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ブックマーク / wallstny.exblog.jp (15)

  • チャイナ・ベア | ウォールストリート日記

    香港に来て半年少々経ちましたが、その間に中国土に毎月二度くらいのペースで足を運んでいます。10年前にニューヨークに移り住んだ時もそうでしたが、新しい世界で色々な体験をしたり、その背景を勉強したりするのは、実に楽しいものです。その分、ブログ更新が滞り気味ですが、ウォールストリートの中国への関心が高いこともあり、引続き出来る範囲で色々書いて行きたいと思います。 2011年は、年後半にMerrill Lynchが中国弱気論を展開するなどして、市場が一気にチャイナ・ベアに傾いたことがありました。2012年に入って、4月末時点で香港ハンセン指数は14%、上海株価指数は9%ほど上昇していますが、中国政府がGDPの成長率目標を0.5%引き下げたこともあり、中国経済の減速懸念の声は引続き聞こえて来ます。 最近、逆張り投資家として有名な、マクロヘッジファンドEclecticaのHugh Hendry氏が、

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  • Going East | ウォールストリート日記

    最初に確認までですが、当ブログはあくまでも匿名で続けさせて頂いております。内容は、全てメディア等での公開情報と、それに基づく個人的な所感となっていて、具体的な仕事内容(勤務先、担当したディール、投資ポジション等)については、ブログ開始当初より一切触れておりません。個人的なお問い合わせをコメント頂く場合には、お手数ですが「非公開」設定を宜しくお願い致します。 バックグラウンド ウォールストリート日記を開始した2005年当時、私はニューヨークのとある欧米系投資銀行で、いわゆるインベストメントバンカーをしていました。と言っても、要は財務モデリングなどの下働きが主であり、やたらとコンペティティブな上司や現地企業のクライアント相手に、アメリカ流のコーポレートファイナンスやビジネスマナーを叩き込まれる毎日でした。 しかし幸い当時は景気が良く、私が主に扱っていた金融商品は、LBO関連のレバレッジドファイ

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  • アメリカ金融業界でのキャリア | ウォールストリート日記

    最近あまり書く機会がなかったのですが、当ブログの趣旨の一つに、「ウォールストリートでのキャリア」ということがあります。ここ数週間で偶然立て続けに、4-5人の方からキャリアについての相談を受けたので、久々にその話を書いてみたいと思います。 別にキャリアアドバイスのプロではないので、大した助言が出来る立場でもありませんが、こちらの金融界に興味がある方や、アメリカの企業文化について、何らかの参考になれば幸いです。 (尚、個別具体的な部分については、一部修正を加えてありますのでご了承下さい。) アメリカ企業「暗黙のルール」 最初にご相談を頂いた方は、現在、某日の金融機関に勤めており、ニューヨークに駐在中です。それが近々、アメリカの金融機関に出向して、同社からノウハウを学んでくることになったそうです。 そのためには、同社に出来るだけ溶け込むことが望ましいわけですが、同氏はニューヨーク駐在中とは言え

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  • 「ファイナンシャル・ステロイド」? | ウォールストリート日記

    2009年11月に「歴史的『インサイダー取引』事件」というエントリーを書きました。3500億円の資金を運用する大手ヘッジファンドGalleonの創業者を始めとして、IBMやIntelと言った実業界の幹部や、大手コンサルティング会社McKinseyのディレクターなどまでが逮捕されると言う事件は、文字通りウォールストリートを震撼させました。 それから約1年が経ち、80年代のインサイダー事件を模して大ヒットした映画「Wall Street」の続編「Wall Street - Money Never Sleeps」は、インサイダー取引を行うGekko氏ではなく、リーマン危機後に批判の矢面に立たされたGoldman Sachsと思われる投資銀行を新たな悪役とした映画として、公開されました。 (映画の中では、Goldmanの新社ビルや、Madoff氏がオフィスを構えていたビルなどが、さりげなく、しか

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  • ウォールストリート解体の合理性? | ウォールストリート日記

    先日からのエントリーで、オバマ大統領が発表した、ドラスティックなウォールストリート規制案の内容と、それに反対する金融メディアや、その他の方面からの反応について取り上げました。 発案者とされるPaul Volcker元FRB議長の名前を冠して、通称「Volcker Plan」と呼ばれるこの案は、以前にこのブログでも紹介した、英国における巨大金融機関の解体論(商業銀行のスピンオフ)と近い内容のように思います。議論の公平を期すためにも、この改革論への賛成意見について、取り上げたいと思います。 1月22日にFTが、「Obama’s bank plan is a start(オバマの銀行規制案はスタートに過ぎない)」という、NYU(ニューヨーク大学)Stern Schoolのファイナンス教授、Viral Acharya氏とMatthew Richardson氏の寄稿記事を載せていました。この記事は、

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  • 歴史的「インサイダー取引」事件 | ウォールストリート日記

