引き続き顧問として雇って頂いてはいるが、私は今年の6月でソフトバンクモバイルの取締役を退任しており、今回この様な記事を書いても、別に「自画自賛」とは言われないだろうと思っている。株主は「規模の拡大」よりも「安定的な収益構造」を求める傾向があるから、ソフトバンクがまた借金を増やす事を危惧する事もあろうが、私は、下記のような理由から、今回の「スプリントの買収」に至る決断を、終始一貫して支持している(「イーモバイルの併合」については、言わずもがなである)。今回はその背景にある考えを披露したい。 通信事業は「規模のメリット」が大きくモノをいう事業である。だから、各社が買収や合併によって常に自らの規模の拡大を志向していくのはいわば当然といえる。どの国でも、早い時期には思惑に駆られた中小の事業者が乱立する傾向があるが、時間の経過と共に自然に数社に集約されていく。通信事業の難しさを理解していない人は、「
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