ロングテールは「もうかる」のか? まず、アマゾンの損益計算書を、他の主要ネット企業と比較した図2をご覧いただきたい。1ドル=115円として換算した。 アマゾンはグーグルやイーベイよりも売り上げは大きいが、粗利率はたったの24.0%。ネット以前の通販は、健康器具、健康食品、下着など、粗利率が5割とか7割ある商品でしか成立しえなかった。2割ちょっとの粗利の商品でも「通販」できるようになったというのは、確かにネットやIT技術の画期的な成果だとも言える。 ちなみに、日本で書籍や文具を扱う丸善の2006年3月期の連結売上高は834億円。アマゾンよりは1けた小さいが、粗利率は23.9%でアマゾンとほぼ一緒だ。 図3のように、丸善の粗利率とアマゾンの連結粗利率を比べると丸善の方がずっとアマゾンを上回ってきた。日本にアマゾンが上陸したのは2000年11月からだ。それ以降、アマゾンの粗利率は改善しているので