Aさんは相続の相談をしていると突然、泣き出してしまった。 Aさんの父親は、埼玉県内で有数の地主。一人娘であるAさんは小さい頃からしきりにこう聞かされていた。「自分が亡くなったら相続税が大変だ」。 とにかく家計は質素倹約、納税のための貯蓄を何十年も続けている。そのため、家族旅行に行ったこともなければ、Aさんが学生時代に海外留学したいと言ったときも反対されて、かなわなかった。そんな身の上話が延々と続き、Aさんは思わず感極まってしまったのだ。 「土地を守る」ために、納税貯蓄をする愚 Aさん一族の資産は土地が多いものの、収益を生んでいるものは少ないために、毎年固定資産税の支払いすらおぼつかない状況にある。 いくら土地をたくさん持っていても、その土地が利益をあまり生まないのであれば、「資産家」とはいえない。 しかし、なぜか地主といわれる方には「土地を守る」ということが金科玉条になってしまっているケー
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