日本の社会問題の一つとなっている「ひきこもり」。 それに対して、「仮面ひきこもり」という言葉があるのを知っているだろうか? 「仮面ひきこもり」とは、社会生活を営んでいるのに、実は「ひきこもり」と同じような心のメカニズムを持つ人たちのこと。 そんな「仮面ひきこもり」のについて解説しているのが、『仮面ひきこもり あなたのまわりにもいる「第2のひきこもり」』(服部雄一/著、角川書店/刊)だ。 「仮面ひきこもり」の人間は、「ひきこもり」と違って、会社に勤務しているなど社会生活を送っているが、内面では「ひきこもり」と同じように対人恐怖と不信感、孤独感を抱えている。そして、異性と親しくなれない、自分の子どもを愛せない、本当のことを言うのが怖い、などといった問題に悩まされているという。 ここでは本書から、「仮面ひきこもり」の一症例を取り上げ、「仮面ひきこもり」について紹介したい。 Aさんは31歳、独身、