    この事件は、主にテクノロジーとヘルスケア関連企業の株式投資を行っていた、$3.7bn(約3500億円)を運用する大手ヘッジファンドGalleonの創業者Raj Rajaratnam氏が、企業の内部情報を不正に入手するインサイダー取引によって、20億円近い利益を上げていたとされるものです。 この事件では、同氏に加えて、JP Morganに救済されたBear Stearnsのヘッジファンド部門のスピンオフであるNew Castleの共同経営者や、IBMで将来のCEO候補と目されていたとされるRobert Moffat氏、半導体最大手Intelの財務部幹部であるRajiv Goel氏、戦略コンサルティングファーム最大手McKinsey & Co.のディレクターで、将来を有望視されていたとされるAnil Kumar氏など、金融業界のみならず多方面の大物が、逮捕されるに至っています。 10月27日に

    歴史的「インサイダー取引」事件 | ウォールストリート日記
  • 空前の詐欺事件 | ウォールストリート日記

    Madoff氏の詐欺に警鐘をならした人として、資産運用会社Rampartに勤務し、2000年から度々SECに警告していたHarry Markopolos氏が有名ですが、2001年にWSJ系の雑誌であるBarron’sも、オプショントレーダーや投資家からの話を受けて、同氏のスキームが怪しいという内容の記事を書いていたそうです。上記のは、その記事の著者によるものです。 同著に関する書評記事「Madoff Got Cozy With SEC, Ran Ponzi Scheme on Creaky IBM(マドフ詐欺成功の鍵はSECとの良い関係、道具は旧型IBM)」が、8月11日のBloombergに掲載されていて、目に留まったので、その記事も参照しつつ、この事件について少々書いてみたいと思います。 詐欺の仕組み Madoff氏の詐欺の仕組みは極めて単純で、新規の投資家から集めたお金を、既存投資

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  • 退職願:AIG CEO殿 | ウォールストリート日記

    最近ウォールストリートで話題になっていることに、AIGの社員に対する「懲罰的課税」の話があります。実質破たんしたAIGが、多額のボーナスを一部の幹部社員に支払った事で、世論とワシントンが大反発。既に支払わたボーナスを強制的に取り返す方法として、TARPを受けた金融機関で25万ドル以上の報酬を得た人には9割の懲罰課税を課すことが出来る、という手段が議会に提案されています。 この法案は、AIG以外の金融機関の社員に対しても適用されるとも読めるため、証券業界にいる人達は、既に激減したボーナスを更に取上げられるのかと、戦々恐々としている感があります。また過去に支払われた給料に対して、事後的に懲罰課税をするという議会の行動は、政府の強大な権力を思い知らせる結果となり、一部共和党の支持層などからは、強い懸念の声も上がっているようです。 ご案内の通りAIGは、金融部門であるAIG Financial P

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  • End of the Financial World? | ウォールストリート日記

    2008年は、米国債と金を除く世界中の主要な市場が大暴落する、歴史的な年になりました。世界の金融界をリードしていた“はず”のウォールストリートを震源地とした未曾有の金融危機は、世界中の投資家の自信を喪失させ、また金融来の機能である「資金の融通」も滞って、実体経済も急激に冷え込んでしまいました。 2009年は、そんな混乱の中で始まりましたが、NY Timesの年初(1月3日)のOP-ED、「The End of the Financial World as We Know It」の中で寄稿者は、「世界は、アメリカ金融界への自信を“ほぼ”喪失してしまったようだが、まだ修正のチャンスはある。では“何が”修正されるべきだろうか」という問いかけをしていました。 このOP-EDに寄稿したのは、後にLTCMを立ち上げたJohn Meriwether氏が率いた元ボンド王国Salomon Brothers

    End of the Financial World? | ウォールストリート日記
  • ヘッジファンドと金融危機(議会証言より) | ウォールストリート日記

    > George Soros: NYで$19bn(約1.9兆円)を運用するSoros Fund Managementの会長。グローバルマクロの投資家として過去にイングランド銀行を負かしたこと、アジア通貨危機の引き金を引いたと言われることで有名。 > James Simons: NY郊外で$29bn(約2.9兆円)を運用するRenaissance Technologiesのトップ。数学者で、数理モデル(クオンツ戦略)に基づくコンピュータ取引で投資を行う。 > John Paulson: NYで$36bn(約3.6兆円)を運用するPaulson & Co.の創業者で、数年前よりクレジットバブルの崩壊を予想し、昨年それがようやく奏功して、600%近いリターンを上げたと言われる。 >Philip Falcone: Herbinger Capitalの共同l創業者で、$20bn(約2兆円)を運用し、

    ヘッジファンドと金融危機(議会証言より) | ウォールストリート日記
  • Lehman破綻の代償? | ウォールストリート日記

    Lehman Brothersが9月半ばに経営危機に陥った際、アメリカ金融当局が下した決断は、「救済なし」でした。巨額の損失を抱えて流動性危機に陥りつつあった同社を、アメリカ政府の保証なしに救済出来る体力のある金融機関は存在せず、158年の歴史を持つ大手投資銀行は、あっさりと破綻に追い込まれました。 巷からは、「モラルハザードを起こさないためにやむを得ない」、「ミスを犯したのだから破綻して当然」という声も聞かれます。しかしLehmanを破綻させたことは、30%以上の株式を従業員が保有し、愛社精神に溢れた社員の多かった同社を解体する結果になったのみならず、世界中の金融市場や経済に、極めて深刻な影響を及ぼすことになってしまったと言える気がします。 WSJの9月29日の記事「Lehman’s Demise Triggered Cash Crunch Around Globe(リーマン破綻が世界中

