名古屋市は25日、救急患者の搬送調整に難航し、病院への搬送途中に心肺停止となった事例が22日と24日に計2件あったと明らかにした。いずれも新型コロナ感染が疑われる患者ではなく、一般の救急患者として搬送先を探していた。市は感染拡大による病床逼迫の影響が一般の救急診療にも波及したとみている。 市によると、統計が残る2011年以降、医療機関への受け入れ照会を4回以上行い、現場に30分以上滞在した「搬送困難事案」で心肺停止となるケースは初めて。22日に70代女性の救急要請で、搬送開始までに35分以上かかったほか、24日に60代男性の搬送開始に30分以上を要した。