集中連載「健康市場の〝黒船〟」 第1回 「サプリの表示緩和」が、厚労省・製薬企業・医師一体の「利権」を揺さぶる 医療費削減の切り札、サプリと「セルフメディケーション」 アベノミクス「第三の矢」の成長戦略の中で、健康産業の育成が大きなテーマに掲げられていることは多くの国民にまだあまり知られていない。その狙いは「セルフメディケーション」の推進にある。「セルフメディケーション」とは、健康管理は自己責任で行い、医師にかかる必要がないと見られる軽い身体の不調などは自分で手当てするという概念である。 その目玉政策として、2013年6月、「規制改革実施計画」および「日本再興戦略」においてサプリメントなどの健康食品に機能性が表示できる規制緩和を実施することが閣議決定されたのである。これまで機能性を表示できたのは、特定保健用食品(トクホ)と栄養機能食品だけだったのが、15年度以降は一定の基準の下、企業の自己