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  • 違法や不当を糺すのは業所管官庁だけではない、というよりむしろそうじゃない - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    某東京新聞の記者さんが、林芳正官房長官に、「政府に芸能や音楽業界をしっかり監督し、指揮するような監督官庁がないことでセクハラが横行しているとの指摘もある」との議論を提起したそうですが、 東京・望月記者、林長官に持論展開「芸能を監督する官庁がないからセクハラ横行」 松人志さん報道も言及 なんだか、業所管官庁といえば親も同然、所管業界といえば子も同然、箸の上げ下ろしからすべて業所管官庁様のご指導の宜しきを得なければ何事もまともに動かないかの如き、昭和感覚満載の発言でありますな。 業所管官庁というのは、許可制とか届出制とかといった形で事業自体を所管しているに過ぎず、所管業界の企業が何か違法なことをしたり不当なことをしたりした場合に、それらをすべて業所管官庁が面倒見るというわけではありません。 当たり前ですが、建設会社で労災事故が発生したら国土交通省が面倒見るのではなく、厚生労働省の労災担当部局

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    serio 2023/12/29
  • 法学こそ価値判断まみれのはずなんだが・・・ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    恐らくこういうのが世間一般の印象なのではないかと思うのですが、 https://twitter.com/labourstandards/status/1359120602225803270 人文学や政治哲学に違和感を抱くのは、例えば「リベラリズム=良い」とか「でもこんな悪いところもある」とか「ナチズムは悪い」「でも我々の中にも潜んでいる」とか何故か価値判断を一々挟んでいるところ。法学にはあまりそれを感じない。 でもね、それこそいろんな学問の入門書の基礎の基礎のところをちらりとでも読めばすぐわかるように、法学、少なくともその主流である法解釈学こそが、徹頭徹尾価値判断を追求している学問であり、それゆえに法解釈学は科学ではなく、傍流の法社会学が「科学としての法律学」を訴えるということになるわけだし、その対極に位置すると考えられている政治学とか経済学とか社会学といったいわゆる社会科学というのは、そ

    法学こそ価値判断まみれのはずなんだが・・・ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    serio
    serio 2021/02/12
    法学は一般の人々の考え方や感覚に合わせて後追いで価値判断されるので納得感が高い。例えば煽り運転の刑罰厳格化みたいに。それに対して社会学では人々の感覚に先んじて社会を変えようとするので、反発されやすい。
  • ドイツの極右、ポーランドの極右、日本の極右、韓国の極右: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    極端な自民族中心、優越と、他民族に対する侮蔑、攻撃を掲げる政治勢力は、世界中どこでも極右と言われる、はずです。 かつてナチスを生み、ポーランド等を侵略し、ユダヤ人等を虐殺したドイツという国でそのような主張をする人々であっても、 かつてそのナチスドイツに侵略され、住民を虐殺され、国土を破壊されたポーランドという国でそのような主張をする人々であっても、 どちらも極右という正しい呼び名で呼ばれます。かつて侵略された被害者国家ポーランドの排外ナショナリストは右翼じゃなくて左翼だと認めてくれるわけではない。 なぜか極東に来ると、そういう物の道理が通りにくくなる傾向があるようです。 ひどい目に遭った国の排外ナショナリズムが左翼だというのなら、その被害者ナショナリズムのもっとも典型的な例は、おそらく竹田恒泰氏の『アメリカ戦争責任』(PHP新書)でしょう。 そこでいっていることのある部分は必ずしも歴史

