式名称は、アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞)は、「資産価格の動向に関する実証的な分析」への貢献を称えて、ファーマ(Eugene F. Fama)、ハンセン(Lars Peter Hansen)、シラー(Robert J. Shiller)の三氏に授与された。ところで、一般均衡理論の生みの親であるレオン・ワルラス(Leon Walras)がノーベル賞に自薦していた事実があることをご存知だろうか? 「ちょっと待て!」と経済学歴史に少々詳しい人なら口を挟みたくなるところだろう。というのも、ワルラスが没したのは、1910年。ノーベル経済学賞が創設されたのは、1968年(賞が送られるようになったのは、翌年の1969年から)である。死後半世紀以上も経ってから創設された賞に自薦することなど物理的に不可能ではないか。しかし、早とちりしては

    「レオン・ワルラス、ノーベル賞に自薦していた?」(2013年11月13日)
  • アレックス・タバロック 「角谷静夫 ~経済学徒の間で一番有名な日本人数学者~」(2004年8月19日)

    ●Alex Tabarrok, “Kakutani is at rest”(Marginal Revolution, August 19, 2004) 「角谷の不動点定理」と言えば、経済学を学ぶ多くの大学院生にとって悩みの種となっているが、その定理を証明した日数学者である角谷静夫が、先日 [1] 訳注;角谷氏が亡くなったのは、2004年8月17日。このエントリーは、その直後の2004年8月19日に執筆されたもの。 92歳で亡くなった。「角谷の不動点定理」は、「ブラウワーの不動点定理」を一般化したものであり、説明するのは厄介だ。しかし、ブラウワーの不動点定理については、いくつかの例を用いてそのエッセンスを語ることは可能だ。例えば、以下の問題を考えてみてほしい。 とある仏僧(仏教の僧侶)が、日の出と同時に、登山を開始した。横幅が1~2フィートあるかないかの細い山道は、らせんを描くように山頂

    アレックス・タバロック 「角谷静夫 ~経済学徒の間で一番有名な日本人数学者~」(2004年8月19日)
    sendaishilaw
    sendaishilaw 2013/11/12
    “角谷静夫”
  • クルーグマン「ドイツの政策が経済の足枷になっている」

    Paul Krugman “Germany’s Policies Become an Economic Anchor,” Krugman & Co., November 8, 2013. ドイツの政策が経済の足枷になっている by ポール・クルーグマン Djamila Grossman/The New York Times Syndicate ドイツがお怒りだ.アメリカ財務省に激怒してる.財務省から出た「半期国際経済政策・為替レート政策報告書」では,ドイツのマクロ経済政策がいかに世界経済に影響を及ぼしているかについて,否定的なことをいくつか述べている.ドイツの当局に言わせると,この報告書は「理解に苦しむ」そうだ――妙な言いようじゃないか.だって,率直で簡明なことこの上ない報告書だもの. うん,そうだね.合衆国がアンジェラ・メルケルを盗聴したのは言い訳のしようもない――でも,それはこの件とな

    クルーグマン「ドイツの政策が経済の足枷になっている」
  • クルーグマン「ドルは大丈夫」

    Paul Krugman, “The Dollar Will Be All Right,” Krugman & Co. November 1, 2013. ドルは大丈夫 by ポール・クルーグマン Federal Reserve/The New York Times Syndicate いやはや.恐怖ネタに変化が起きてるみたい. 「アメリカもいまにギリシャになるぞ,ギリシャだぞ」という叫び声はちょっと落ち目になりつつある.もしかすると,ぼくが対抗して書いてきたことが一因かもしれない.でも,これにとってかわって,「基軸通貨としてのドルの役割が危機に瀕している」という恐ろしげな警告が登場してきている. やれやれだぜ.一般的に,こういう話をする人たちは自分がなにを言ってるんだかわかっちゃいない――つまり,ドルの役割がほんとのところどういうもので,その役割を脅かしうるのはどんなもので,どうしてそれ

    クルーグマン「ドルは大丈夫」
  • ジェームズ・ハミルトン「インフレ率はなぜフィリップス曲線よりも高い?」

    James Hamilton “Why isn’t inflation lower?” (October 27,2013 Ecombrowser) 経済が大きく沈滞し、たくさんのアメリカ人が依然として職を求めているというのに、なぜインフレは今の水準に留まったままなのだろうか。テキサス大学教授のオリヴィエ・コイビオンとカリフォルニア大学バークレー校教授のユーリー・ゴロドニチェンコが、興味深い新論文でそれに答えを提示している。 なぜある年のインフレが他の年よりも高いのかということについて、多くの経済学者は1世紀近くもの間、失業率の変動がその鍵となる要因であると見なしてきた。この関係は通常A.W.フィリップスの1958年の論文に依っているが、実際にはアーヴィング・フィッシャー (1926)が30年前に同様の主張を行っていた。アメリカの1953年第1四半期から1969年第4四半期までのデータを使っ

    ジェームズ・ハミルトン「インフレ率はなぜフィリップス曲線よりも高い?」
  • クルーグマン「2013年ノーベル賞の感想」

    Paul Krugman, “Thoughts on the 2013 Nobel”, October 17, 2013. 2013年ノーベル賞の感想 by ポール・クルーグマン 経済学をけなす古いネタにこんなのがある.「正反対のことを言う2人がノーベル賞をとれる分野は経済学しかない」.そうは言っても,そういう冗談を飛ばしてる人たちにとっても,正反対のことを言う2人が同じ賞を共同で受賞するなんて,きっと予想外だったろうね.そして,今年起きたのはまさにそういうことだった. ただ,実のところ,今度の賞はけっこうなことだと思ってる.効率的な市場に関するユージン・ファーマの研究は,他の代替仮説を検証するためのベンチマークの設定に不可欠な仕事だった.ロバート・シラーは,他の誰よりも,効率的市場仮説が実践で失敗するいろんな場合を体系化するのにつとめてきた.ファーマ氏が最近,馬鹿なことを言ったとして,べ

    クルーグマン「2013年ノーベル賞の感想」
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