「センサーネットワーク」とは、さまざまな場所の状態を計測するセンサー類を搭載したモジュール(ノード)を数多く配置し、それをネットワーク化することで、防災や安全、各種サービスの提供を行うシステムのことである。空間に存在するセンサーの数は多いほどサービスの精度が上がる。しかし、ノードを数多くばらまき、それらを有線で接続すると配線が複雑になり、多くの手間が掛かってしまう。 そこで産業技術総合研究所(産総研)では、アクティブ型のICタグのように小型の電池を内蔵し、自力の無線通信能力を持たせたノードを独自の超低消費電力設計で開発した。それにセンサーを搭載し、さらにロボット開発用のソフトウェア開発基盤技術である「RT(Robot Technology)ミドルウェア技術」を融合させることで、数多くのノードからの環境情報を効率よく取り込むシステムを実現した。この産総研が開発した大規模分散型ワイヤレスセンサ