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ブックマーク / gnabikes.hatenablog.com (3)

  • そのとき母はハチミツを買った - sekibang 1.0

    実家がある福島県(福島市)に帰って来ている。ここは今日で最もホットな土地の一部。実家はいつもの通り穏やかで家の人も放射性物質が不安ではあるけれど、震災以降一週間ぐらいライフラインが止まった時の苦労話を笑い話のように語れるぐらいには余裕がある。近所には瓦が落ちて屋根にブルーシートがかけてある家(瓦不足と人手不足で修理ができないらしい)があり、道路に入った大きな亀裂は地震のすごさを物語っていた。 近所に住む91歳のおばあさんは、地震があってからコタツにあたりっぱなしで外にでてこなくなってしまったそうだ。地震の前はこのあたりでは一番元気なお年寄りで、働き者だったのに、と祖母は語る。一昨日は親戚の農家の方がウチに来ていた。祖父の従兄弟にあたるそのおじいさんは、良いものは全部東京に持っていかれて、福島には悪いものしか残らない。このあたりでは東京の悪口ばかりだ、とこぼしていた。苦笑するしかなかった。

    そのとき母はハチミツを買った - sekibang 1.0
    shadow-toon
    shadow-toon 2011/05/01
    はちみつだいじ
  • ジーン・ウルフ『拷問者の影』(新しい太陽の書 1) - sekibang 1.0

    拷問者の影(新装版 新しい太陽の書1) (ハヤカワ文庫SF)posted with amazlet at 10.07.27ジーン・ウルフ 早川書房 売り上げランキング: 81652 Amazon.co.jp で詳細を見る 高度に発達した文明が一度崩壊し、太陽の力が弱まった世界を舞台にした(ポスト・ヒストリー的な世界)この『新しい太陽の書』というシリーズは「すべてを記憶している男」であるセヴェリアンの自叙伝という形式をとっている。その世界に生きる人々は階級や職業といった区分に強く縛られているのだが、主人公もまた「拷問者」という職業組合に所属しており、組織内の厳格な掟のもとで生きていた。 『新しい太陽の書』の第一巻『拷問者の影』は彼がその組合の徒弟時代から語られ始める。それも少年から青年へ、という境目となる――もうすぐ正式な「職人」として認められる――頃から。だからこれはひとつの典型的な教養

    ジーン・ウルフ『拷問者の影』(新しい太陽の書 1) - sekibang 1.0
  • 短編小説『つかまえることのできぬ少年』 - 「石版!」

    信号機が青になったときにピャウ、ピャウと規則的に鳴る音が気に入らないのだ、と言ってアンは足元に落ちていた拳ほどの大きさの石を手に取ると、スピーカー目掛けてそれを投げて見せた。まるで自慢の肩を披露してやろうとでも言うかのように。彼の手を離れた石が見事にスピーカーへ直撃すると、それは一瞬火花を散らした後に、夏の終わりに萎れて佇むひまわりのような姿になり、ぶらぶらと支柱の上で揺れている。壊れたスピーカーはしばらく、ピャウ、ピャウという音を鳴らしていたが、次第に音高を低くしていき、音量はかぼそく弱まっていく。やがて、その音はプツリと途絶え、私とアンだけが立っている交差点の周囲には妙な静寂が訪れた――夜になって冷えた空気が、遠くの国道13号線を走る長距離トラックの走行音を伝えていく。「逃げろ!」。アンは自分がした迷惑ないたずらの目撃者が私以外に存在しなかったのを知っていたくせに、わざと大げさな口調で

    短編小説『つかまえることのできぬ少年』 - 「石版!」
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