VOCALOID(以下ボーカロイド、ボカロ)の登場によって、DTM経験者はもちろん、それまで創作に縁のなかった人も音楽制作にチャレンジし、作品を発表する機会を得た。学生から社会人まで、様々なバックボーンを持つ人たちが、初投稿を経て一人の”ボカロP”となっていった。 連載第三回となる今回は、群雄割拠の若手ボカロPの中でも独自性の高い作品を生み続ける、いよわさんにお話をうかがった。 彼は2018年の高校2年生のとき、スマホ一台で制作した「終末のお天気」でボカロPデビュー。 パターンにしばられない不規則な曲展開、リリースカット・リバースピアノの実験的なフレーズ、不安定さと心地よさの同居するメロディ――これらが構築する「不安定なポップス」は年々洗練されていき、今のボカロ界隈を見渡しても唯一無二の域に達している。 前編ではいよわさんのルーツと作品づくりにおけるこだわりに迫り、後編ではボカロPとして生
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