ウイルスという不安 実は、正体不明の漠然とした不安 このところ、ひとえに思うのは、人の幸せってなんだろうということだ。 戦国時代の不衛生で、死が軽い時代と比べ、現代は平和で、モノに溢れ、清潔で、普通に生活していれば大方の人は食べるものも、住む場所にも困らない。そして、大方の人は老人になるまで生きる。 なのになぜ、こんなふうに、ときどき訳もなく不安に襲われるのだろうか。 人は何に満足すれば、心から永遠に満足できるのだろうか。 時に、誰も満足など求めてないのかもしれないと思うことがある。あるいは、満足とはある一定の時間を切り取った、ある瞬間の奇跡であって永続性などないものだと。 常に死と隣り合わせの戦いの歴史を持つ人類に染み付いたDNA。 例えば戦国時代から受け継がれた祖先のDNAが、いま現在の私たちの精神をむしばみ、そして、意味もなく不安にかられ、何かに怯えさせるのかもしれない。 正体不明の