日本銀行の原田泰審議委員がナチス・ドイツ総統だったヒトラーの財政・金融政策について「正しい」などと発言したことについて、国際的な人権団体が抗議の声明を出すなど波紋が広がっており、日銀は謝罪声明を公表するなど対応に追われている。 原田氏の発言に対し、ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の記録保存や反ユダヤ主義の監視を行っている「サイモン・ウィーゼンタール・センター(SWC)」は6月30日、「深く憂慮する。日本のエリートはホロコーストについて教育が必要だ」とする声明をウェブサイトに掲載した。 原田委員は自身の発言について、日銀広報を通じ、「一部に誤解を招くような表現があったことについては、心よりおわび申し上げたい」とコメントした。日銀も「審議委員の発言に誤解を招くような表現があったことについては遺憾に思っており、こうしたことがないよう、今後とも注意してまいりたい」との声明を発表した。 正しい政策を