東京・日本橋の日銀本店で、江戸時代の経済政策をテーマにした勉強会が開かれたのは6月下旬だった。「瓦礫も貨幣に」「江戸の貨幣改鋳は物価にどう影響を与えたか」。講師の阪大名誉教授、宮本又郎に質問する約20人の日銀職員。話題は、ちょうど300年前に没した元禄時代の経済官僚、荻原重秀の脱デフレ策だった。金(ゴールド)などの材料価値と連動する金属貨幣が当たり前だった江戸時代。徳川綱吉将軍下の元禄8年
池田 信太朗 日経ビジネスオンライン編集長 2000年に日経BP入社。2006年から『日経ビジネス』記者として、主に流通業界の取材に当たる。2012年『日経ビジネスDigital』のサービスを立ち上げて初代編集長、2012年9月から香港支局特派員、2015年1月から現職 この著者の記事を見る
薄熙来裁判の判決が22日に出た。無期懲役、政治権利の終身剥奪、個人財産全没収となった。刑期の内訳は収賄15年、横領・職権乱用で7年、総合して無期懲役である。薄熙来は退廷時に「不公平だ!」と叫んだ、と伝えられる。 予想されていたよりも重い判決 おそらくは当初予想されていたものより、重い判決である。8月22日から26日まで行われた公判で、おもいっきり自己弁護し、起訴事実を全面的に否認していた。また、自供が司法取引を背景に誘導されたものであること、証人の証言のあいまいさなどを逆に暴いたりもした。だが、それら被告の言い分はすべて無視され、証拠は十分で確かだということになった。 微博による公判中継という新しい試みを知って、むくむくと沸いてきたのであろう薄熙来の「復権の夢」は今や完全に打ち砕かれた。上訴することを表明しているが、公判後に獄中で書いたとされる家族に宛てた手紙で「冤罪はいつかはっきりする。
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