    ドイツの極右、ポーランドの極右、日本の極右、韓国の極右: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
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    serio 2018/11/14
    本文ではっきり明示して言わない辺りが味わい深い。/正当な過去の日本の戦争責任の追及と、韓国のナショナリズムにもとづくヘイトスピーチをしっかり区別して、後者は批判すべき。BTSの件では後者の擁護が目立つ。
  • 中途半端な新自由主義の末路@児美川孝一郎: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    法政の児美川孝一郎さんの「中途半端な新自由主義の末路、一蓮托生の大学と文科省」という文章が、それ自体大変面白いだけではなく、それって日社会のすべてに言えることじゃないかと思わせるという意味で、大変興味深いものになっています。 https://news.biglobe.ne.jp/economy/1001/jbp_181001_2020808856.html(中途半端な新自由主義の末路、一蓮托生の大学と文科省) もちろん、児美川さんが論じているのは、副題にあるとおり、文部科学省の「中途半端な新自由主義」とそれに翻弄される大学なんですが、 ・・・・ここで、あらためて指摘しておきたいのは、「将来像の提示」と「誘導」という高等教育政策の基路線は、確かに新自由主義を基調とはしているが、しかし、純粋な理念型としての新自由主義的な政策スキームからは外れる、極めて日的なものだったのではないかという点

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    serio 2018/10/03
  • 反動的労働者階級? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    さて注目されていたオランダの下院選挙は、右翼の自由党は議席を伸ばしながらも第2党にとどまり、与党の自由民主党が議席を減らしながらも第1党に踏みとどまった、と報じられていてその通りなのですが、選挙結果を良く見ると、最大の敗者は38議席を一気に9議席に激減させた労働党であることが分かります。 https://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/insight/eu170316.pdf オランダ労働党といえば、労働組合出身のウィム・コックがむしろ福祉国家の見直し路線を進め、EUレベルではフレクシキュリティの唱道役を務めたことで記憶が鮮烈ですが、むしろ足下の労働者の支持を失い、その票が右翼に流れたという面があるようです。 例によって、ソーシャル・ヨーロッパ・マガジンには、「反動的労働者階級?」(Reactionary Working Class

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    serio 2017/03/17
    左派は、発展途上国の恵まれない人々に寄り添おうという志向性を持っているので、移民や難民に同情的。そのため左派はグローバル化に反対しにくく、グローバル化による国内労働者の苦境に対応できない。
  • それ、ジョブ型じゃねえし - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    なんだかこれが話題になっているようですが、 http://anond.hatelabo.jp/20160826202909 (即日解雇された) これにこういうコメントがあったので、いやそれはちょっと違うでしょ、と。 https://twitter.com/ohtsuka/status/769314437366886400 気の毒ではあるけれどメンバーシップ型雇用からジョブ型雇用に移っていく過程でよく見られる光景になるのだろうな。 そもそも、ジョブ型だから即日解雇が許されるなんてのがトンデモ系の誤解ですが、そこは別としても、件そもそも入り口からして全然ジョブ型じゃねえし。 面接では、あくまで私は未経験でその事が不安でしたが、社長が「それは了解している。ただ、君のポートフォリオを見る限り、見込みがあると思った」と言ってくれ嬉しく思い、頑張ろうと思いました。 入社して最初の週は社長の方からも、

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    serio 2016/08/27
    ジョブ型の場合は、若者未熟練労働者は無給や薄給のインターンで働かせてもらって職能を身につけるのが一般的なんだっけか。ジョブ型はジョブ型で大変だよなぁ。
  • ベンチャー企業というのは夢を見て24時間働くというのが基本@三木谷浩史楽天会長 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    1月29日の産業競争力会議の議事録がアップされています。 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/skkkaigi/dai20/gijiyoushi.pdf 分科会ではなく会議なので、いろんな人が広い分野にわたっていろんなことをいっているんですが、その中でちょっと聞き捨てならない発言があったようです。 (三木谷議員) 雇用に関してだが、ベンチャーは是非この対象から外してほしいと思う。私もそうなのだが、ベンチャー企業というのは夢を見て24時間働くというのが基だと思っているので、そういう会社に残業云々と言われても正直言って困る。我々も会社に泊まり込んで仕事をやっていた。ベンチャーはこの対象から外して、そのかわりがぽっと公開したらもうかるというものではないかなと思う。 いや、ベンチャー企業の経営者の方がベンチャー精神に満ちあふれて1日24時

