若手建築史家の伏見唯氏に、日本建築約5000年の流れを一般の人向けに解説してもらった「ざっくり日本建築史」の後編をお届けする(前編はこちら)。後編は安土桃山時代から、100年前の大正3年(1914年)まで。記事中の「東30選」は、書籍「旅行が楽しくなる 日本遺産巡礼 東日本30選」に掲載している施設、「西30選」は「旅行が楽しくなる 日本遺産巡礼 西日本30選」に掲載している施設を示す。(ここまで日経アーキテクチュア) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15世紀末、応仁の乱などによって室町幕府が衰退し、代わりに戦国大名が覇を競う戦国時代になると、各地に城郭建築が造営されました。古いものは軍事的に天険を利用した山城でしたが、家臣団の居住や政治経済の要請から平城も築かれるようになりました。また平野のなかの丘陵や山などに築き、両者を利用したのが平山城であり、最も多用されました。
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