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  • 日本企業の特殊性? | ウォールストリート日記

    ヨーロッパの著名なアクティビスト投資家であるTCI(ザ・チルドレンズ・インベストメント)が、日の電力会社J-Powerを相手に配当金の引き上げ要求を突きつけていることは、欧米のメディアでも取り上げられています。 日でも報道されているでしょうが、最近では5月28日のFTに、TCIが、J-Powerの主要持合株主であるみずほフィナンシャルと鹿島の株式を取得し、TCIの要求に合意しない理由の正当性を問いただす意図がある、という記事が載っていました。 TCIの要求内容の善し悪しは別として、その行動を見ていて感じる率直な個人的感想は、「せめてもう少し、日(企業)の特殊性を考慮したアプローチを取れなかったのか」ということです。 ここで「特殊」だと言っているのは、海外の企業と比較すると、日企業は株主価値の最大化を経営の優先課題として重視していない、ということです。 先日シンガポールで、アジア各国

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  • ウォールストリート「危機の時」 | ウォールストリート日記

    昨今アメリカは、07年前半までの好景気が嘘のような、信用収縮、株価の暴落、金融機関の破綻と言った「金融危機」と呼ぶべき状況の真っ只中にあります。そのような状況を受けてBusiness Weekやその他の金融メディアは一斉に、今回の危機は「大恐慌以来で最大の危機」だと言っています。 しかしそうした話を聞く度に「またか」と感じるのは、私だけではないかもしれません。 ウォールストリートでの仕事には、98年から係っていますが、10年足らずの間に、「98年のロシア危機(LTCM破綻)」、「00年のネットバブル崩壊」、「01年の同時多発テロ」、そして「サブプライム危機」と、市場の暴落を四度も目にしました。 そのたびに金融業界関係者やメディアから「こんなにひどい状態は見たことがない」、「過去20年で最悪の状態だ」、「アメリカ金融帝国の崩壊だ」との声が聞かれ、市場は株式などのリスクアセットの投げ売りをして

    ウォールストリート「危機の時」 | ウォールストリート日記
    sharia
    sharia 2008/03/24
    「同社が行っていたデリバティブ取引の総額は、$10tril(約1,000兆円)にも及んでいたそうです」ちょwww。2兆円現金持ってても、あっという間に吹っ飛ぶよなwww
  • Soros氏の警告? | ウォールストリート日記

    1月23日のFTに、かつてグローバルマクロ戦略のヘッジファンドを率いて世界の為替市場を震撼させたGeorge Soros氏の、昨今の金融危機に対するコメントが掲載されていました。 この記事は「The worst market crisis in 60 years」(過去60年で最悪の市場危機)と題され、今回の金融危機により、第二次大戦後から現在まで続いて来た、アメリカの信用拡張に依存した経済システムが、終わりを告げたと主張しています。 なかなか興味深い内容だったので、以下にその記事の抄訳を載せて見たいと思います。(原文も最後に添付します。) 過去60年で最悪の市場危機 George Soros 今日の金融危機は米国の住宅バブルによって引き起こされた。この危機は、第二次大戦後に何度か見られたような金融危機と似ている側面もあるが、一点だけ今までと大きく違うことがある。それは、この危機が、ドルを

    Soros氏の警告? | ウォールストリート日記
    sharia
    sharia 2008/01/26
    ダボスで話したことの要旨はつかめた。判断は歴史に任せよう。
  • ウォールストリートへの「致命傷」? | ウォールストリート日記

    PEファンドやヘッジファンドが投資家から多くの資金を集めて繁栄し、またウォールストリートもその活動を支えるなどして活況に沸いていることはいつも書いている通りですが、そんな時代はもうすぐ終焉を迎えるかもしれません。 先日若干触れた通り、Blackstoneの共同経営者たちがIPOで何百万ドル(数百億円)という報酬を手にし、金融界や産業界で大きな力を振るっていることや、ヘッジファンド業界のトップに君臨するファンドマネージャー達が多額の報酬を手にしていることは、ワシントンからいらぬ関心を呼ぶ結果となってしまったようです。 各メディアが伝えているところによると、現在アメリカ議会では、上場PEファンドに対する増税案を皮切りに、PEファンドやヘッジファンドを含むリミテッド・パートナーシップ全般のファンドマネージャーに対する増税案が検討されているそうです。 税金についての専門家ではないので詳しいことは分

    ウォールストリートへの「致命傷」? | ウォールストリート日記
    sharia
    sharia 2007/06/27
    普通に課税するだけでつぶれそうなファンドたち・・・。
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