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    serio 2015/03/01
  • 若者育成のための長時間労働はホワエグなしに可能 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    海老原嗣生さんの新著『いっしょうけんめい「働かない」社会をつくる 残業代ゼロとセットで考える物のエグゼンプション』(PHP新書)の紹介記事に、アランさんのトラックバックが付きましたが、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/09/post-4e5a.html http://d.hatena.ne.jp/dokushonikki/20140921 いささか誤解があるように見えるので、少し腑分けしておきます。 まず、アランさんの議論ですが、 企業がホワイトカラーエグゼンプションを導入しようとする背景について。「管理職になれない熟年ヒラ社員でも高給になるのを何とかしたい」のが音と理解しているようだ。しかし違うのではないか。日型雇用のメリットの一つである、若者の育成をするためではないか。・・・要するに、全員がストレッチした業務が与えられ

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    serio 2014/09/21
  • 『ヨーロッパ労働運動の悲劇』を復刊して欲しい - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    昨日のエントリでも引用したシュトルムタールの『ヨーロッパ労働運動の悲劇』は、日では1958年に岩波書店から岩波現代叢書の一環として、神川信彦・神谷不二両氏の翻訳により2冊組で刊行されています。 http://www.amazon.co.jp/%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%91%E5%8A%B4%E5%83%8D%E9%81%8B%E5%8B%95%E3%81%AE%E6%82%B2%E5%8A%87%E3%80%88%E7%AC%AC1%E3%80%89%E2%80%951918-1939%E5%B9%B4-1958%E5%B9%B4-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E5%8F%A2%E6%9B%B8-A-%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%88%E3%82%A5%E3%83%

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    serio 2012/11/26
  • 「一人人気商売」大統領制の落とし穴 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    中身の議論は当ブログの所掌範囲外ということでスルーさせていただくとして、痛感したのはやはり大統領制、つまり議院内閣制ではなく国民なり住民の直接選挙で選ばれた「一人人気商売」のまずい点が露呈したということではないか、と。 新聞報道からする限り、韓国の外交通商部の役人たちは、(もちろん彼らも「独島」の領有権を守ろうとすることでは大統領に劣らないはずですが)ああいう(せっかく実効支配していて、「領土問題は存在しない」といっているのに、わざわざ世界中に領土問題があると騒ぎ立てるような)やり方に批判的なようですが、そういう「つかさつかさ」の声が大統領の絶対権力を抑制することが、やはり困難なのでしょうね。 このあたり、議院内閣制の日政府の抑制された対応との違いが目に付きますが、実はよく考えると、日でもナショナル政府は議院内閣制ですが、都道府県や市町村は大統領制であるわけで、そういう意味では、まさに

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    serio 2012/08/25
    とは言え、大きく改革しようというときは、集団指導制による調整型政治では難しい。既得権益を持つ絶対に譲らない人間がいるだけで、現状維持という結論になってしまう。
  • 芸人バッシングから読み解く生活保護の一番大事な問題 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    『情報労連REPORT』7月号が届きました。私の連載「hamachanの労働ニュースここがツボ!」は「芸人バッシングから読み解く生活保護の一番大事な問題」です。 http://homepage3.nifty.com/hamachan/johororen1207.html 去る5月から6月にかけて、日社会を時ならぬ騒ぎが襲いました。お笑いタレントの河準一さんの母親が生活保護を受給していたことを女性週刊誌が報じたところ、何人かの政治家が大問題として取りあげ、連日の糾弾報道の挙げ句、涙ながらに謝罪するという結末に至ったのです。 この事態を見る限り、現代日人は、生活保護の一番大事な問題は親族が扶養義務を果たさないことだと考えているようです。しかしながら、それは世界的に見て極めて異常な姿です。扶養義務の問題については既に福祉関係者からさまざまな指摘がされていますので、ここでは連載タイトルに沿っ

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    serio
    serio 2012/07/12
    どんな形であれ、現状の生活保護制度に問題があって改善に必要があるということを広く認識させたという点では、あの事件は無駄ではなかったかと。
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